■社会|トランプ大統領が生まれる日 それがやってくるかもしれない!

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政界、メディア総スカンのなかで勝ち続けるトランプ氏

2016年アメリカ大統領選挙は、いよいよ大詰めに!

 アメリカ大統領選挙は、まさかの展開になっている。よもやトランプ氏がここまで勝ち続けると予想したメディアも評論家もいなかったに違いない。少し前では共和党ではフィオリーナ、民主党ではクリントンの女性同士の対決か、などと言われていたのが懐かしいぐらいだ。もうフィオリーナ女史は影も形もないに等しい。

 マスメディアは言うに及ばず、政界でもトランプ排除の姿勢が強くなっている。そのなかでも勝ち続けているのは、共和党支持者が既存の政治家にうんざりしているからに他ならない。マスメディアもおなじく既得権益を守りたいのだろう。それらを敏感に察しているのが、有権者の投票行動となって表れている。

 巷で言われるのは、メディアの伝えるトランプのとんでも発言ばかりであり、それらは反トランプのプロパガンダであるのは間違いない。たしかに、とんでもないことを言っているが、それがもたらす効果を十分に読んだ結果となって表れている。トランプ氏は単に思慮足らずのノータリンではない。

 計算高く、先を考えた末の戦略だと思われる。元々、トランプ氏は泡沫候補と言われていた。とすれば、他の候補者とおなじ主張をしても霞むだけである。そこで他の候補者とはまったく異なる主張を掲げる戦略を取ったと思われる。

 それは一種の賭けであるが、そこは実業家である。切った張ったは当たり前のなかで培った経験がものをいうはずだ。さすが実業家らしいといえる。

 政界やマスメディアの予想は、あくまでクリントン氏が本命にあるようだ。これを裏返してみれば、変化を望んでいないといえる。なにしろクリントンは、オバマ現大統領よりもずーと金融資本に近く、既得権益保護者であるらしい。

 クリントン氏では何かが変わる事は、あまりないようだ。それに比べるとトランプ氏は、ちゃぶ台返しの末にガラガラポンをするかもしれない。トランプ支持者は、まさにそれを望んでいる。トランプが大統領になって、これまでの金融資本主義をくつがえす政策を実行してほしいと思っている。

 政界もマスメディアもそれがこわいに違いない。

 しかし、トランプ氏は実業家であり金融とも無関係とはいえない。はたして、もし大統領になったとして、中・低所得層の思惑どおりになるとは限らないのではないか?。その行く末はいかに。

 もう佳境に入った大統領選挙は、あとわずかしか残されていない。

TrumpTower

トランプの真の思惑はどこに!

 クリントン氏は、オバマの後継者という位置づけらしいが、言ってることはオバマケアや、さらにTPPへの批判や見直し発言が目立っている。クリントン氏は、人道主義的なモダン進歩派と見られているが、その実態はむしろネオコン並みに好戦的であるともいわれている。また金融資本に近いのは言うまでもない。

 クリントン氏は、富裕層と金融資本の味方であり、それを守る必要があるなら戦争も辞さないに違いないと思われる。なぜならば、彼女を大統領にする目的は、そこにあるからに他ならないからだ。それは金融資本の番犬ということもできる。人権と民主主義を守るという姿勢の背後には、既得権益の影が付きまとう。

 一方、トランプ氏はどうか。

 民主党では、クリントンが勝った場合、サンダースの支持者である草の根層が離反し、同じ草の根派のトランプに投票するのでないかと懸念されている。共和党のトランプ支持者の中にも、クリントンを「大金持ちの傀儡」「好戦派」として毛嫌いする傾向が強いそうである。

 テレビで放映されるトランプの演説を見ようと大画面の前に集まって待っていたトランプ支持者たちが、クリントンが画面に映った瞬間に皆ブーイングしたが、サンダースが出てくると敬意を表して静かに見ていたというエピソードをFTが紹介している。

 トランプ氏は、過激な発言をしてはいるが、一方では実に冷静な分析も見せている。例えば以下のような見方がある。

 クリントンとは対照的に、トランプは、イランとの核協約を破棄すると約束したり、イスラム教徒の米国入国禁止を提案するなど、一見、好戦派で人種差別者に見えるが、彼が打ち出している国際戦略は、意外なことに、非常に現実的だ。

 トランプの政策顧問であるサム・クロビス(Sam Clovis)は、トランプが外国における民主主義や人権を守るために武力を使うことはないと断言している。

 外国の独裁状態を改善するには、市場開放させて経済発展に導くと、いずれ政治的に開けていくので、そのような経済戦略の方が、軍事戦略よりも有効だとトランプは考えているという。

 トランプは「イラクのフセインやリビアのカダフィがいた方が中東は安定していた」と発言している。クリントンは、外国の人権や民主を守ることが米国の国益になると考えているが、トランプは国益をもっと狭く、実際の軍事脅威を受けた場合にそれを排除することだけに限定している。

 どうやらトランプ氏は、リアリストであるらしい。どこまでも現実主義者であり、それは実業の世界で培ったものと推測される。それはリスクを最小限にという実業の世界の帝石を身を以て経験したからではないか。この辺りがクリントン氏(元弁護士)とは違うところである。

 トランプ氏は、レーガン元大統領に似ているという指摘もある。

 ニクソンが開始した冷戦態勢の破壊を完成させたのが、同じく共和党のレーガン政権だった。レーガンは好戦派を装って大統領になり、米ソ和解や東西ドイツの統合、EU統合の開始など、世界を多極化していく流れを作った。レーガンは大統領選挙期間の初期、今のトランプに似て、共和党主流派から泡沫・変人扱いされ、攻撃されていた。

 トランプ氏は、これまでの政治とその背後にある関係式から遠くにある。それ故に共和党主流派のみならず、マスメディア、金融資本、軍産複合体などから忌み嫌われているらしい。それは、思い通りにならないからに他ならない。

 トランプ大統領になると、日本や中国をはじめアジア情勢も変化が必然といわれる。トランプの現実重視を顧みれば、それは当然の結果であるに違いないが。

 トランプが大統領になると、ニクソンから40年あまりの時を経て、再び米国が在日米軍を撤退させようとする動きを強めることになる。在日米軍の撤退話は、ここ数年、海兵隊のグアム移転構想などで、すでに何度も浮上しては消えている。

 日本は、辺野古の計画や思いやり予算など、米国の無体な要求を何でも飲むことで、在日米軍を引き留めている。このような日本の強度な対米従属策を、トランプがどんな方法で乗り越えようとするのか、まだ見えていない。

 トランプ政権になると、日本の対米従属派にとって厳しい時代が来ることは間違いない。

 アメリカ国民の最終選択は、すぐそこまで来ているが、どちらの候補者が大統領になっても日本や世界に大きな影響をもたらすのは間違いないと思われる。

 はたして、トランプ氏が大統領になる日が訪れるか?。こわいもの見たさでそれを見てみたい気もするが…いかに。

参考文献:ニクソン、レーガン、そしてトランプ(田中宇/国際ニュース解説)

写真:ウィキペディアより

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