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■時代と流行|流行に関する一考察(2)1994年のトレンドを顧みる

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1994年のトレンド分類から

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カルバン・クライン 1994年 モデルはケイト・モス

1)ニューライフスタイル/創作活動に豊かさの意味を見出す

◆ホームソーイングがクローズアップされる
 料理、キルト、ジュエリー、園芸、陶器など、創作する楽しさをもたらしてくれる趣味的活動に関心が高まっている。これらの動向は、ストレス化社会と無縁ではなく、それを解消する役割が期待されている。

 このような創作活動の高まりから、新たな機会が創出されようとしている。それは、「教える」という行為である。顧客の裾野が広がり、そのニーズを満たすには「教える」という機会を創出し、さらに満足度を高めていく必要がある。

 次なる創作種目として、ホームソーイングが注目される。単なるたしなみとしてではなく、あくまで創作する楽しさを味わうことがキーポイントとなっている。素材や機材を売るだけでなく、初心者には多様なテクニックを教える教室を備えて、顧客の多様なニーズに応えることが求められている。

2)時代性/エコロジカリー・コレクトを生活倫理に

◆エコロジカリー・コレクトの精神
 地球や環境とのやさしい関係式を構築しようとしている時代にある。ここ数年、このエコロジカル・コレクトは巨大なトレンドとなっている。この傾向は、トレンドではなく、常識となる日がすぐ近くまできている。

 それは生活者の倫理尺度となり、企業では努力目標となってきた。顧客は、企業の製品を選ぶにも、その基準で選択しようとしている。

 顧客は、心身や環境にやさしく、安心・安全なものを求めている。価格破壊型の業態で安価な買い物をする一方で、地球や社会や人間のために貢献する製品には、多少価格が高くても、それを求めるというニーズが強まっている。

3)価値観/古着、リサイクル、ヴィンテージ

◆リサイクルド・リーバイス
 エコロジカル・コレクトが時代の主流となりつつある。そんな時代にあって、ジーンズのウォッシュ加工はエコロジーの見地からして疑問である。その代りに、自然にダメージを受けた本物のジーンズを提供するという動きがある。

 古着やリサイクルとしてではなく、新品とおなじ店内で新しいカテゴリーとして販売していくことに意義がある。「本物のオールドジーンズ」という概念で、古着やリサイクルを新しく見直すことが大きなトレンドになりそうである。

4)美意識/心地よい暮らしには「色気」が必要

◆ぬくもりもまた「装飾」である
 80年代のポストモダニズムの時代を経て、90年代はシンプル&シックという機能性重視の傾向が顕著となっている。ポストモダンが虚飾とされて、より実質的な価値が見直されている、と言ってもいいだろう。

 ポストモダンは、その表層の装飾性ゆえに機能的でないとされた。しかし、内包された概念は過去のモダンにあったのは言うまでもない。現代に求められているのは、機能性重視のモダンがすべてではない。

 デザインの動きを振り返ってみると、そこには一定の法則がある。過去に存在しなかった斬新なものは一つもなく、過去から現在に受け継がれてきたものばかりである。発想は過去にあり、様々な過去のスタイルが折衷されて美が生まれている。

 このように捉えると、これからは「清廉」「品性」「実直」などをキーワードに過去の多様なスタイルを見直してみることが、ポイントになるだろう。

5)ニューコンセプト/詰め替えをポイントに商機を開く

◆リフェラブル=詰め替え可能
 愛着のあるモノは永遠に使いたい。しばしば人は製品に少なからず愛情を持ってしまう場合がある。それをきっかけにして、新たな商機として開くのが「リフェラブル=詰め替え」という概念である。

 製品を買い替えることがなければ、企業としては業績に影響が出る。しかし、外側はそのままに、中身だけを販売すれば、そこに新しいニーズが生まれてくる。それは、かなり多くの製品で展開が可能と思われる。

「詰め替え」という概念は、エコロジカル・コレクトにも合致する。時代の要請に応える意味でも、その意義は大きいといえるだろう。

………………
 以上、1994年のトレンド分類(38種あり)からほんの少しだけ紹介いたしました。なお、要約するにあたり、当方の独自解釈を加えています。ご了承ください。

 繰り返しますが、上記した内容は1994年のトレンドに関したものです。しかし、どーでしょうか。そんなに古くないと思いませんか。「エコロジー・コレクト」などは、いまでは常識となっています。

「古着、リサイクル、ヴィンテージ」も、おなじく定着しています。

 トレンドに関しては、次の文言が実に意味深であります。

「ここには過去に例のないものは何一つない。すべてが過去に存在したものであったり、過去から現在に受け継がれてきたものである」

おまけ/日本の流行事象1994年

写真=アクロス「1994年の定点観測」より引用しました。

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<1994年(平成6年)流行ファッション・髪型>
・ストリートファッション流行
・スノーボード・スタイル大流行
・ソフトジーンズ大流行
・カジュアルの大人化(NYブランド人気)
・ミニスカート・パンツ復活
・プラットフォーム・シューズが人気
・透けない白い水着がヒット

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<1994年(平成6年)新商品・ヒット商品>
・セガサターン(セガ)
・PlayStation(ソニー)
・チェロキー(ヤナセ)
・クイックルワイパー(花王)

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<1994年(平成6年)新食品・ヒット食品>
・ウイダーinゼリー(森永製菓)
・トッポ(ロッテ)
・すりおろしリンゴ(宝酒造)
・ドンタコス(湖池屋)

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<1994年(平成6年)流行語>
・イチロー効果(イチローが活躍し、Jリーグにおされ気味だったプロ野球全体に活気を取り戻した)
・同情するなら金をくれ(TVドラマ「家なき子」でヒロイン(安達祐美)の台詞)
・ヤンママ(ヤングなママの略 元暴走族などの「ヤンキー」のママの意味もある)
・Jポップ(日本のポピュラー音楽のこと)

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参考:年代流行
http://nendai-ryuukou.com/1990/1994.html
写真:アクロス定点観測
http://www.web-across.com/observe/srnrj20000039la2.html

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