■社会|集団的自衛権と国会前デモ ちょっと冷静に考えてみようか

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世界でもまれな特殊な構造の日本という国

■抑止力と戦争の関係性について

 現在、集団的自衛権について、各政党、マスコミは言うまでもなく、一般大衆まで巻き込んで侃々諤々の様相を示しています。ただし、一部のマスコミや野党が言う程には一般大衆は盛り上がってるとは思えません。民主党は、国民世論対安倍政権だという図式を広めたいようですが、それは言い過ぎでしょう。

 某報道では、国会前デモでもマスコミがいう程には、ごく普通の一般市民は見られないといわれています。プロ活動家といわれる、いわゆる政党や労働組合、そしてよく分からない市民活動グループなどが混在しているようです。

 そのなかには、一般市民も混ざっていると思われますが、たぶん、一部マスコミの垂れ流す情報を信じた人達ではないでしょうか。とくに「ニュースステーション」の報道が影響したと思われますが、その実態は知る由もありません。

 なんとなく雰囲気で参加した人も多いのではないか。タレントのシェリーさんが「シールズカッコイイ!」とツイートしたように。田原総一朗氏はかつて安保デモに参加したときのことを、「60年安保デモに参加したが誰も条文読んでなかった。ファッション反対。」 と語っている。

 集団的自衛権に反対するグループは、憲法9条を錦の旗にして「戦争をさせるな」とか「軍国主義反対」などのスローガンを掲げています。これは一見すると、正論であるのは言うまでもありません。しかし、集団的自衛権が、「戦争」「軍国主義」にどう繋がるか、いまひとつ見えてきません。

 民主党などの反対派は、集団的自衛権と戦争をイコールにするいわばイメージ戦略を行っていますが、いかにもプロパガンダ臭いのが透けて見えるようです。あと学者という肩書きを使った反対運動もありますが、これもどうでしょう?。なんだか、学者というステイタスを利用したようで何か変な感じです。

安保関連法案反対「学者1万人」の中身 国際政治学者少なく、「シロウトばかり」の声も(ライブドア)

 たしかに、集団的自衛権が高じて「戦争」や「軍国主義」に向かうとも考えられますが、いまの時代に、戦前の体制とおなじことが繰り返されるとは限りません。何故なら、戦前の軍国主義体制では、軍部が統帥権という独特な制度の下にあったことが要因となっていました。

 戦前の軍部は、天皇直轄の組織であり、政府でも監督できない体制にありました。それをいいことに軍部が猪突猛進した結果が70年前の出来事だったといえます。現在の天皇は国の象徴であり、なんら影響力を行使する立場にありません。このシステムは、アメリカが日本の軍国主義復活を阻止するためでした。

 そして、戦後70年が経ちました。世界の情勢も変わってきました。冷戦は終了し、戦争の危機は去ったかと思われました。しかし、昨今ではどうでしょうか。中東の混乱は、ますます混迷を増すばかりであり、ロシアはウクライナに侵攻しクリミア半島を併合しました。中国は、これまた言うまでもなく領土拡張に精を出しています。

 いま世界はきな臭い状況の瀬戸際にあるといっても大袈裟ではない。

 とくに中国に関して、民主党をはじめ野党は何故かスルーしています。それは何故でしょうか?。ちょっと考えてみれば、日本が集団的自衛権を有した場合、都合が悪いのはどの国かを想像すれば自ずと理由も分かるというもんだ。

 最近の中国の主張とやってることは、なんだか戦前の日本の軍部みたいと思う。

<集団的自衛権をなんとなく区分け>

<否定派>
・戦争することになる
・徴兵制につながる
・違憲である

<肯定派>
・備えあれば憂いなし=抑止力の強化
・世界情勢の変化に応じて=ひとり蚊帳の外にいる訳にいかない
・もはや猶予なし=某国の急激な拡張主義に

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2015防衛省 南シナ海における中国の動き

■アメリカの思惑と日本の事情

 現在の世界の状況を鑑みれば、集団的自衛権はある意味では当然の結果といえるはずです。この機におよんでも「外交努力で話せば分かる」という図式を掲げている進歩派文化人の言い分には首を傾げざるを得ません。

 ヒットラーが台頭したとき当時の英国首相がまさにそれだった。しかし、そんな話し合いは一向に効き目がなかったのは歴史が証明している。外交とは、右手で握手しながら、左手ではこぶしを握りしめているのが普通といわれます。

 しかし、日本では平和さえ掲げていれば、なんでも相手と話しが通じ合うと思っているのでしょうか。とくに進歩派といわれる文化人のなかに多いようです。

 話し合いで済めば、チベットも中国に侵略されることもなかったでしょう。進歩派文化人の皆様はこの辺りはどうお考えであるか、知りたいところです。いや、あれは侵略ではないとでも言うのでしょうか、反対に日本が中国に侵略したのは許せないはずですが。

 戦後、アメリカは日本が再び軍事強化できないように政策を施しました。それが、憲法9条に象徴されていると思われます。ところが、戦後70年が経って状況が変わってきたのでしょう。アメリカは、日本をかんじがらめにした縛りを解こうとしているようです。

 日本の集団的自衛権は、アメリカのなんらかの決断なくしては行われないはずです。つまり、アメリカの容認というか、もはや日本を縛りつけたままではアメリカの利益に反するかもしれないと判断したのではないでしょうか。

 それは、中国の台頭と無関係ではないはずです。かつて、アメリカは中国を民主化できると判断しましたが、それは誤りだったと気付いたようです。また、中国や韓国などが日本を政治的に攻撃することも容認してきました。

 しかし昨今では事情が変わってきたようです。ごく最近、アメリカで反日に精をだしていたマイク・ホンダ氏という議員が訴えられているそうです。ちなみこの議員氏は日系といってますが、そうではないのはよく知られたことだそうです。

 とにかく、アメリカはこれまでの方針を変えてきている。その結果が、日本では集団的自衛権の問題となって表れたと言っていいのではないか。

 憲法9条に代表される平和主義は、アメリカの傘の下にあってはじめて実現していた。それを改めて認識する必要があると思われます。集団的自衛権は、そんな甘えの構造から嫌が応も無く脱することが求められる。

 そして日本政府と国民は、集団的自衛権がもたらすかもしれない戦争や軍国主義という負の要素をいかにマネジメントしていくかが問われるに違いない。

 とにかく、憲法9条を守ろうにも、アメリカ様がその傘の下に入れてくれなければ成りたたたない。ところがアメリカは、そろそろ日本に自立した傘をさせよと言わんばかりである。そのうえで共同歩調を取っていくことを望んでいるのだろう。

 それは、アメリカの力が衰えたことを証明しているのかもしれない。違うか。

 
 集団的自衛権について考えさせてくれる小説がありました。それが「宣戦布告」という小説です。そこでは、北朝鮮の少人数の部隊が日本に上陸したことから、日本が右往左往する様子が描かれています。

 平和主義の『日本国憲法』と東西冷戦の結果生まれた「自衛隊」ですが、現実のアジア情勢が変化すれば、憲法第9条解釈と自衛隊法の運用はどうなるか?。

 日本の自衛隊は、現在のところ他国からの侵入があってもスムーズには運用できないシステムになっている。具体的には各種政令が必要であり、その手続きも煩雑であり緊急に対応するようにはなっていない。

 ただ事の成り行きを傍観するばかりの自衛隊と、優秀なはずの官僚も決断しようとはしない。政府首脳、官僚ともにそんなことは起きるはずはないという認識で共通していたから、何をどうしたらいいか戸惑うばかりの体たらくであった。

 まさに、事実は小説より奇なりで、民主党政権時代に起きた中国漁船の領海侵入事件では上記のようなことが実際に起きていたようです。

■安倍政権を支持してる訳じゃないが…

 当方は、安倍政権を支持している訳ではありません。どちらかといえば、その政策の多くには疑問を感じています。なかでも大企業優遇とも思える政策(派遣法改正、消費増税、経済政策全般)には、日本の将来に危惧を覚えるぐらいだ。

 当たり前であるが、戦争には反対であるし、戦争にはいきたくない。できれば平和な世の中こそ望ましい。しかし、こればかりは相手のあることであり、話し合いができるとも限らない。話し合いで全てが解決できれば、この世に紛争はないに違いない。ところが、中東をはじめ紛争が尽きないのは言うまでもない。

 ましてや日本だけが、話し合いで解決できるとは到底思えない。

 したがって、最低限の抑止力を備えるのは間違いではないと思われる。あとは、それが一人歩きしないようにマネジメントすることではないか。日本には軍事利用の悪い事例がある、それを踏まえた上でシステムを構築すればと思うがいかに。

 ただし、現在の政権党である自民党が信用できないというのは、当方もおなじである。新国立競技場の建設で垣間見せた体質は、相変わらずとしか言い様がなかったし、軍事のシステムを任せても大丈夫なのか?不安は否めない。

<集団的自衛権に関する関連記事>
 この件に関しては、多くの意見がネットに寄せられていますが、当方は以下のリンク先の記事に共感を覚えました。論理的にも納得する部分が多かったように思います。

安保法案を『違憲だ!違憲だ!』と叫ぶ全ての方へ 「勉強不足です。勉強してください」(長谷川豊/BLOGOS)

安保改正法を憲法に抵触するのに急いだ理由はコレだと思う(永江一石/More Access! More Fun!)

最後に、若者の切なる願いより…?(朝日新聞より)

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