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■音楽|ライディーン しかし、YMOにあらず

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なんと、あのYMOをカバーするとは大胆なことを!


E-girls / RYDEEN 〜Dance All Night〜

今風ガーリーたちの神曲となるか、Eガールズのライディーン!

関連記事:“歌詞が致命的にダサい”と話題のE-girls版ライディーン
http://www.cyzo.com/2014/03/post_16387.html

Eガールズというエグザイルの乙女版ともいうべき女性グループが、なんとあのYMOの「ライディーン」をカバーした。それも、なんともチープな歌詞をのせて歌って踊っている。エグザイルの系列ということもあって、踊りはさすがである。申し分ない出来上がり具合とみた。歌もそんなに悪くないと思う次第である。

しかし、なんというべきか。少し迷うが、その歌詞でいいのかと思う次第である。「ライディーン」の冒頭のイントロの後、いきなり「Dance All Night~ もう止められないぃ~♪」と歌っている。これなどは、かつて一世を風靡した「ダンシング・オールナイト」と変わらんではないか。と思うのである。

なにしろ、もんたよしのりの「ダンシング〜」は、もの凄く前の曲である。これを懐かしく思うのは、きっとYMOを青春時代に聴いた人達である。それは間違いない。ちなみに、YMOの曲がヒットしたのは80年代である。

個人的には古くても一向に構わないが、彼女達の発する現代のグラマラスな雰囲気と合っているのか。そのような疑問を感じたが、しかし、Eガールズの熱心なファンたちはそこがいいらしい。なんでも、この曲は”神曲”であるそうである。

少しというか、あえてダサイところが良いのかもしれない。

カッコダサイとも言うべきか。そんな言葉があるかどうかは知らないが、雰囲気的には合致していると思われる。ファッションで言うところのドレスダウンの音楽版か。違うかも。

E-girls_A

Eガールズのファンとは、エグザイルがガッテン系と言われるので、たぶんその周辺にいる女性たちか。いわゆるニューヤンキーと称される系統の女性たちではないかと想像する。とっぽいブランド大好きで、化粧は厚めで、カラーはビビッド?か。違うかもしれないが、そう外れてもいないはずだ。

そういえば、週刊誌やネットによるとEガールズの彼女たちは、大変柄が悪いそうである。それこそニューヤンキーそのものであるらしい。なお、確かな情報ではないことをお伝えしておきます。あしからず。

エグザイルと同じくエイベックスの所属のはずである。エイベックスは浜崎、幸田の両御大が失速後、エグザイル以外のミュージシャンは目立ったところがなかった。社長自らが強力にプッシュした「ガールズ・ネクストドアー」などは、ものの見事に転けた。いまでは、その片鱗さえ残っていない。

最近のエイベックスは、エグザイル以外は転け続けた。それでも収益的には多角化していたおかげで潤っていたようである。

そんなエイベックスが本業でも久々にガールズ系でヒットを飛ばしそうである。たぶん、松浦?社長もやれやれではないか。しかし、Eガールズは、エイベックス系ではあるものの本体から発生した訳ではない。したがって、まだエイベックスの低迷は続いているのかもしれない。

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80年代テクノ、YMOのライディーンはアジアを再認識させた

YMOとは、「イエロー・マジック・オーケストラ」のことである。知ってる人はいまさらであるが、念のためにご紹介しておきます。細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3人からなるバンド、いやオーケストラである。

このYMOの発端は、細野が提唱した白人でも黒人でもない黄色人種の音楽を創ろうという考えによるそうである。かれらは、いまでこそ、音楽界の大御所のみなさんであるが、当時は一部の音楽愛好家の中では有名であっても一般的には知られていなかった人達である。たしか、そうだったはずである。

いわゆるメジャーではなかったが、実力を持ったミュージシャンが集った訳であった。そして、そこから伝説がはじまった訳である。

テクノ、ニューウェイブ真っ盛りの80年代初頭、テクノカット(刈り上げスタイル)にした3人は、時代の寵児となる運命にあった。シンセサイザーを駆使した斬新な音楽性に当時の若者は痺れたのである。それは、まるで時代の雰囲気をそのまま音楽にしたような香りが漂うようであった。

街にはかれらを真似たテクノカットが流行ったのであった。かれらはYMOの音楽に漂う知性にも憧れていた。余談であるが、80年代はニューアカデミックという流れから、ポストモダンという思想が流行した時代であった。そんな雰囲気にぴったりしたのが、YMOだったのである。たぶん。

「ライディーン」は、80年に発売された楽曲である。したがって80年代の幕開けを飾った楽曲でもあった。

西武百貨店のメッセージ「不思議大好き」と、YMOの「ライディーン」は80年代を経験したものには、忘れる事のできない時代の息吹であった。そのように思うのは、たぶん、当該ユーザーだけでなく多くの人がそう思うに違いないはずである。

しかし、Eガールズの「ライディーン」は、YMOの有していた知性を吹き飛ばしてくれました。知性は欠片さえ残っていないようである。いやはや。

<ONE MORE YMO/アマゾンより>
高橋幸宏の選曲・監修により2000年に編纂されたYMOのライヴ・アンソロジー盤のジャケット刷新版。

ONE MORE YMO

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