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■社会|カジノ解禁の日 それはいつになるのか

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カジノ・エンターティメントがやってくる!?


パリをテーマにしたカジノホテル ラスベガス

日本のバグジー・シーゲルは誰か

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biz-journal.jp/2013/10/post_3192.html

バグジー・シーゲルとは、ラスベガスが世界的に有名なカジノ王国になる機会を創出したユダヤ系マフィアの元殺し屋である。彼がオープンさせたマフィアが出資した「フラミンゴ」というカジノホテルは、彼の生存中は黒字化しなかった(後に彼は殺された)が、その後、ラスベガスはカジノ王国として広く認知されていく。その過程では、完全にマフィアに支配された時期があり、その後は、有名な富豪ハワード・ヒューズがラスベガス中のカジノホテルを買収しまくったこともあった。

なお、バグジー・シーゲルという名は俗称で、本名はベンジャミン・シーゲルである。ラッキー・ルチアーノの配下で、マイヤー・ランスキーなどと共に活動した。ちなみに彼は、バグジーと呼ばれると怒ったそうである。男前で有名だったといわれている。

それやこれやの暗黒の歴史を経て、ようやく安心・安全なカジノ?をラスベガスは構築することに成功した。それ以降はまさに黄金の時代を迎えていく。エンターティメントな要素を取り込みそれを拡充し、家族で楽しめるカジノ・リゾートとして様変わりしたのである。もはや、かつての暗黒的な要素は微塵も無い。それでもカジノはカジノである。ギャンブルであれば、当然の如く裏に回れば悲劇が付いて回るのであった。そのあたりは、多くの映画に描かれている。

昨今では、日本のユニバーサルというスロットのメーカーとラスベガスのカジノ王との間で裁判沙汰続いていた。これは、話題となっていたはずである。たしか、それはカジノホテルの主導権争いであったと記憶している。いわば、利権の取り合いであるが、カジノ王が資金調達の必要からスロットメーカーに出資を受けたのが発端らしい。この裁判は、その後どうなったか。最近は、その噂を聞かないが、きっとネットのどこかに載っているだろう。

さて、日本であるが、石原慎太郎が都知事時代に、湾岸の埋め立て地にカジノを誘致すると言ってから久しいが、どうやら本当に動き始めたようである。すでにその兆候を察してか、セガサミーは具体的な準備に入ったようである。


創業間もないフラミンゴホテル ここから現在のラスベガスがはじまった

日本のカジノは、南国の地からはじまるか

セガサミーは、その名の通りゲーム会社のセガ(旧セガ・エンタープライゼス)とパチンコなどの機器製造のサミーとが統合してできた会社である。ちなみに、余談であるが、セガの旧社名をエンタープライズと間違う人が多いが、エンタープライゼスが正しい。それはさておき、この会社の実態は、家庭用ゲーム機競争に破れたセガが、サミーに吸収されてできたのであった。

このセガサミーは、宮崎県のシーガイアを買収している。巨大な人工プールで有名なバブル期にできたリゾート施設である。ここは、経営が汲々としていたのを投資ファンドが手に入れて、さらにセガサミーに売却された。どうやら、ここを拠点にしてカジノを目論んでいるらしいのだ。いまでもゲーム事業の不振に喘ぐセガは、本体サミーにとってはすでにお荷物なのかも知れない。

そこで、セガのもう一方の柱であるアミューズメント運営のノウハウと、サミーのギャンブル機器のノウハウを活かしたカジノ経営で事業構造を見直したいと考えたのかもしれない。サミーの主力であるパチンコも年々、顧客が減少傾向にあることから次の事業の柱を探していたはずである。そして、それがカジノであるのは、サミーとギャンブルは相性が悪くないからである。これは、当然である。パチンコもギャンブルであるから。

いまのところ、日本でカジノ解禁となった場合、その一番手となるのは上記したようにセガサミーが一番有力そうである。しかし、本体の資金力は問題ないかもしれないが、たぶん運営を担うだろうセガのアミューズメントが心もとない気がする。なにしろセガのアミューズメントといえば安普請で有名である。施設の施工費は坪当たり17万とか聞いたことがある。運営の責任者は、堂々とノーリスク&ハイリターンを宣言するほどであった。


MGMグランド ラスベガス

こんな安い施工費しか掛けられない運営の元で、カジノリゾートなどの運営ができるのだろうか。セガは、東京ジョイポリスという都市型テーマパークもやっているが、あれは、当時の中山隼雄社長の強引な手法の賜物であった。完全なトップダウンであって内部からの事業企画でなかった。企画は、一応AM6研という部署であったが、デザイン・施工は丹青社のはずである。ちなみに、セガの運営は、ローコスト&オペレーションが常態であり、テーマパークでもその結果いくつかの事故を起こしたのは記憶に新しいはずである。

セガのアミューズメントは、ジョイポリスを除くと鈍臭いイメージしかない。何故、同じアミューズメントなのにと不思議であるが、それはテーマパークを造り、運営する部署と、一般アミューズメント(ゲームセンター)を運営する部署が同じ理念を共有していないからだろう。ちなみに、テーマパークを企画する部署は、現在では未来研に名称が変わったはずである。しかし、この部署と運営とは相性が良くないようだ。

ともかく、このアミューズメント運営部門は、自前主義が強くて外部の意見をうまく活用することもない。また、そのような意識も希薄であった。そして、何よりもコスト意識が最優先であったと記憶している。

なお、上記に書いたセガの情報は、5〜6年以上前のものである。

上記したように頼りないセガのアミューズメント運営には期待できそうもない。しかし、セガサミー本体は、その辺りは重々承知なのかもしれない。韓国のカジノリゾート会社と合弁で会社を設立したようである。ここからカジノのノウハウを手に入れるつもりのようである。セガの内部事情は買収してから十分把握したのだろう。ゲームソフトや機器製造に掛けては優秀だが、いかんせんアミューズメント運営はダサイし、センスはないし、なんの企画力もないと気付いたはずである。

ところで、日本のバグジー・シーゲルはどこにいるか。それは、セガサミーの社長か、はたまた、これから出現するのか。実は、それは知る由もないのであった。あしからず。


ニューヨーク・ニューヨーク ラスベガス

以下は、ラスベガスのカジノ王スティーブ・ウィンの物語

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