■デザイン|東京五輪エンブレム、デザインに審査委員が介在していた?

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採用されたデザインはその後修正されていたと明かす

■2020東京五輪のデザインは、何故か怪しいことばかりだ

 五輪エンブレムのデザイン選定審査委員であった永井一正氏は、現行デザインは採用時点では盗用疑惑のベルギーのデザインに似ていなかった。その後、五輪委や永井氏等の意見で修正を施したあとに似たデザインになったと明かした。

 どういうことか?と思うばかりだ。そもそも、なんで選ばれたデザインを修正しなければいけなかったのか疑問だ。なんのためのコンペだったのか?。使用場面を想定した上でデザインを選ぶためではなかったのか、デザインの素案や方向性を選ぶコンペではないだろうし、ましてや新国立のように監修者という訳ではあるまい。

 選択したデザインが後から諸条件に適合していなかった場合(それを考慮して選んだはず)、次点となったデザイン(諸条件に適合する)などに差し替えればいいだけだ。

 コンペで選択したデザインを弄っていたということは、新国立のその後の展開に通じるものがあると思われる。新国立でもザハ氏のデザインは、諸条件に適合していないにも関わらず選ばれていた。そして、その後はいまさら言うまでもない。

 採用されたデザインを五輪委や永井氏等の意見でデザイナーが修正したとなれば、それはもはやデザイナー氏独自の作品とはいえない。永井氏(五輪委員も含む)はクリエイティブディレクターとして介在したことになる。違うか。

 永井氏は、現在のパクリ疑惑を晴らす目的で発言したと思われるが、とんだ薮蛇を出したかもしれない。今回のコンペは、元からやらせであったという疑惑も浮上していることから、それをある意味では裏付ける格好になったか?。

 コンペで選ばれたデザインをそのまま使用せずに修正する権限を五輪委員や審査委員は擁していたのか。もしそうであれば、コンペそのものの目的と意味が問われるに違いない。新国立では安藤氏の意向が強く反映されたといわれているが、おなじことがここでもあったと思わざるを得ないだろう。

 デザイン修正を永井氏が明らかにした以上は、修正前のデザインを公開してほしいもんである。とにかく、このコンペでは疑惑が次々と明るみ出ていることから、コンペの選定過程を明らかにし、コンペで落ちた作品も公開すべきである。

 五輪エンブレムの著作権ビジネスでは、スポンサー1社あたり使用料が150億円と言われている。これを考えると、なにかしらの作為があったとしても不思議ではない。あくまで推測であるが、なにしろ公共事業には付き物である。

 永井氏は、「シンプルな形、似やすい」、「このエンブレムがCMなど色々な形で使われてゆけば、よさが伝わると思う」と述べているが、それよりも疑惑問題となった以上は、潔く白紙にする決断こそいま必要だと思われる。

 それでこそ日本のグラフィックデザインの未来を築くことに繋がるはずだ。何故なら、泥沼のデザイン疑惑は何も未来にもたらさないからだ。一線を引くことが次の機会に活かされるはずと思われます。

 ところで、怪しいことばかりが先攻する今回の東京五輪であるが、はたして国民の多くは五輪に何か期待しているか疑問である。

 東京都民は言うまでもなく、国民の多くは醒めている。そんな感じが漂う昨今であると思うが…。新国立は、いったん白紙にしたはいいが新たに設ける建築費の基準は約2000億円までと新聞などに書かれていた。

 いかに円安、建築費の高騰が背景にあっても、それはないだろうと言うしかない。他の五輪施設も当初見積もりの数倍から十倍くらいで推移してるそうだ。

 もはや、今回の東京五輪は、そこに関係する企業群(土木・建築、代理店、仲介する政治家、官僚など)がひと山当てて大儲けするための道具となり果てている。

 あくまでも個人的な見解であるが、「当たらずとも遠からず」と考えるのは当方だけではないと思うがいかに。

五輪エンブレム当初案「劇場ロゴと似てない」と審査委員(朝日新聞)

 2020年東京五輪のエンブレムがベルギーの劇場ロゴに似ていると指摘されている問題で、アートディレクター佐野研二郎さんの案を選んだ審査委員の代表、永井一正さん(86)が、現在公表されているものは応募案を一部修正したものだと明かした。騒動後、永井さんが取材に応じるのは初めてで、「ベルギーの劇場ロゴとは似ていなかった」と述べた。

 その後、大会組織委員会が佐野さんの案を商標登録するために、世界中の商標を確認。永井さんは「(原案と)似たようなものがほかにあったようだ。そのため佐野さんの案は、元のイメージを崩さない範囲でパーツを一部動かすなど、組織委の依頼で何度か微修正された」とした上で、「最初の案は(類似性が指摘されている)ベルギーの劇場ロゴとは似ていなかった。盗作ではない」と話した。

■いい訳でなく、さっさと変える決断をすればいいだけ!

 永井氏は、戦後のデザイン界をリードしてきた人物でもある。亀倉雄策氏、田中一光氏のいない現在では、唯一の大御所といっても過言ではない。

 そんな永井氏が晩節を汚すことなく、断腸の想いで決断することを切に願います。このまま現行デザインがまかり通れば、グラフィックデザインとは他のデザインと似ててもいいんだということが、悪しき前例として世間一般に認知されることになるだろう。

 問題点を端的に言えば、現行の五輪エンブレムが現役のデザインに似ていることにある。これが歴史様式(文様等)などに由来していれば問題はなかったはずだ。

 とにかく「これでいいんですか?」と永井氏には言いたい。しかし、永井氏の一存ではもはや如何ともしがたい状況にあるに違いない。こんがらかったクモの巣のごとく、どこが中心なのかも分からず、そして誰も責任をとらない。

 魑魅魍魎(化け物と化した)という日本独自の組織形態がここにも表れている。そういう意味では、永井氏もデザイナー氏も被害者かもしれない。ただし、魑魅魍魎に絡めとられてしまったのも事実ではないかと…想像する。
 
 現在ウエブには、この問題を捉えて新たなデザインの提案をするデザイナーが多くいるようです。以下のデザインは、スペインのデザイナー氏が制作したものだそうです。

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スペインのデザイナー氏が制作した東京五輪エンブレム

 とにかくデザイン制作の盗用または引用の問題は、どこに一線を引くべきか論議が必要と思われます、そして、どこかで定義付けする必要があるはずです。

 グラフィックデザイン協会などの団体から、これが聞こえてこないようですが、何故でしょうか?。少なくとも当方は知りません。

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