■社会|CDが売れない!街のCDショップに生き残り策はあるか

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CDは、音楽定額サービスの登場でさらに瀬戸際に!

CDショップは、もう業態そのものが限界か!?

 街のCDショップが消失の危機にあるらしい。しかし、それはツタヤやゲオのことではない。個人経営などの小規模資本のCDショップのことである。どこの街にも何店舗かはあったが、いまではチェーン店以外は無くなった地方も多いそうだ。

街のレコード店は風前の灯 奈良市ではとうとう全滅?(j-castニュース)
 日本レコード協会によると、CDショップ(月商1万円以上、書籍やDVD、レンタルとの兼業を含む)の数は5964件(2014年12月時点)で、13年から約1%減った。また個人経営の、いわゆる街のCD・レコード店が組織する日本レコード商業組合の会員数は2015年から10店舗ほど減少して、現在293店(16年1月)。

 大手チェーン店は、業態を多角化(書籍、レンタル、中古販売など)してCD売上の落ち込みを他の商材でカバーしているが、それを小規模店では望むべくもないことは言うまでもない。資本や売場面積、さらには業態開発の能力などの課題が付きまとう。しかし、何もせずにいては消失の運命しか残されいない。

 音楽は、CD以外での楽しみ方が多様化した。現在では、CDのみで視聴する人はずいぶんと少ないに違いない。ネットからダウンロードして聴くか、最近流行りの音楽定額サービスを利用する人もかなり増えたはずだ。

 2015年の定額制音楽配信サービス利用者数は930 万人で、2018 年には1850 万人へ倍増すると予測している。利用者数のトップは米アップルの「Apple Music」、そして「Google Play Music」「LINE MUSIC」と続いている。

 このような状況をみると、もはや音楽はCDショップの専売ではなくなっている。かつては、音楽とCDショップはイコールの関係式にあったが、もうその時代は過ぎ去ったのである。これは、もう戻ることはないに違いない。とすれば、残された選択肢は、”脱・CD専業”しかないだろう。

 酒屋、米屋、肉屋、八百屋など、かつてどこの街にもあった専業店は、いまや見る影もないのは言うまでもない。需要がなくなった訳ではなく、新しい業態に取って変わられたからだ。

 このままでは、CDショップも酒屋や米屋とおなじ運命を辿るしかない。しかし、大手チェーンの真似事をしても規模が違うので適わない。そこで、どうすべきかを現状を踏まえつつ検討してみたい。

CDショップの革新的業態開発(素案)

 CDショップはこのまま消えて行くのか、それとも起死回生の策はあるのか。それを探ってみたいと考えます。あくまで机上のプランですので、至らない部分が多々あると思います。それでもヒントが少しでもあれば幸いです。

<CDショップ/現状認識>
・CDが売れない=CDショップに客がこない
・売場面積に限度がある
・総合的品揃え、個性がないことが共通項である
・需要を喚起する姿勢が他者依存になっている
 ※ヒット曲頼み、しかし、それでも売れない
・店舗自体に魅力がない、わざわざ行く気が起こらない

<音楽視聴スタイルの変化>
・CDで聴くのは少なくなっている
・ダウンロード、または定額サービスが主流化する
・スマホで音楽を聴く
・マニアの減少=洋楽不振
・一方では、アナログ盤が密かに人気を拡げている
 ※アナログプレーヤーが再販売される

 CDは、基本的に再販制度にあり仕入れは委託のはずです。一番の問題点はそこにあるかもしれません。つまり、何より重要な品揃えをリスクを持ってしていないといえます。これは本屋さんもおなじくであり、やはり苦境となっています。

 また、利益率も低い。たしか仕入れ値が72%ぐらいだったと思います。(確かではない)とにかく、CD専業では利益が出しにくい体質にあるのは否めません。

 CDショップが魅力を失ったのは、単に音楽がネットに移行したからではなく、時代のスタイルを取り損なったからだと考えます。かつてのように総合的な品揃え、平均的で画一化した売り方をしていても、音楽がCDショップでしか手に入らない時代にはそれでもニーズを満たすことができました。

 しかし、時代は変わりニーズ(需要)も変わりました。

 商品を置いておくだけで売れる時代ではありません。そこにニーズはありません。需要を喚起できる業態だけが生き残っていくと思われます。

<業態開発のテーマ>
「脱・CD専業店」/需要喚起型の業態開発へ

ベクトル=顧客ニーズを掘り起こす、需要喚起型の編集的マーチャンダイジング

<コンセプト/例>
「音楽とライフスタイルのセレクトショップ」

音楽=総合〜特化へ(画一的品揃えからテーマに基づいた品揃えに)
ライフスタイル=音楽を取り巻く環境、衣食住に関連した商品を集積する
セレクト=オーナー、またはマーチャンダイザーの視点で集める

音楽の特化…ターゲットは絞り込まれる。特化する方向はいくつもあるが、どの分野に絞り込むかは、環境(周辺市場)を考慮した上でオーナー次第となる。また音楽の売上は減るが、その分を他でカバーすることが基本スタンスである。

したがって、ヒット曲が品揃えされるとは限らない。

※オーナーにセレクトの能力がなければ、MDの専門家に依頼することになる。

<具体的展開/例>
比較的無難と思える路線を考慮して展開を考えてみた場合…(個人的に)

「モダンライクな音楽とライフタイルを提案するショップ」

モダン=現代的、ということは流行的ともいえる。世相の動きに合わせて品揃えも変化していく。音楽も衣食住もおなじくである。

したがって、ときにはクラシカルもあり、時代の変化に柔軟に対応していく。

音楽=モダンをコンセプトにセレクト。
しかし、何がモダンかは人によって違ってくる。そこで、以下のライフスタイルを考慮しスクリーニング(選別)していく。

ライフスタイル=モダンライクな生活様式とは、何か。
それは、美的洗練を基本とした行動様式と解きます。さらにいえば、美のある生活様式ともいえます。そして、そこに時代は関係なく、時代を超えたモダンが混在しています。
例/モダンミックス、和モダン、クラシカルモダンなど

カテゴリーの変更=従来の分類を変えます。
音楽の分類といえば、JPOPとか洋楽、さらにはロック、歌謡曲などがあります。ここではそれらを一旦白紙にします。そして新たなカテゴリーを設けます。

<カテゴリー参考>
例/カラーティストから…ホワイト、グレイ、ブラック、レッドなど
例/コンシャスから…アバンギャルド、モダーン、クラシカル、トラディショナルなど
例/ファッションから…フェミニン、トラディショナル、大人シック、アーバン、その他多数あり

※この部分は、あまり整理できていません。あしからず。

<MD構成要素>
MD=マーチャンダイジング(小売りのマーケティング、または品揃え)

1)音楽=CD、アナログ
2)ライフスタイルグッズ=生活のアクセントをキーワードとした小物類
3)洋服=Tシャツなどの軽衣料、中古も可
4)インテリア=家具は見せるだけ、売り物はグッズ
5)書籍=音楽、アート、ファッション
6)スーベニール=オリジナルグッズ
7)アミューズ=がちゃがちゃ(ファッション性で選定、例「コップのふち子さん」)

※これは一例であり、単一カテゴリーをモジュール化して交換可能とする。

 この品揃えの構成要素を見てどこかにあると思ったはずです。そうです、「ビレッジヴァンガード」に近いと思います。(ただし真似はしていません)この上記案は、いまから約20年前に作成したプランを下敷きとしたものです。

 ちなみに、「トータル・エンターティメント・ストア」というコンセプトでした。実際に立ち上げましたが、1年と持たずに別の業態に変わりました。事業主体の都合でしたが、商材はすべて”委託”という異例の手法に手間をかけた当方の努力は報われませんでした。

 その後、秋葉原でもおなじシステム(委託)でオタク系ショップを企画、立ち上げましたが、こちらも2年ぐらいでビルの立て替えで閉店しました。ここのショップは、当方のあとを引き継いだ人物が優秀であり利益も出していたのですが。

 とにかく、業態開発は企画も然ることながら、実際は品揃えをはじめ、いかに立ち上げるかにあります。その過程では、交渉事が大部分を占めます。いますべて委託でおなじような商材を集めろと言われても、それは無理です。

 しかし、当時、周囲にいた人々は簡単にできると思っていたようでした。簡単にできれば、コンサルなんかの出る幕は無いはずですが。企業のプロパーというのは、学歴はあっても意外と役に立ちません、とそのとき思いました。あしからず。

 それはさておき、CDショップの生き残り策はいかに。というテーマでここまで書いてきましたが、いかがでしょうか。

 なんだ、単なる雑貨屋になれってことかと思った人もいると思います。当方は、ひとつの可能性として、またニーズを掘り起こすものとして、このようなタイプはありではないかと思っている次第です。

 売場面積を想定した収支予測なども出来なくはないですが、今回は省きました。あくまで机上のプランとしてご提案いたします。あまり整理されていない粗雑なプランをご覧になって頂き、有り難うございました。

冒頭の写真:Photo credit: automatthias via Visualhunt.com / CC BY-SA

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