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■デザイン|東京五輪エンブレム 一時間で作ったデザインが案外いい

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これは、なかなか的を得たデザインだと思います

■デザイナー梅野隆児氏「ぼくのかんがえた東京五輪エンブレム」

 デザイナー梅野隆児氏が、東京五輪エンブレムの対案?としてデザインを作成した。盗用問題に揺れる現・デザインに対し、デザイナーが言葉ではなくデザインで示したものと思われる。本人はそれほど気負ったものは無いようであるが、出来上がったものは案外いいと思わざるを得ない。

 当方が言うとちょっと生意気と思われるが、とにかく素敵なデザインです。もちろん、これが完成形とは思わないが(なんせ1時間で作成)、デザイン素案としては十分過ぎる出来ではないだろうか。

 また、梅野氏の凄いところは、ちゃんと製作過程と元ネタを明かしてるところである。デザイナーの制作とはこのような過程を経て出来上がります、ということを解説するようにしている。これはある意味では、現デザインへの皮肉とも言えるかもしれない。ただし、本人にそのような思惑はないかも。

 元ネタありき、これが多くのデザインで行われる制作過程であるのは間違いない。ただしそれが、悪いという訳ではない。デザインとはある意味でそういうもんである。古今東西、歴史の賜物である美の様式を活かさない手はない。しかし、そうして出来たデザインを、また模倣するのは頂けないに違いない。

 そこが問題となっている部分であると思われる。元ネタはあっても全然かまわないが、それがどこからの引用かが問われている。

 ちなみに、このデザインはエンブレムのコンペ時のテーマとは関係なく制作されたと思われます。コンペでは1964年東京オリンピックの亀倉雄策氏のデザインをなんらかの形で継承するという内容があったようです。たしかではありませんが、そのような記事を以前に読んだ記憶があります。

 それとは関係なく制作されたこのデザインですが、日本的な意匠を用いながら、それを未来志向にした趣を感じます。オリンピックというお祭り感もあり、現・デザインの重苦しさより、個人的にはこの方向性に賛同いたします。

 なお、あくまで個人の好みの問題もありますから、一概にこのデザインがいいとは言い切れません。ここで述べた意見は、あくまで当方個人の考え方、デザインの見方に基づいたものです。ご了承ください。

 日本の伝統的な意匠である桜の紋章をモチーフにしている。これによって、どこかで見たようなデザインにも思えるが、このデザイン素案を発展させていけばもっと面白くなる予感がします。また当方は万華鏡の様に見えるところが、日本独特の混在性や多様性を表しているようにも思えます。

 とにかく、一時間でこれですから期待が持てます。だから、もう一度コンペしてほしいなと思うばかりです。その時はぜひ参加してほしいと思います。あるかどうか判りませんが…。

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