■企業|ソニー経営計画の今と昔

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ソニーの10年は、一日の如く!

ソニー 失われた20年 内側から見た無能と希望
何が、誰がソニーをダメにしたのか?井深大、盛田昭夫のスピリットを捨てた出井伸之体制。その愚策と怠慢は、ストリンガー、中鉢に引き継がれた…平井はどうなるのか?これといった実績のない「エリート」が経営者になったとき企業はどうなるか?
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ソニーは、不動産の処分により何とか黒字を確保したようである。しかし、本業のエレクトロニクスの不調は相変わらずである。テレビは、4Kというハイビジョンの4倍という高画質が売りの商品に懸けるしかないようである。最近、そのソニーが2015年度をゴールとする経営計画の一部修正を発表した。

それを見ると数字の下ぶれが著しくなっている。もはや、強気で計画をしても達成する見込みが限りなくゼロであることを認識したらしい。これは、ある意味ではいい傾向ではないか。かつて、出井やストロンガー?違ったか、などが行った根拠の無い作文に基づいた経営計画よりは、なんぼかましのようである。

■ソニー、2013年度経営方針

関連記事:ソニー、中核3事業の目標を引き下げ
http://toyokeizai.net/articles/-/14059?page=2

平井社長は昨年4月に策定したばかりの2015年3月期(来期)をゴールとする経営目標の「中身」を修正した。全体の目標である「グループ売り上げ8兆5000億円、営業利益率5%以上、ROE10%、エレクトロニクス事業売上高6兆円、営業利益率5%」の目標については昨年4月12日発表当時の目標から変えていないが、中核3事業と位置づけるデジタルイメージング、ゲーム、モバイルの貢献度見込みを以下のように修正した。

<エレクトロニクス中核3事業の経営計画>

1. モバイル/スマートフォン、タブレット、ノートパソコン
<従来目標>売上高:1兆8000億円(うちノートパソコン8000億円)/営業利益率:収益性の大幅な改善を目指す
<新目標>売上高:1兆5000億円(ノートパソコン除く)/営業利益率:4%

2. デジタルイメージング/イメージセンサー、デジタルカメラ、ビデオカメラ
<従来目標>売上高:1兆5000億円/営業利益率:2ケタを目指す
<新目標>売上高:1兆3000億円/営業利益率:10%以上

3. ゲーム/プレイステーション
<従来目標>売上高:1兆円/営業利益率:8%を目指す
<新目標>売上高:1兆円/営業利益率:2%
備考. エレキ事業に占める中核3事業の貢献度
<従来目標>売上高:70%/営業利益:85%
<新目標>売上高:65%/営業利益:約80%

以上のように、目標値をいずれも下げているのが目立つ。ようやっと現状を認識し現実路線に戻ったようである。身の程知らずな希望のみの計画なんて百害あって一理なしであろう。かつて、出井時代の経営計画はプライドのみで中身ゼロの計画であったと思う。

ただし、気になることがある。現社長の平井氏は、感性価値こそがソニーのDNAであると語ったという記事があった。なんだか、ソニー苦境の戦犯である出井元社長のクォリアを思い出した。いやな予感がする。

ソニーの経営計画、10年前の目標とは!

以下は、2003年?に発表された経営計画の骨子である。

ソニーグループ経営方針「トランスフォーメーション60」

〜最強のコンシューマーブランド確立に向けて〜
ソニーは、21世紀においても、魅力的な商品、コンテンツ、サービスをお客様に提供する最強のコンシューマーブランドであり続けるために、グループ全般に渡る抜本的な変革プランである「トランスフォーメーション60」を開始しました。

「トランスフォーメーション60」は、
1) 事業の場の明確化と技術、リソースの集中による成長戦略の実行
2) 事業収益構造の変革

を中核とし、2006年度に営業利益率10%(金融を除く)を達成することを目指すとともに、2006年度以降の新たな価値創造と更なる飛躍の基盤を築きます。
以下、エレクトロニクス事業の計画のみ抜粋します。

<エレクトロニクス事業の融合>

2006年に向けて、エンジニアリングリソースを集中し、強力な半導体およびキーデバイスをベースに、ホームエレクトロニクス/モバイルエレクトロニクス領域における融合戦略を展開します。

1. 半導体/キーデバイス開発体制の強化
半導体開発を強力に推進するために、セミコンダクタソリューションズネットワークカンパニー(NCプレジデント:久夛良木健)を新設し、ソニーグループとして半導体戦略を一元化します。
また以下の施策により、半導体/キーデバイスの内製化率を高めることで、ホームエレクトロニクス、モバイルエレクトロニクス製品において付加価値の取り込みを進めます。

1) 最先端プロセッサーをベースとした、デジタルCE機器のロードマップの確立
2) フラットパネルに関しては、LCDパネル生産合弁会社の設立により、調達力を強化
3) 次世代ディスプレイデバイスについては、開発体制を強化し、自社開発を加速
4) イメージング・デバイス世界No.1の地位を堅持するとともに、CCDに加えCMOSイメージャーを強化

2. ホームエレクトロニクス

1)次世代テレビの開発
・フラットパネル化の更なる加速
・高画質・高品位・大画面の追求
・デジタル化・ブロードバンドネットワーク化
・強力なメディア・プロセッサーの導入

2)エレクトロニクス/ゲーム技術の融合領域における新市場の創造
・リアルタイム画像処理技術と、イメージング・デバイスの融合
・『UMD』等の次世代高密度光ディスク技術を、映画・音楽・ゲームなどを楽しむ新たなメディアプラットフォームとして広範に活用
・『PSX』を皮切りに、家庭における様々なメディアを快適に楽しむ事のできる環境を展開。将来のCELLをベースにしたホームサーバーへ発展

3)HDワールドの加速
・スーパーリアリティーの更なる追求
・次世代パッケージメディアとしてBlu-ray Discを積極的に推進

3. モバイルエレクトロニクス

1) ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズ(SEMC)と共に、通信、イメージング、AV、コンピュータを融合した新たなモバイルエレクトロニクス市場を創造

2)内製キーデバイスの強みを生かし、ソニーが得意とするビデオカメラやデジタルスチルカメラ等のデジタルイメージング領域でのNo.1ポジションを堅持

3)ソニーが開発した非接触ICカード技術FeliCa(フェリカ)をソニーの広範な商品群へ積極的に展開するとともに、携帯電話を利用したサービスプラットフォームの実現にむけて、株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモとの合弁会社を設立(2003年10月27日発表済み)

<次世代技術の強化>
1) 次世代ブロードバンド無線通信
2) 情報セキュリティ、著作権保護や認証などのネットワーク技術
3) 人工知能(AI)やセンシング技術を利用した使いやすいインターフェースの確立

以上、いかがであろうか。2006年度には営業利益率10%(金融除く)を達成するとある。これは当然達成どころか、現在では目標さえ大きく後退せざるを得ない状況である。半導体はセルの失敗、フラットパネルの合弁事業ではサムソンにしてやられて見るも無惨な有様となった。

さらにPSXの大失敗では、エレクトロニクスの融合という大命題の根幹部分が見直しとなった。そして後のPS3の苦戦によって久夛良木は退陣し、出井もストリンガーに交代した。この約10年前の経営計画には何ひとついいところがなく、結果は散々であった。これぐらいいい加減な経営計画も珍しいのではないか。

改めて思うのは、何のための経営計画かということである。希望を述べるのとは違うだろう、達成するための計画ではないのか。と思う次第である。

以下は、元ソニー宣伝マンが語る、かつてのソニーブランドの真骨頂!
本書の語り部、河野透氏は井深・盛田時代から一貫してSONYの宣伝部門を担当。ウォークマンの名付け親にして、数々のヒットCMを生み出し、2006年まで宣伝担当役員として、ブランド戦略の中枢で活躍した。

なぜSONYは創業からわずか20年余りで、グローバル・ブランドに急成長できたのか?SONYブランドのグローバルマネージャーだった河野氏が、初めて明かすSONYブランディングの真骨頂。

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