■アート|芸術家と職人の違いは、何処にある

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芸術の意味とは、なんだ

エルビス02

この作品は芸術的だ?それは何を指しているか!

「芸術的だ!」という言い方があるが、何を理由にしてそう判断しているか。人によって観点が違うと思われる。はたして、それに正解があるのだろうか。少し疑問に感じたので、いくつか調べてみた。

芸術家と同じようにモノを作っている人達に職人がいる。しかし、一方は作品であり、かたや商品となる。芸術家の作品も金銭でやりとりされるので商品と言えなくもないが、比較を明確にするために作品と商品に分けてみた。

その上で芸術家と職人の違いから、芸術の意味を探って行きたいと思う。

職人は、技術の習得が必然である。長い修行の末に獲得した卓越した技で商品となるモノを生産していく。その結果、ときに「芸術的だ」と言われることがある。それは、何を指しているか?。多くの場合は、卓越した技術、技巧を指していると思われる。

職人の場合、評価基準はその卓越の技術にあることは間違いない。そうでなければ価値ある商品にならない。しかし、技術が飛び抜けていた場合、それは芸術になるのか?といえば、少々疑問である。もし、そうであれば技術=芸術となってしまう。

では芸術家はどうか。芸術家も職人と同じく修練の期間が必要である。しかし、その目的は、職人と違って技術の習得が第一ではない。独自の表現をするための訓練期間である。なにしろ現代の芸術は、独創性が評価基準であるからだ。

しかし、独創性の評価基準は曖昧である。どこに基準があるかも分からない。技術の善し悪しは比較的判断しやすいが、独創性は観点によって違ってくる。この辺りの事情が大きな相違点か。芸術家は、どこを目指せばいいのか誰も教えてくれない。自ら開拓しなければならない。

言葉を変えれば、芸術家は宇宙空間に放り出された飛行士のようなものだ。何かに掴まりたいが、それさえない。頼りは自分自身の判断しかない。そんな感じである。

上記した内容を整理すると以下のようになる。

<職人の場合>
技 術=職人の評価基準。これなくして職人とは言えない。
独創性=二次的なものであり、重要視されない。
成果物=商品(注文または一般に流通していく、数は多くない)
評 価=主に一般消費者

<芸術家の場合>
技 術=優先的ではない、あるに越したことがない程度。
独創性=芸術家の評価基準。これなくして芸術家とは言えない。
成果物=作品(一点もの、ないしは限定数)
評 価=評論家、愛好家、投機家

上記したように芸術に関していえば、技術で評価されるものではない。では何かといえば、独創性にあるはずである。しかし、その独創性の評価基準が曖昧模糊であり、一般には分かりにくい。それ故に、冒頭に書いたような「芸術的だ!」という誤解が生まれる土壌があるに違いない。

芸術の定義は、変遷する?

ここで、疑問が浮かんだことがある。

たしかに、現代の芸術ではそうかもしれないが、過去の芸術はそれに当てはまるか、ということである。思い出してみれが、写真が発明される以前の絵画や彫刻はすべて写実であった。つまり、現実に見える様に描く事が当たり前であった。

そこには、技術が必要であったのは言うまでもない。ということは上記した内容に照らせば、職人ということになる。ダビンチもミケランジェロもそうなのか。

昔の芸術家は、決まったスポンサー(王、貴族、教会など)がいて注文で作品を制作していたとか。これは職人に近いが、そうとばかりもいえない。何故なら、それが唯一の作品を創る機会であったからである。

現代では、個人が勝手に展覧会を開き、値段を付けて売る事も可能だ。(売れる保証はないが、お金があれば実現できる)

しかし、過去ではそんなことは出来るはずもなく、貴族や教会という一部特権階級の要望を組み入れなければ作品が制作されることもなかった。したがって、芸術は特権階級のためにあったと言っていいだろう。

そういう時代であったとしか言いようがない。そういう意味では、ダビンチもミケランジェロも芸術家ではあったが、同時に職人でもあったということだ。

したがって、芸術の意味とは時代とともに変遷するに違いない。やや乱暴かもしれないが、そうとしか思えない。決めつけるのは良くないが、曖昧はなおさら良くないはずである。

過去と現代では、芸術の意味が違っているのである。たぶん。

他の人はなんと言ってるか?

ネットではどんな意見があるか。以下は、ヤフー知恵袋より一部を引用して紹介します。

自分がいいと思う物を作るのが芸術家。他人にいいと思われる物を作るのが職人。
kararagimangoさん

日銭を稼ぐのが職人、あぶく銭を手にするのはアーティスト。niyanhigeさん

日本人の中ですらアーティストと言う言葉が指す物が一致していないから、まずは自分なりアーティストを定義するべきです。outofservice0706さん

職人は過去の先人達が年月をかけ培ってきた「技術を伝承していく人達」で、そこに個性、オリジナリティ、独創性は求められません。アーティストは「独創性」が命で、代役は立ちえません。モノの感じ方-認識から、出力の作法-表現、全てにおいて、<その人でなければ成立しない世界観>個性が問われます。qtaroufanさん

アーティストにはベレー帽におフランス語。職人にはねじり鉢巻にべらんめえ調。
fokd7さん

芸術家というのはひとつの境地を表現する人、問題意識を持って発信する人、つまり表現者です。職人は表現の技術を持って、職業としている人です。fx9gpiさん

等々、まだまだたくさんの意見があるようです。

ヤフー知恵袋より
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1328272878

とにかく芸術には定義よりも自分の価値判断を持つのが良さそうです。「これいいんじゃね」と感じるぐらいで十分かと思います。なお、あくまで個人の見解です。あしからず。

追記、冒頭に掲載したウォーホルですが、かれはファクトリーという工房を持っていて、そこではセレブから注文を受けた肖像画をスタッフが制作していたようです。ウォーホルは芸術のアイコンであり、実制作は職人がということが言えるかと思います。

ちなみに、ウォーホルの「エルビス」が95億円で落札されたと最近のニュースにありました。

<ピカソは本当に偉いのか? >
あんな絵、素人でも描けるんじゃないの?どうして作品に高い値段がつくのか? なぜ芸術家は身勝手な女性関係が許されるのか? ピカソを通して現代美術のからくりをあばく、目からウロコの芸術論。

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