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■書籍|ケネス・アンガー ハリウッド・バビロン

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ハリウッド・バビロン Ⅰ

地獄のハリウッド・スキャンダル!

ハリウッド誕生から1世紀、その業火に焼かれたスターは多い。チャーリー・チャップリン、クララ・ボウ、エロール・フリン、ジーン・ハーロウ、フランシス・ファーマー、マリリン・モンロー…。この本は、スキャンダルから時代を読み取る猛毒の書だ。ハリウッド地獄篇である。(BOOKデータベースより)

アンダーグラウンド界のカリスマ

著者のケネス・アンガーは、アンダーグランド・ムービー界のカリスマである。有名な作品には、「スコピオ・ライジング」というヘルスエンジェルスからヒントを得たと思われるバイカーが主人公の映画がある。

映画の中では、背中にネームを入れた黒い皮ジャンを着たマッチョなゲイ達が、肉体を艶かしく見せていたり、クロームメッキの輝きが美しいバイクをまるで舐めるように撮ったり、性的な連想を強く感じさせる作品となっている。

その独自性ある映像世界は、その後の映画界に多くの影響を与えることになった。

ハリウッドの性と死

この本の中には、ハリウッドスターの性と死が満載である。ハリウッドは、スキャンダルの宝庫である。それが、ある意味ハリウッドの存在意義であるかのように。ケネス・アンガーは、たしか子役か何かをしていたようであり、身直に見聞きした経験がこの本の執筆に繋がったようである。

なお、記憶で書いているので正確ではない。実は、わたしはこの本を持っていたはずなのだが、探したがないのである。何年、いや10年以上見ていないので、売ったのか、捨てたのか、いずれも定かではない。ちなみにウィキペディアにも、「ハリウッド・バビロン」の項目はなかった。

あくまで、記憶のなかのハリウッド・バビロンとして、ご理解願いたい。

さて、本書の中身だが、ハリウッドの華やかさとは裏腹に、暗部がどれほど暗いのかを我々に見せてくれる。まるで覗き穴からそっと盗み見るかの様に。そして、その先に見えるのは、性と死のオンパレードである。アンガーは、それを情け容赦なく曝け出す。しかし、どこか愛しむように、また丁寧に紡ぐように。

ハリウッドスターにとって性は貢ぎ物であり、また死は、永遠のセレブになるための通過儀式であるようだ。マリリン・モンローやジェームス・ディーンのように。ハリウッドスターとして、失ったものへの代償として得た、名声と富はそれに叶っていたのか。それは本人にしか知る由もない。

本書を読む、見るのは若干の勇気がいるはずである。それは、ショッキングな内容を含んでいるからである。事故または事件の直後であろう現場写真などが多数掲載されている。わたしはそのように記憶している。したがって、これから見ようとする人には十分にご注意あれ!、と申し上げたい。

以下は、ハリウッドバビロン2

ハリウッド・バビロンⅡ

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