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■書籍|長い20世紀 パックスアメリカーナの終焉?

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ポスト覇権は、多国籍企業らしい!?

長い20世紀――資本、権力、そして現代の系譜
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世界の覇権は、国家から多国籍企業の時代になるらしい

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http://blog.goo.ne.jp/2005tora/e/bd17dec94fa3ca99d3456f21f72a45e3

かつて、パックスロマーナやパックスブリタニカ、そして20世紀はパックスアメリカーナの時代であった。それらは国家による覇権主義であった。主体は、国家によって形成されていた。しかし、昨今の状況からみて今後の覇権の行方は、国家ではなく多国籍化した企業によって形成されるだろう、と予測されている。

それは何故かといえば、かつての帝国は領土の拡大によって覇権を維持した。しかし、それを維持するコストが膨大であるため、金融というシステムで世界を支配するシステムへと変貌した。いわば、覇権維持の効率化が図られたのである。

現在の覇権は、この金融のシステムで何とか維持されている。新興国の多数もすでに組み込まれており、この金融システムから離脱することは無理なようである。いまだ、パックスアメリカーナが終焉したとはされていないが、事実上は金融システムを有する多国籍企業によって、形成されているといっても間違いないようだ。

ジョバンニ・アリギ著「長い20世紀」という書籍では、覇権国家の辿る軌跡のようなものを資本の蓄積のサイクルとして示している。これによると、1)生産の拡大、2)生産拡大の行き詰まり、3)金融の拡大、4)国境を越えて活動する高等金融→グローバル・マネーキャピタリズムとなっている。

これに基づくと現在では、グローバル・マネーキャピタリズムの時代にある。金融による覇権国家の維持は終焉が近いということらしい。したがって、パックスアメリカーナの終焉も近いということになる。

1%が99%を支配する、陰謀の世界との共通点は何か

陰謀の世界では、ワンワールドといわれる企みがまことしやかに語られている。これは、端的にいえば極少数の選ばれた人々によって世界は支配されるという陰謀論である。その代表的な存在として、「300人委員会」という組織があるらしい。この組織?は、イギリスに本部があるようであり、元は東インド会社とイギリス貴族によって創設されたらしい。

しかし、現代では多国籍企業がこの組織の重要な活動拠点であるようだ。

上記した金融システムの元締めこそ、この「300人委員会」に属する多国籍企業群なのではないか。という憶測も可能なほど陰謀論と現実の世界には、共通する要素が多くなっているのが昨今の成り行きである。何か得体のしれない企みが水面下で蠢いている。そんな気配がする昨今である。そういえば、自民党がまた労働法の規制緩和法案を準備しているらしい。

これは、労働者を企業が使い倒すことを可能にする法案といわれている。円安株高で浮かれている場合じゃなさそうだ。密かに1%が99%を支配する仕組みを進展させようと図っている。しかし、これはジョーダンではすまされないぞ、みなさんは如何に思うか!。

なお、ジョバンニ・アリギ著「長い20世紀」は、陰謀論ではないことをお断りしておきます。ちなみに陰謀論の世界では、以下のジョン・コールマンという人が有名であるらしい。

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