パスワードは一万年愛す。タイムレスなスタイルは、過去も未来も時を超えてゆく!

■社会|セブン&アイのカリスマが退任 コンビニの仕組みは変わるか

この記事は約8分で読めます。

640px-Seven_and_i_holdings_head_office_nibancho_chiyoda_tokyo_2009

カリスマの独断専横を取締役会がついに否定する

セブンイレブンの功労者も、日本的経営者の罠にハマったか!

 4月7日、セブンイレブンを中核とするセブン&アイホールディングスの鈴木会長が退任を発表した。その理由は、鈴木会長が提案した現セブンイレブンの社長を退任させる決議を、取締役会が否決したことにある。

 取締役会は、現在セブンイレブンが7年連続の最高益の状態にあり、その社長を退任させるのは理屈に合わないとして、多くの取締役が反対もしくは棄権した。また、大株主でもある外資系ファンドもそれに加担していた。

 鈴木会長は、セブンイレブン及びセブン&アイの最大の功労者と言っても過言ではない。また、現在のコンビニ(日本流の)の形を創り上げたのもおなじくである。セブンイレブンは、74年に一号店を開店し、91年にアメリカの本社を吸収した後は、名実ともにコンビニ業界のトップに立っている。

 しかし、鈴木会長はいくら優れた経営者であれ、企業のオーナーではない。

 セブン&アイのオーナーは伊藤家であり、鈴木会長は雇われ経営者に過ぎない。しかし、その成功過程で権力者の罠にハマッたようだ。独断専横を当たり前とする裸の王様状態となり、ついに取締役会でそれが破綻したといえる。

 噂では、鈴木会長は、自分の子息を後継者に据えようとしていたと伝えられている。その子息は、ソフトバンクや富士通を経てセブン&アイに入社している。そして、オムニセブンのトップとなっている。

 しかし、その子息がトップの事業は、現在のところ成功しているとはいえない。それでも、子息は取締役に就いているそうだ。これを巷では何と言うか、それは血の継承という。かつての王族や貴族の習わしであったが、それは続かなかった。

 オーナーでもない雇われ経営者が、すべきことではないのは言うまでもない。かつて、流通王として業界に君臨したダイエーを見よ!である。

 ダイエーは、オーナーが血の継承にこだわったせいで破綻している。それを垣間見ていたのは、イトーヨーカドー(現セブン&アイ)である。それを反面教師とすべきだったのは言うまでもない。

 かつて隆盛を誇り、そして破綻したダイエーのいつか来た道となる前に、それを回避することができたのは、これ幸いであるに違いない。企業統治のガバナンスがなんとか機能したともいえるだろう。

「セブン-イレブン いい気分!」も、はるか遠くになりにけり!である。

セブン&アイ鈴木敏文会長退陣 王者に何が起きているのか(世界のニュース)

cobs20090817a_2
セブンイレブン一号店(豊洲店)74年

コンビニは大成功でも、スーパーの経営には失敗?

 セブンイレブンは、いまではセブン&アイの大部分の収益を支えている。しかし、かつてはイトーヨーカドーが中枢であった。セブンは、新規事業のひとつでしかなかった。それを推進していたのが、当時の鈴木会長であった。

 訊くところでは、オーナーである伊藤家はコンビニ事業に反対であったとか。それを強引に進めた、鈴木会長の功績は語るに余有るほどだ。

 90年代に入ると、セブンイレブンとイトーヨーカドーの立ち位置は逆転していた。ダイエーの急落に見る様に、スーパー、GMS事業は輝きを失っていた。逆にコンビニは、右肩上がりの上昇を見せていた。

 やがて鈴木会長は、コンビニ事業のトップだけでなく、スーパー、GMS事業のトップも兼ねるようになっていた。そして、伊勢丹の元バイヤーをいきなり取締役に抜擢して、衣料部門の改革などに着手した。

 しかし、それも結果は出ずにいつの間にか元・伊勢丹のバイヤーも退社していた。それからは、イトーヨカードーはなんの結果も出せないまま、現在に至っている。2016年も閉店、撤退が続くといわれている。

 このように、鈴木会長は、コンビニでは好業績をもたらしたが、スーパー事業の立て直しには失敗続きである。あれほど成功したコンビニ経営のノウハウがスーパーには通じなかったようだ。それは何故なのか?。

 単品管理、ドミナント出店、集中配送など多くの流通経営の新しい手法を編み出したが、それはコンビニに限られた手法だったか。それは知る由もないが、イトーヨーカドーの再建にも自信があったはずである。

 しかし、現在、イトーヨーカドーは重荷にはなれど、業績には寄与していない。その他の、新しい事業(オムニセブンなど)も結果が出せていない。セブンイレブンのみが、残された最期の砦でしかない。

 しかし昨今では、そのセブンイレブンもブラックとして認知されようとしている。それはコンビニオーナーへの過酷な取り立てがあるからだ。コンビニは、本部のみが儲かる仕組みであるのが、広く喧伝されつつある。

 それを是正していかないと、徐々に顧客が離れていくのは見るにあきらかだろう。それは、居酒屋のブラックを思い起こせば言うまでもない。

 それを考えると、鈴木会長が退任するのは、いまを置いてないという時期だったかもしれない。セブン&アイはブラックからホワイトに生まれ変われるか?。それが、今後に残された課題であると思われる。

コンビニ経営の闇の奥

 コンビニ経営は、とにかく大変らしい。オーナーが儲かるというのは嘘で、本部だけが儲かる仕組みでがんじがらめになっている。

 本部は、契約の際にオーナー夫妻の総資産の一覧を提出させるという。預金や不動産、生命保険、各種保険、株・証券、借金、ローンなどすべてである。

 コンビニを開店するには、本部との契約タイプにもよるが、概ね3〜4千万円ぐらいかかるらしい。都心では駐車場はいらないが、地方では広い駐車場は不可欠である。なにしろ、地方はクルマでしか移動しないからだ。

 したがって、広い敷地が必要となり、自宅もしくは所有地をほぼすべて使い切ることになる。開店後の売上金は、その日のうちにすべて本部に納金しなければならず、現金は一切オーナーの手元には残らない。

 小売りのいいところは、現金収入があるところだった。しかし、コンビニ経営ではすべて本部がもっていく。オーナーは、サラリーマンのように本部からの振込を待つしか無い。だから、蓄えがなければやっていけない。

 なかには、急なお金や、生活資金が必要となり、本部への売上金をごまかして現金を残すオーナーもいるらしい、しかし、それはすぐに本部にバレて非情なまでの追い込みが始まるといわれている。それは、反社の闇金まがいと言ってもいい手口だと、密かに伝えられている。

 また、オーナーは強制的にコンビニ本部と関係ある共済保険に加入しなければならないそうだ。その契約内容が問題だ。どーやら、何か問題があった場合は、保険から本部がお金を受け取る仕組みにあるらしい。

 例えばセブンイレブンでは、傷害、火災、病気、死亡、所得補償などを網羅したもので、オーナーに何があっても、 債権はすべて本部が回収できる仕組みになっているといわれる。それはオーナーが自殺してもおなじである。

 どーやら、コンビニとはオーナーを活かさず殺さずという状態のまま、使い放題することを真骨頂とするビジネスであるらしい。コンビニが栄えるということは、常に誰かの犠牲の上にあると言っても過言ではないだろう。

 思えば、コンビニ栄えて、それで豊かになったかどうかが問題だ。これまで、マスコミは、コンビニ、それもセブンイレブンを持ち上げこそすれ、その裏にある問題は報道してこなかった。

 何故なら、新聞、テレビのスポンサーであるからだ…これまた日常のありふれた光景であり、いつものことであるが。

セブンイレブン商法 オーナーに借金地獄!(2ちゃんねるニュー速)

コンビニ経営は、売上金の毎日の送金が義務づけられており、現金はごっそり本部にすいあげられる。店に現金がなければ、銀行からの追加融資も受けられない。

生活費すら出ない窮迫生活を強いられ、やむなく売上高の一部を生活費にまわすと本部から店舗経営指導員がとんできて監視される。

未来のコンビニを予想する

 未来のコンビニには、人はいない。

 たぶん、そーなるに違いないと思うがいかに。何故なら、現在のコンビニでオーナーの利益を圧迫しているのは、まず人件費であろう。パート、アルバイトの人件費はオーナー側負担であるから、無理も無い。

 そこでコンビニ本部は、自らの利益はそのままに、オーナーの利益確保のために考えたのが、無人化コンビニである。

 そこでは、常時店内を無駄無く監視するカメラと、ときおり巡回する人形ロボットがいるだけである。この人形ロボットは、万引きやその他の不測の事態に対処するようにできている。何かあれば、警報を鳴らし警察に通報する。

 また、監視カメラは店内を常時記録している。店内で善からぬ行いをすれば、もはや逃げる術は無いと言ってよかった。

 レジシステムも新しくなって、これまでのレジではなく銀行のATMに似た様なシステムとなっている。お金を入れると釣り銭は自動で出てくる。

 商品には、特殊な万引き防止システムが導入されて、会計をしないで商品を持ち出そうとすると出入り口が開かないようになっていた。

 そして、そのシステムが稼働すると警備会社、警察に通報がされる、と同時にカメラに映った犯人の姿が、店内および店外のモニターに大きく写し出されるようになっていた。恥ずかしい姿を晒すことで抑止効果を狙ったものだった。

 あとは、商品の補充、陳列であるが、それはまだ考えていなかった。あしからず。

 あくまで、想像であるがいかがでしょうか。

 しかし、こんなコンビニに行きたいか、といえば当方は遠慮したいのは言うまでもないが。何故なら、人の温もりも無く、また常時監視されながら買い物などしたくないからだ。とはいえ、現在のコンビニもカメラの監視下であったか。

 とにかく、当方などがコンビニに行くのは、スーパーなどに行くのが面倒なときとか、またはちょっと可愛いオネーさんがいるコンビニの場合である。

 可愛いオネーさんが、コンビニからいなくなった時点で、当方は行かなくなるに違いない、それは確かである。本人が言うのだから間違いない。

セブンイレブンの罠(amazon)
創業からの35年間の歴史を紐解き、フランチャイズ・ビジネスに潜む「原罪」を暴く。
セブンイレブンの罠

コメント