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■社会|ロシアのウクライナ侵攻 いつか来た道

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ドイツのポーランド侵攻を端に世界大戦は始まった

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ポーランド侵攻 電撃戦を行うドイツ・ユンカース急降下爆撃機

世界情勢は、いつか来た道へもどるのか

関連記事:プーチン大統領、クリミア半島を制圧
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20140304/frn1403041534001-n1.htm

2014年2月、ウクライナの親ロシア政権が崩壊するとほぼ同時に、ロシアは、ウクライナ・クリミア半島への侵攻(事実上の)を開始した。3月初旬には事実上のクリミア半島の掌握に成功した。プーチン大統領は、この理由をクリミア半島のロシア系住民の安全を確保するためとしている。

この発言と同じようなことをどこかで聞いたことがある。いや、正確には読んだことがある。それは、1939年、ナチス・ヒトラーが率いたドイツがポーランドに侵攻したときである。当時、ヒトラーは、ポーランドのドイツ系住民への迫害などを理由に侵攻したと言ったはずである。

ちなみに、このときのドイツの攻撃は「電撃戦」と言われている。それは陸・海・空の軍事力を多層的に運用し攻撃することを指すようである。なお、最近ではポーランド侵攻の攻撃は「電撃戦」ではなかったという説もある。

それはさておき、ドイツのポーランド侵攻の結果は、みなさんご存知の通り第2次世界大戦の口火となってしまったのである。

第2次世界大戦当時と現在では、世界の情勢は大きく異なっているはずである。しかし、いくつか似た要素もあるのも否めない。それは、世界の覇権を握る大国の弱体化にある。かつて、英国はパックスブリタニカとして世界の覇権を握っていた。しかし、1939年当時では、かつての強国の面影も薄くなっていた。誰も英国を覇権国などと思っていなかった。

そこをナチス・ドイツにつけ込まれたのであった。当時の英国はドイツに対し融和政策をとっていたはずである。ヒトラーはある意味、英国を組みやすしと見ていた節がある。かつての大帝国・英国も舐められていたのだ。

これには、現在の世界の覇権国、アメリカの姿がだぶって見える。

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現在のアメリカ大統領オバマは、ロシアや中国に対して融和政策を押し進めてきた。それは、あきらかにアメリカの強国としての体制が緩んできた証拠でもあった。そして、かつての英国と同じ様にアメリカも弱体化の傾向が顕著となっている。それが、昨今の世界情勢である。違うだろうか。

今回は、ロシアが侵攻したが、時と場所が違えば中国が似た事をやったに違いない。ロシアも中国も、もはやアメリカを脅威とは思っていないからである。たぶん。アメリカには、軍事介入する度胸も、肝心の軍事費も底を付きかけているからに他ならない。あくまで想像であるが、したくても出来ないのが昨今のアメリカではないか。

現在のアメリカが唯一強気に出られるのは、日本ぐらいのもんではないか。中国には、とても対抗できないから融和しておこう。また韓国等には、日本を牽制する意味でやりたいようにやらせておこう。などという小賢しい動きしか出来ないのが、昨今のアメリカの政治情勢のように見受けられる。

ロシアが、クリミア半島に拘るのは地勢上の問題であるそうだ。たしか黒海に出入りする突端にあるのがクリミア半島である。そこを確保しておきたいという思惑が強くロシアにはあるらしい。

それは理解は出来なくはないが、しかし実質他国の領土である。

そのような常識が通じなくなり、一方の思惑だけが優先された場合には戦争が起きるのである。それは、第2次世界大戦で証明済みである。

現在のところ、まだ大きな動きとはなっていないが、余談は許さないと思われる。そして、それが、どのような筋書きとなるかはいまのところ誰にも分からない。

日本の対ロシア政策もやり直しになるかもしれない。いやはやである。

ところで、ここまでいろいろ書いたが、当該ユーザーは、世界の政治情勢に詳しい訳ではないことをお断りしておきます。あしからず。

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クリミア半島

<電撃戦/アマゾンより>
第二次大戦前夜、ヒトラー・ドイツは機甲部隊と急降下爆撃機による特異な戦術を編み出した。ブリッツクリーク(電撃戦)と呼ばれたこの作戦こそ、ドイツの緒戦の大勝利をもたらす近代戦術の劇的な転換点となる。デイトンはその本質を1940年5月の対フランス戦に見出し、軍事テクノロジーの飛躍的発展とドイツ伝統の軍事思想を詳細に検討し、電撃戦の全貌をいきいきと描破した。精緻かつ臨場感溢れる戦史ドキュメントの傑作。

電撃戦 (新ハヤカワ・ノンフィクション文庫)

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