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■社会|アメリカと銃規制 ジョンが狙撃されて35年が過ぎた…

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オバマ大統領の銃規制は成立するか?

繰り返される悲劇の連鎖に終止符が打たれる日はくるか

 1980年12月8日、元ビートルズのジョン・レノン氏は自宅アパートであるNYのダコタハウス前で銃によって狙撃されて倒れた。その出来事は、ビートルズ解散後、ソロ活動をするもそれを休止し長い沈黙に入っていたジョンが、久しぶりに制作したアルバム「ダブルファンタジー」を発表して間もない頃であった。

 アメリカでは、60年代にケネディ大統領、さらに弟のロバート・ケネディ氏も銃で狙撃されて死去。80年代にはレーガン大統領も狙撃されたが、かろうじて助かった。その他にも多くの政治家やセレブが、銃による狙撃の対象となってきた。

 ジョンの事件と重なる時期には、女優ジョディ・フォスターも狙われていた。その犯人は、81年にレーガン大統領を狙撃した。そして、その後も銃の狙撃、乱射により多くの人々が犠牲となって現在に至っている。

 アメリカでは何度も銃規制の強化策が浮上するが、その度に潰されてきた。繰り返される悲劇の連鎖をもってしても、アメリカは銃の所持を貫き通す気のようである。それにしても、銃は人の命を守るのか、奪うのか?。

 それが、いま問われている。

 オバマ大統領は、2016年1月4日に新たな銃規制を行うと発表した。しかし、共和党をはじめとした保守派層は、当然の様に反対を表明した。またも銃規制は頓挫し元の木阿弥となるか。今後の動向が注目される。

オバマ氏、大統領権限で銃規制強化へ 野党からは批判(ロイター)

オバマ米大統領は4日、ホワイトハウスで記者会見し、数日中に新しい銃規制強化策を打ち出すと発表した。強化策は議会を通さず大統領令によって発動させる意向。これで法的な問題もクリアできるとの自信を示した。

米国では各地で発砲事件や銃乱射事件が後を絶たない。しかしこれまでに打ち出した銃規制強化策はいずれも議会に阻まれてきたことから、大統領令の発動に踏み切る意向を固めた。

7日にはこの問題についての対話集会を開き、任期最後となる一般教書演説でも銃規制問題に重点を置く見通し。

 アメリカの保守層(銃擁護派、全米ライフル協会等)は、銃の所持が批判に晒されるとキレる傾向にある。かれらの基本理念には”自分の身は自分で守る”、それには銃の所持が有効である、という認識がごく当たり前となっている。

 銃による犯罪、テロなどが起きる度にそれらの人達は声を大にして銃で身を守れと唱えている。「目には目を、銃には銃で」と言うのがかれらの主張である。

 しかし、なんだか変である。

 アメリカは、言うまでもなく世界一豊かな国である。しかも世界中から最優秀な人材が集まり、知性の蓄えも十分にあると思われる。そのように恵まれた国が、国民の安全・安心を確保できなくて、国民自身に委ねるとはどういう訳か?。

 それとも、アメリカという国は、国民の安全・安心を国家として重視していないということなのか?。

 国家が国民の安全を確保することを優先すれば、当然の様に銃規制に向かうだろう。それをしないということは、やはり国民の安全なんてどうでもいい、ということなのだろう。そう思うしかないがいかに。

 それにしても、そこまでして銃社会を維持する必要が判らない。それは、きっとアメリカ人でないからであるに違いない。よく言われる様にアメリカの歴史云々をいえば、日本人だって刀を所持していても不思議ではないが…と思うのは何か違っているか。

 日本では、戦国時代が終わったあとに刀狩りが行われた。武士の時代が終わった明治維新後にもおなじことが行われている。近代化する前に武器は国家が管理することになっている。

 一方、アメリカではガンマンの時代が終わってからも、開拓や建国の歴史などを考慮したか判らないが、ほぼ現状維持で現在に至っている。自由の国アメリカは、銃によって成立したから、ということかもしれない。

<アメリカ合衆国憲法修正第2条>

「規律ある民兵は、自由な国家の安全にとって必要であるから、人民が武器を保有しまた携帯する権利は、これを侵してはならない。」

※銃の所持は、家の中に限定されている。携帯することは禁止されている。しかし、それが守られていないのは言うまでもない。

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ジョンとヨーコが住んでいたダコタハウス(NY)

1969年1月、ビートルズ、ルーフトップ(屋上)ライブを行う

 銃規制に関した記事を見ていて思い出したのが、ジョン・レノンであった。何故か、ケネディではなく…。そして、次に思い浮かべたのが、ロンドンのアップル社(ビートルズの会社)の屋上で行われたライブであった。

 最近は見る機会もなかったが、YouTobeに唯一あったのが「ドント・レット・ミー・ダウン」であった。たしか、この映像を含むドキュメンタリー映画「レット・イット・ビー」は、何故かDVDにもなっていない。(アマゾンにはアメリカ版があったが本物?かどうか判らない)

 したがって、その映像も表に出る機会が少ないはずだ。ビートルズはこの映画を撮影するなかで微妙に関係が悪化して、その後の解散に繋がったといわれている。

 現在、元ビートルズは、ポールとリンゴしか残っていないが、どうやら今後も上記した理由からDVD化するつもりはないようである。それほど、かれらにとって思い出したく無い過去なのかもしれない。

 しかし、ファンにとっては、それ故により興味深い映画となっている。

 当方がこの映画を観たのは随分と前であり、すでに記憶も曖昧である。しかし、アップル社の屋上で行ったライブ風景は、なんとなく記憶にあった。最近になって再び観たその光景は、やはりオーラが漂っていた。

 屋上ライブは、無許可で行ったようであり、警官がアップル社の周りに集まっている。そのせいで、ライブは予定より早く終わったのではなかったか。確かではないが…。

 それにしても格好いいとしかいいようがない。しかし、これは約45年前のライブである。あと少しで半世紀が経とうとしている。その間音楽は、進化したのか否やと想うばかりである。

 その様に想うのは、当方だけだろうか。如何に?。

Don’t let me down The Beatles 1969年

Don’t let me down, don’t let me down
がっかりさせないでくれ がっかりさせないでくれよ

Don’t let me down, don’t let me down
俺を落胆させないでくれ 俺を落胆させないでくれよ

Nobody ever loved me like she does
かつて誰も君の様には俺を愛してくれなかった

Oh, she does, yeah, she does
君の様には そうさ 君の様にはね

And if somebody loved me like she do me
誰かが君の様に俺を愛してくれても

Oh, she do me, yes, she does
それでも君だけを愛してる

Don’t let me down, don’t let me down
俺を落ち込ませないでくれ 俺を落ち込ませないでくれよ

Don’t let me down, don’t let me down
俺をこんな気持ちにさせないでくれ 俺をこんな気持ちにさせないでくれよ

<以下省略>

備考/ジョンがヨーコに捧げた曲といわれている。なお、たしかではない。

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ルーフトップ・ライブが行われたロンドンのアップル社(当時)

レット・イット・ビー
レット・イット・ビー

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