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■映画|ローリング・ストーンズのドキュメンタリー

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時を超えてなお伝説を生きるバンド!

ワン・プラス・ワン/悪魔を憐れむ歌 [DVD]
「ワン・プラス・ワン」ジャン=リュック・ゴダール監督、ローリング・ストーンズ出演によるドキュメンタリー。1968年、ロンドン。名曲「悪魔を憐れむ歌」誕生の瞬間をとらえた伝説の作品。

ローリング・ストーンズは、ライブ映画を数多く残している。なかでも有名なのが、「ギミーシェルター」であったと思うが、いかがだろうか。この映画のなかでは、なんと殺人事件が起きているのである。これが、あまりに衝撃的であり、いまでも伝説的なドキュメンタリー映画として語られる存在となっている。

また、ゴダール監督の「ワン・プラス・ワン」も印象に残る映画である。この映画では、脱退前のブライアン・ジョーンズの姿を観ることができる。そして、ライブ映画の素晴らしさを極めたといっても過言でないスコセッシ監督の「シャイン・ア・ライト」などがある。

「ワン・プラス・ワン」と悪魔を憐れむ歌!

この映画は、1968年、ゴダールが別の企画でロンドン滞在中であったとき、当初の企画が没となったことで、急遽企画されたものにゴダールがOKを出して撮影されたものらしい。したがって、かなり偶然性の産物であるようだ。インテリのゴダールと野生的なストーンズという、この一見違和感のある組み合わせが、意外な効果をもたらしている。

また、ゴダールは映画の中に当時の政治的状況をしっかり盛り込んでいる。

この辺りはゴダールの面目躍如である。また、主題となっている「悪魔を憐れむ歌」であるが、その後、ライブで演奏すると必ず何らかの騒ぎをもたらしたようである。これは、ミック自身が映画「ギミーシェルター」のなかでも云っている。そして、それは最悪な出来事を起こしてしまったのである。

この映画のなかでは、まもなく脱退するブライアン・ジョーンズの姿が観れるのが、この映像の貴重さを高めている。この頃、すでにグループのなかで存在感の薄れていたブライアンの心境はどうであったか。いまでは、誰も知る由もない。何しろ、特にメッセージも残さずに亡くなってしまったから。


映画ギミーシェルター 悪魔を憐れむ歌

「ギミーシェルター」は、60年代に終止符を!

この映画は、1969年のストーンズのアメリカ・ツアーにおける後半10日間ほどを記録した物である。特にカリフォルニア州オルタモントで行われた野外コンサートの模様が圧巻である。これは、ツアーの最後を締めくくるに相応しいコンサートにしようとフリーコンサートとなった。

したがって、観客数は30万人以上が集まる結果となった。なお、観客数には諸説あり。このコンサート会場を決めるにあたっては、紆余曲折がありその模様は、映像に記録されている。会場の決定が遅れたこともあり、会場の準備作業やその他雑事が重なりスタッフは混乱の極みに遭遇していた。

そのようななかで、セキュリティーをどういう訳か、ヘルスエンジェルスに委託するということになった。

ヘルスエンジェルスは、云わずと知れたならず者である。非業な暴力もいとわないならず者を雇ってしまったことで、この先に起きる出来事が想像できるのである。そして、混乱を増すコンサート会場のなかで、それは起きたのである。麻薬と音楽とで興奮した観客のひとりが、拳銃をちらつかせたのを目撃したヘルスエンジェルスがその観客をめった打ちした後に刺し殺してしまった。

これも映像に記録されている。ヘルスエンジェルスは、当然役目を果たしただけと云う事もできる。しかし、何よりこの混乱を見抜けなかった運営側に責任があるのは当然であろう。ある意味、当時の時代背景から性善説を基にして、なんら予防措置をとっていなかったことが原因であろう。現在では、考えられないがそれだけ自由であった証ともとれるのである。

このような痛ましい出来事があったが、ストーンズの演奏は大変に素晴らしいものである。また、その映像も、後の「シャイン・ア・ライト」のような機材の豊富さによる完璧な映像とは比べようが無いが、リアルなライブ感という点では上回っているように感じる。なんとも、生々しいライブの臨場感が伝わってくるのである。

「シャイン・ア・ライト」は、ライブ映像を極めた!

これは、2006年にビーコンシアターという比較的小さな会場で行われた慈善コンサートの模様を記録した映画である。監督は、アカデミー賞監督のマーティン・スコセッシである。彼は、何度かライブ映画を撮っているので手慣れたものである。もっとも、本人はそうでもないかも知れないが。

とにかく、うまいというしかない演出や撮り方である。そのライブ感の盛り上げ方には、ストーンズへの愛情や尊敬の念さえ感じるほどである。ここでのストーンズは、荒削りな印象でなく完成された卓越の域にあるバンドである。観ていて聴いていて何ら不安感はなく、安心して身を任せられる。

そのような感じを与えるのである。しかし、ミックはいくつになったのか。このとき、すでにチャーリーは70歳近いと思うが、違うか。

以下は、紹介したストーンズのDVDである。

<ワン・プラス・ワン:内容紹介>
ジャン=リュック・ゴダール×ザ・ローリング・ストーンズ!ロック映画史上に残る傑作の、本編2バージョン&貴重な映像特典を収録した究極版DVDが、おもとめやすい価格で再登場!

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