■映画|園子温という無法者 これは褒め言葉である

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いま園子温が面白いと思うが、如何に!

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日本映画の既成概念を壊すのは、この監督しかいない

日本映画が何か小粒になったと感じる今日この頃である。というか、それはだいぶ前からであるが、違うか。何故そのように感じる様になったかといえば、監督の個性が感じられないからである。あくまで個人的見解であるが、そのように思う次第である。それは、監督の名前を伏せて映画を見てみれば、一目瞭然である。この作品の監督は誰だと興味を掻き立てる事が少なくなったはずである。

映画の制作費用は、テレビドラマより多いはずだが、何故か映画の中身が乏しいと思うのである。そこには、製作会社、プロダクション、俳優などの言い分に監督が言いなりでしか仕事ができていない現状が透かして見えるようである。そのようななかで唯一個性を発揮しているのが、園子温監督である。これには、異論もあると思うが、重ねて言うがあくまで個人の見解である。

この園子温監督であるが、その暴力的かつ強烈なストーリーと演出が特徴である。もちろん、他にも魅力はあるが、ごく一般的にはそのように言われているはずである。これまでの作品である「愛のむきだし」「冷たい熱帯魚」「ヒミズ」などでも、情け容赦ない暴力と性をこれでもかとぶちまけるように表現している。「恋の罪」における女性の性を極端に捉えた作品は、特に問題であった。

このような暴力と性の問題を捉えた作品は過去にも多くあったはずであるが、何故か園子温監督作品はそれでも異彩を放っている。それは、過去になかった表現がそこにあるからに他ならないだろう。監督自身が乗り移ったかのような個性が画面から迸っている。監督の作品を観た人は、だいたいこの監督はとんでもない奴だ、と思うに違いない。それが、他の監督と園子温との大きな差であろう。

なんて野郎だ、なんて思わせる監督はそうざらにはいないはずである。たいがいは、なんだかなーと物足りないで終わってしまう。しかし、この監督は違うのである。えー、そこまでやるのか、と感じざる得ないほどぶっとばすのである。何が、監督をそのような行動に走らすのか、それは監督の自伝によれば、「極端だから人を惹き付ける」という概念があるようである。

そこで彼は、人が通らない道をゆくのだそうである。非常識こそ映画を造る上でのヒントらしいのだ。だから彼の言う事は、すべてにおいて逆説に満ちている。「家族は解体されるべき」「革新的なものは暴力性を秘める」「仕事相手は騙せ」「ヤリたければ知性を磨け」等々である。これらの言動の裏には自らの経験で得た体感が強くにじみ出ていると思われる。それこそが、園子温を独自な存在として印象付ける最大の要因となっている。

この監督は、映画に関しては妥協はしないようである。もちろん、限られた時間のなかではあるが、その一端を紹介したものが、上記にリンクしたYouTubeの映像です。多少長いので、リンク元をブックマークして後でゆっくり観てください。他にもYouTubeでは、監督の制作の裏側が公開されています。

映画「地獄でなぜ悪い」は、園子温監督の自伝的映画だった

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9月に公開された最新作「地獄でなぜ悪い」であるが、この映画はなんでも監督の自伝的要素がかなり多く含まれた映画だそうである。映画評論家の町山智宏氏がラジオ番組「たまむすび」のなかで言っていた。監督は、かつてやくざの娘と一夜を共にしたそうである。その後、その娘があろうことか親父(やくざ)にレイプされたと訴えたそうである。その結果、拉致されて監禁されるという目にあったそうである。

例え痛い目にあっても、けっして無駄にはしない。というような気概を感じる次第である。これは何か意味が違うか。ともかく、自ら経験した貴重な体験こそ映画に活かすべきという考えがあるように思う。映画のためなら例え俳優やスタッフに嫌われようと筋を通す、そのような姿勢は確固たるものとしているようだ。午前3時を回ろうが、もう何カットか撮れれば映画は良くなると思えば、迷う事無く撮影を続行すると語っている。

監督は、長いあいだ映画では食えなかったようである。かつてシナリオを持ち込んで悉く断られたと語っている。また、一時期は「東京ガガガ」とかいうパフォーマンスか演劇の集団を率いていたようである。かつての寺山修司の天井桟敷のようなものか。このガガガという集団では、渋谷ハチ公像の偽物を何体も造り、それを実際に渋谷駅前に設置したそうである。これは、何を目的としたものか知らないが、いたずらの一種か、それともハプニング・アートなのか。

残念ながら、その意味は知らない。とにかく、変わった趣向の人である。それでも我々を楽しませるために身を削っているのは間違いない。個人的には、映画を見る事で応援したいと思う次第である。取り敢えず、一般人はそれぐらいしかないね、というのが、今回のテーマの締めである。

極端だから、人をひきつける。
こんなの映画じゃない。『愛のむきだし』『冷たい熱帯魚』『ヒミズ』……性・暴力・震災など現実に切り込む衝撃作で賛否両論を巻き起こし続け、最新作『希望の国』では日本最大のタブー、原発問題に真っ向から挑んだ鬼才映画監督・園子温(その・しおん)。社会の暗部を容赦なく明るみに出す刺激の強すぎる作家が「映画のような」壮絶な人生とともに、極端を貫いて道なき道を生き抜いた先の希望を語る。

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