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■社会|反クリスマス宣言?クリスマス反対デモが行われる

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クリスマスに若い男女がいちゃつくのハンターイ!!

日本のクリスマスに喝!実に遺憾であると有志が立ち上がる

 いやー、面白いできごとである。先日、日本の特殊なクリスマスの現状に反対するデモが渋谷で行われたそうである。

 日本でクリスマスに異を唱えるとは勇気がある。なにしろ日本でクリスマスといえば、各方面で書き入れ時にあるからだ。消費不調の昨今では、政府も後押しして消費増大に期待しているだろう。それを敵に回すとはいい度胸だ!。

 日本は言うまでもなくキリスト教が多勢を占める国ではない。しかし、いつのまにかキリスト教の祝祭日クリスマスは、定着し年中行事のひとつとなった。

 いったいどれだけの日本人が、クリスマスにキリストを想い浮かべるか疑問であるが、そんなのおかまいなしなのが現状である。もとを辿れば、だれかが消費意識を掻き立てるために企画したものと考える。

 それはどこにルーツがあるかといえば、やはり戦後のアメリカ進駐軍ではなかろうか。その時期は、アメリカ文化が怒濤のごとく押し寄せて日本をアメリカかぶれにしていた。たぶん進駐軍はクリスマスを盛大に祝ったことだろう。

 それを垣間見た日本人たちが、クリスマスをその主旨ではなく、お祭り気分を商売に結びつけたと思われる。そして、それはファミリー層に受け入れられてクリスマスにはケーキを買うことが定着化していった。

 一方、飲食業界もそれをただ遠くから見ていることはしなかった。なにしろ、機を見るに敏な飲食業界である。すぐさま、クリスマスを最大の書き入れ時として利用していく。そして、それはモノの見事に的中した。

 さらに、百貨店や街の商店街もクリスマスのプレゼントを販売機会増大のチャンスとばかりに力を入れてアピールしていた。それからはクリスマス時期ともなれば、どこの百貨店や専門店でもクリスマスギフトのコーナーが設けられている。

 そして、狂乱のバブル期80年代である。このときクリスマスには異変が起きていた。金余りが高じた末に高級ブランド品をプレゼントし、さらに高級ホテルで一泊するという行為が、若い男女(一概に若いとはいえない)に流行していた。

 日本のクリスマスは、いったいどうなるかと一部で危機?が叫ばれたが、それは一向に効き目がなかった。しかし、90年代になりバブルは崩壊し、それと共にカネヘンのクリスマス需要は衰退していった。

 しかし、その後もクリスマスは、若い男女のカップルがいちゃつく機会という慣例は残ったまま現在に至っている。先頃行われたクリスマス反対デモの主旨は、まさにそこにあったのは言うまでもないだろう。
 
「クリスマス粉砕」を合言葉に「非モテ男性」たちが渋谷でデモ

「非モテ」を自称する男性たちが19日、東京都渋谷区に集まり、「クリスマス粉砕!」のシュプレヒコールを上げながら通りをデモ行進した。

 男性たちは、幸せなカップル向けに「つくり上げられた」クリスマスのお祭り気分を粉砕するよう呼び掛けた。

 ブサイクにもクリスマスを!という切なる願いははたして届くだろうか?。

 これを機会に、企業やその関係者は非モテを対象とした企画を考えるといいかしれない。なぜなら、まだ未開拓の領域であり、世の中には十分なボリュームがあると想像される。うまくすれば、新市場が開拓できるかもしれないぞ、と。

反クリスマス宣言(仮)

 上記のデモでなんらかの宣言が行われたとは訊いていない。そこで当方がそれを代弁して以下の様に列挙いたします。

<反クリスマス宣言(非モテ連合)>
日本のクリスマスの現状に断固反対である!!

・クリスマスに若い男女がいちゃつくことは遺憾である。
 ※クリスマスに男女がいちゃつくこと禁止条例の提案。
・若いカップルを想定したクリスマス訴求は、非モテへの人権差別である。
・飲食店(キャバクラなど)のパーティー券は、非モテ割引を実施すべき。
・すべてのクリスマスイベントで非モテへの機会均等を図ること。
・クリスマスをすべての人々が幸せを感じる場として創り直すこと。

 等々、他にもあると思われますが、これぐらいにしておきます。非モテの置かれた現状を考えれば、けっして未来は明るいとはいえませんが、とにかく明けない夜はないともいいますから、今後の健闘を祈ります。

クリスマスに若い男女が”胸キュン”したCMがあった!

胸キュンまで、あと一歩足らず!!

 80年代後半に、クリスマスをテーマにした有名なCMがあった。それが、JR東海の「クリスマスエクスプレス」だ。1988年は、深津絵里さんが出演していた。そして1989年は、当時まだ17歳であった牧瀬里穂さんが、プレゼントを抱えて彼氏を迎えに駅舎の中を走るシーンを一途な女性の想いを込めて演じていた。これはいま見ても”胸がキュン”としてしまいます。

 このCMを見た多くの若者は、クリスマスはこうあるべき!と堅く心に誓ったに違いない。当方もそんなひとりである。しかし、それを体験できた若い男女はかなり少ないと思われる。何故なら、そんなシュチュエーションは望むべくもなかったからである。(当たり前か)

 このCMは傑作であった、しかしそれを間に受けると痛い目にあう典型例でもあった。そのように個人的には思い出す次第である。

 クリスマス=胸キュンとはいかに?である。しかし何故、そうならなければいけないの?、とは当時はちっとも疑問に思わなかった。そして、せっせとその実現に向けて努力を傾けたが、あえなく討ち死にしてばかりであった。そして、くやしー!と地団駄を踏むことばかりで、80年代はあっという間に過ぎていった。

 したがって、プレゼントした思い出はあるが、高級ホテルに泊まった記憶はありません。なんてことだ!、というしかない。そして、”胸キュン”ではなく、”胸には敗北感とやりきれない想い”が残るだけであった。

 とにかく、日本のクリスマスのあり方には少々疑問であるが、正直なところ胸キュンするクリスマス体験をしてみたかった!とも思っています。なお、これからに期待したいが、それは望むべきもないことは本人が一番よく知っています。

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冒頭動画:牧瀬里穂 1989年
本文中動画:深瀬絵里 1988年

追記:上記のように当方は、あまりクリスマスにいい思い出はありません。実は幾つかの企業で、クリスマス需要を開拓する役割を担っていた時期があります。

 80年代後半〜90年代の前半は、ほぼ毎年クリスマスのなんらかの企画・実行に携わっていました。しかし、本人はなんらその恩恵に授かることはありませんでした。いま思えば、なんとも残念至極である!。

<参考/クリスマス・エクスプレスの頃>
クリスマスエクスプレスのCMの企画背景が語られている書籍の案内文。
http://ec.nikkeibp.co.jp/item/books/K01270.html

クリスマス・エクスプレスの頃
クリスマス・エクスプレスの頃

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