■デザイン|コルビュジエのクルマ それは走る住む機械

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コルビのクルマ_mini

モダン建築の神様は、クルマもデザインしていた

マクシマムカーは、究極の極小住宅か?

いまどこかで見かけるそのデザイン性は、まさに先見の明あり!
小さくても、空間の効率性を追求した巨匠コルビ面目躍如のクルマ。

近代建築の巨匠といえば、異論はあれどコルビュジエ先生に軍配が上がるに違いない。モダン建築=コルビという図式は、もはやごく当たり前のように刷り込まれている。もちろん、ミースもライトもいるがコルビュジエのブランド力には敵わない。それぐらい向かうところ敵なしの知名度である。

しかし、それと実際の建築実績は違っているのが面白い。コルビュジエは数多くのプランを立てていたが、それが実行されたのは少ないようだ。一方、モダンのもう一方の雄であったミース先生は、コルビに先駆けて高層建築を造り上げている。

そんなコルビュジエは、建築だけに限らず絵画、立体、文章という多方面に渡って活動していた。本人は、職業欄に記入を求められると「作家」と記入したそうだ。たぶん、それは自分の活動を総称したものと思われる。

それはさておき、多方面で活動したコルビ先生は、なんとクルマまでデザインしていた。しかも、1920年代のことである。クルマもこれから一般大衆に普及していく時代である。フォードが大量生産で市場に出回った時代でもある。違ったか。ついでにいえば、アメリカでは20世紀最大のバブルに湧いていた。

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マキシマムカーという、クルマも住む機械?

コルビ先生は、そんな時代にあって周囲に惑わされる事無く独自のクルマのデザインを考えた。その時代のクルマは大衆車というより豪華なクルマがもてはやされていた。しかし、コルビ先生は、大きくて過剰な設備のクルマではなく、シンプルで小さく、しかし効率的という三位一体型のクルマを目指した。

都市の機能を有効的に利用することを考えた末に辿り着いた結論だったようだ。その頃にすでに、道路の渋滞の緩和などを考えていたとか。

そのクルマが、マキシマムカーといわれたものであった。豪華な大型のクルマの半分の大きさでありながら、内部空間は大人4人が十分乗れるものとして設計されていた。大きさは、全長が3メートル少々、幅が1メートル65センチぐらいだそうである。50年代のフィアットやミニに近い寸法ではないかと思われる。

これをいま見てみると、コルビュジエの先見性が実に明確である。現代のクルマの先進性をいくと思われるプリウスもそうだし、その他の燃費を優先したクルマの多くが、マキシマムカーの延長にある気がするが、それは気のせいか?。

ついでにいうと、後のワーゲン、シトロエン2CVなどは、どう見ても影響を受けているとしか思えないが、いかに。

<マキシマムカーについて/補足>
1928年頃から研究していた都市交通のためのクルマ。サイズは従来のクルマの半分、駐車場や渋滞の緩和を目指した。また、効率化した極小空間の走る住宅としての意味もあったようだ。「住宅は、住む機械」としたコルビュジエらしい。

デザイン完成後は、フィアットやシトロエンなどに売り込んだが相手にされなかったようだ。しかし、その先見性は後のクルマに影響を与えたと思われる。確かではないが、以下の写真を見てもらえれば納得と思うがどうだろうか。

シトロエン2CV 良く似ているのは間違いない

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ワーゲン・ビートル いわずと知れたポルシェ博士の名作もどことなく

ワーゲン

スバル360 日本のかつての国民車?これも良く似ているか

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コルビュジエの愛したクルマ ヴォアザン・ルミノーズ

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コルビが実際に乗っていたのは、ヴォアザン・ルミノーズというクルマであった。

このクルマはどっちかというと高級車の部類であろうと思われる。当時の大スター、ヴァレンチノも乗っていたそうだ。他には、王族や大金持ち等が愛用していた。ついでにいえば、ギャングスターもである。

そんな高級車に乗っていたコルビであるが、ヴォアザンはどうやらスポンサーでもあったようだ。したがって、購入ではなく提供されたものかもしれない。

ヴォアザンという会社は、元は航空機製造の会社で第一次大戦後から自動車の製造を始めたらしい。したがって、航空機製造で培った技術がクルマに活かされていた。とくに航空機の合理的な形態と構造を取り入れていたそうである。

コルビは、自身が設計した建物を撮影する際には、このクルマも一緒に撮っている。クルマの宣伝かそれとも建築の宣伝かそれは知る由もないが、たぶん両方ではないかと想像する。とにかくコルビがお気に入りだったのは間違いないようだ。

コルビ絵画_mini
コルビの絵画

ル・コルビュジエの愛したクルマ (コロナ・ブックス)

ル・コルビュジエの愛したクルマ (コロナ・ブックス)

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