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■社会|時価総額がバブル期を超えた? それは本当なのか!

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世はバブルらしい、しかし実感はまるでないが…

株価は上がれども、庶民にはまったく関係ない

東証1部時価総額、バブル期超え!

アベノミクスの効果なのか知らないが、昨今の株式市場では、89年のバブル最盛期以来の時価総額となった模様である。いやはや、マジかと言うしかない。何故なら、ちっとも実感が無いからだ。それは当方だけか、そんな訳は無いと思うが。

日銀が国債は言うまでもなく、株式も買い支えていたのは新聞などのメディア報道で知っている。しかし、それだけでここまで上がり続けるものなのか。実態経済がそれに伴っていないとは、一部のエコノミストなどから盛んに言われていた。それでもなお上がり続けて、ついに89年以来の時価総額を超えたとはいかに。

東証1部時価総額、バブル期超え一時過去最高に(日経)

20日の東京株式市場は、幅広い銘柄が買われ、東証1部に上場する企業の時価総額(政府保有株を除く)が一時、591兆9158億円まで膨らみ、ピークだったバブル期の1989年末(終値ベースで590兆9087億円)を超え、過去最高水準になった。

1989年のバブル最盛期は、当方もその渦中にいたことから記憶は鮮明である。当時は、明らかにバブルそのものであり、またそれを実感していた。社会人であった人々は、誰でも何だか景気がいいぞという感覚を共有していたはずだ。それが、危ういものとは知らずにである。(一部の人たちは除く)

経営の中枢にいた人たちは、その実態が火の車であったのを知っていた。それを見えなくしていたのは金融、要するに銀行筋であったのは言うまでもない。

80年代半ば頃から、当時の日銀は市場に溢れんばかりのお金を流し始めた。その溢れたお金の行き先は、多額の資金を必要とする土地開発業者に流れた。銀行が貸し出すのに最も都合がよかったからだ。日銀は銀行の貸し出しを後押ししていた。もっと多額のお金を貸し出せとばかりに。

銀行は多額の貸し出しをすればする程に成績がいいとされた。したがって、当時の有名な銀行頭取は、「向こう傷を恐れるな」と部下を叱咤していたぐらいだ。その結果、反社勢力をバックにした怪しげな企業群にも多額の融資が行われた。

銀行が融資したお金は、返してもらわなければならい。そこではじめて銀行は利益となるはずだった。しかし、当時の銀行は、はたして見返りがあるのか、それが確かかどうかよりも貸し出す事が優先された。何かが、根本からズレていたとしか言い様が無い。あきらかに、後から考えればおかしなことである。

しかし、当時はそんなことはおかまいなしだった。それは、土地神話に寄りかかった典型的な不動産バブルだった。土地、ビル、株などを担保にしておけば、いずれそれらの価値は上がるから何の心配も無いとばかりにである。

そして当然の如く、それらは単なる泡(バブル)でしかなかった。それに気付いたときには、すでに手遅れであった。そこに端を発して、日本の低迷期はそれからずーと続いてきたという訳である。

いま、アベノミクスによって株高となり、円安となり、そして時価総額がバブル期超えを果たした。しかし、その実態こそが問題となるのは言うまでもない。

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不動産バブル「崩壊」は早ければ夏にも? 発表データに衝撃(ライブドア)

アベノミクスで儲けた面々や海外投資家らが湾岸の高層タワーマンションを買い漁り、都市部で局地的に起きている不動産バブル。しかし、危険水域にあることを示す兆候がいくつも出始めている。バブルがはじけるのも意外に早そうだ。

18日、不動産経済研究所が発表したデータに不動産業界は衝撃を受けている。4月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の新築マンション発売戸数が前年同月比7.6%減の2286戸と4カ月連続で減少。4月としては1992年(1365戸)以来の低水準を記録したのである。

このバブル?は、いつまで続くか

日本の一部地域でバブルが起きている、と盛んに言われていた。それは東京の湾岸を中心としたエリアのことであるのは間違いない。そこでは高層マンションが何本も立ち上がり、概ね億円を超える価格で取引されている。それらを購入するのは、株長者、投資家、海外資産家などであるそうだ。

また、IT関連事業の経営者もいると思われる。しかし、このIT関連ほど怪しいものはない。いまや東京で石を投げれば、大抵はIT関連の人達に当たるに違いない。とにかく、掃いて捨てる程のIT関連が、すべて儲かってるとは思えない。

上場はしたが、実は赤字でしたなどいうインチキがまかり通るのもIT関連特有であり、不動産とおなじか、それ以上に怪しい企業が多い。

それはさておき、湾岸エリアを中心とした高級・高層マンション群がもたらすバブルはいつまで続くか。海外投資家(中国が牽引)が、その底上げされた価値にいつ気が付くかで決まるだろう。バブルは、実需ではなくあくまで泡であり、そこに群がるお金も同じくである。

中国の泡(バブル)もいつまでも続くとは思えないが、いかに。

ところが、バブルはこれからだという意見があった。それが以下の内容である。

市場金利上昇で、バブル経済再発確実(超高層マンション スカイヲーカー)

日本は自ら主権を放棄している国だから、いわば、カネを持ってるだけの国際的無能力国家だ。

その国際的法定代理国は・・米国・・ということになっている・・。
日本のできることは、「国際貢献=外国に対する資金供与」 しかない。

つまり、主権国家である米国や英仏独の国益追求を、資金的に肩代わりするための役割しかない。

国際基準は、欧米先進国で勝手に都合に応じて決めるのだから、日本は本来の資金提供者としての役割を最大限に果たすようオペレーションされるだけのことだ。

つまり、今後としては、日本国債は売られる方向となり、利回りは上昇傾向となる。

間接的に大量保有している日本国債の主は・・日本国民だ・・。
市場金利の上昇は、1500兆円の現ナマを持つ日本国民の懐にさらなる現ナマを突っ込まれることになる。

1%の金利上昇で、15兆円の不労所得を生む。
2%の金利上昇で、30兆円・・。

不労所得増加の効果は、そのほとんどが消費に回ることだ。
つまり・・すさまじい消費効果が拡大するということ。

消費効果が急拡大すると、企業収益も急拡大し、ボーナスや時間給の上昇で、急激な可処分所得の拡大が生じる。

・・かつての・・バブル経済再発・・

はたして、その行方はいかに!

最近であるが、中国の太陽光パネル製造会社の株価が急激に下がり、創業者は150億米ドル(約1兆8150億円)の資産を失う羽目となったとか。
中国最大の富豪、1時間で1兆8千億円失う 株価が暴落(ロイター)

なんだか桁が違って想像しにくいが、それだけ中国では株価や見掛けの経済予測と実需とがかけ離れているようだ。その化けの皮がはげ落ちそうな予感が、いよいよ現実となるか。

中国のバブル崩壊はずーと前から言われながら、崩壊詐欺?を繰り返してきた。しかし、もしかしたら、すでに崩壊していたとなりそうな雲行きである。

冒頭写真:日本銀行本店 ウィキペディアより

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