■小説自作|堕ちた天使たち 序章:友、何処よりきたる

スポンサーリンク

<友、何処よりきたる>

 官僚は、高級キャバクラが大好きで、業者に当たり前の様に接待させていた。その辺りが、反社に付け込まれた要因に違いない。しかし、いまだに懲りずにキャバ通いは続いてる。それは、尾行したから間違いない。

 そこで官僚に美人局を仕掛けて、もう一度罠にかけてやろうと思った。つまり反社とおなじ立場になることで、反社側と交渉する場を持てるかも知れない。そう思った。おなじムジナになることで、弱みも強みも分かるはずだ。そこを突破口にしようと考えた。さて、誰を仕向けるか。

 もう、アイツしかいない。そう思っていた。

「もしもしー、うみえちゃん。あーひさぶりー、元気してるのー」
「なな、なによ。もうかけてこないでって言ったでしょ」
「なにいってんだよー、ともだちじゃん」
「うっそー、誰が?、えっ誰がそういったの」

 連絡したのは、「山名うみえ」という同級生である。学生時代は仲良かったが、いまでは疎遠になっていた。それはアタシに理由があった。

「とにかくー、会いたいんだけど、どうよ」
「やだね、とーにかくやだね」
「おーいうねー、じゃいいや、直接お前んちいくから、アタシが警察官だったの知ってるよね。お前んちなんか、すぐ分かるから」
「いあやいあやー、くなー」

 うみえちゃんが、アタシと合いたくないのはトラウマのせいだ。それはよく分かるが、アタシも背に腹は代えられない。そんな心境だった。アタシは自慢じゃないが、ブラフをかますのが得意だ。警官やってたせいか、いや元々かもしれない。

「とにかく○○で○時に待ってるから、じゃね」と言って一方的に通話を切った。

 山名うみえは、キャバ嬢をしている。職を転々としたが、一方ではしっかりとお金を貯めこんでいた。数年前、家に遊びに行ったとき、彼女が風呂に入っている間に鞄をひっくり返してみた。それで通帳を見つけた、記帳された金額は優に二千万を超えていた。当時、まだ24歳ぐらいのはずだった。

 警察官だったアタシの給料では考えられないことだった。あの天然のうみちゃんは、しっかりと溜めこんでいた。それに引き換え、アタシにはなんにもないに等しい。みじめだーと思ったら、腹立たしくなっていた。

 そんなこんなで、それからアタシとうみちゃんの間ではいざこざが絶えず、自然と関係も途絶えていた。アタシのせいとも言えるし、アタシをそうさせたのはうみちゃんのせいとも言えた。勝手なのは、アタシの方だと思うが、それは性分だから仕方がないと開き直っていた。

 待ち合わせの場所に時間より、少し早く着いた。そして彼女に見つからない様に、姿を隠して待った。予定の時間ちょうどぐらいに、うみちゃんはやってきた。ふらふらと歩くその姿に、なんだと思った。カールしたふわふわの髪をなびかせて、派手ではないが明らかに一般人ではない服装をしていた。

 どこから、どうみてもお水の商売の人と想像できる格好だ。うみちゃんは、辺りを見回してアタシを探している。そんなうみちゃんに、アタシはそっと近づいた。そして背後から腕を掴むと、

「山名うみえ、逮捕する!」と言ってやった。

 うみえは、目を見開いて、その場に立ちすくんでしまった。

(第二章につづく)

………………………………….
解説:
この小説もどきは、沢尻エリカさんと岩佐真悠子さんをイメージして書いたものです。元警官をエリカ様、キャバ嬢を岩佐さんという役どころです。小説の構想はまったく無いに等しく、冒頭から思い付き次第に書き始めました。

その後の展開も思い付くままに進めました。序章を書き終えて、こんな展開になるとは自分でも予想外であった。したがって、次回があるのか、ないのか実は分かりません。思い付き次第、二章を書きます。乞うご期待。誰も期待してないか。

ここまで読み進めてくれた皆様には、感謝します。有り難うございました。またのお越しをお待ちしております。

冒頭動画:沢尻エリカ 音楽:NOKKO「コズミック・サンシャイン・ベイビー」
写真:武蔵小山商店街

スポンサーリンク

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする

おすすめ記事