■映画|アイズ・ワイド・シャット キューブリックの遺作

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女と男、そして性に秘められたものは何か!?

キューブリックの最高傑作か?それが問題である

この映画は、有名であり、かつヒットもした。しかし、個人的にはずいぶんと長い間観ていなかった。それは、何故かといえば、主役の2人にあった。

トム・クルーズとニコール・キッドマンの夫婦(当時)のイメージが、観る機会を躊躇わせていたのである。いかにキューブリックといえど、彼らの手垢の付いたイメージを払拭できるだろうか疑問であった。

そして観た後に感じたのは、それが、偏見であったのは言うまでもなかった。実は、この映画は誰もが傑作というには、ほど遠いはずである。監督自身は、本当かどうか定かではないが、失敗作であった。と友人に語っていたそうである。

それは、クルーズとキッドマンのせいであると。しかし、公には最高傑作と自負した作品として喧伝された。さて、どちらが本当なのだろうか。

個人的には、クルーズもキッドマンもなかなかの演技であったと思う。クルーズは相変わらずだが、キッドマンは演技力の確かなところを随所に魅せていると感じた。大変に難しい役どころであったはずである。なにしろ、下着姿どころか素っ裸になるシーンもある。文字通り、裸で体当たりの演技である。

しかも、実際の夫婦が、同じく夫婦を演じているのだ。実生活とだぶって見えてしまう。

テーマは夫婦の嫉妬らしいが、それは性と言っても過言ではない

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冒頭のパーティーシーン、壁面の灯りがきれい

<ストーリー>

舞台はニューヨークである。倦怠期にある、とある夫婦がいた。夫は裕福な医者である。妻は美貌と色気を漂わす女盛りである。

2人は、裕福な友人たちに囲まれた生活を送っていた。しかし、倦怠期にある夫婦は、それぞれ問題を抱えていた。妻は、とある場所で遭遇した海軍士官に抱かれる夢を見ていた。夫は、それを不倫でもしているのではと感じていた。

妻が他人に抱かれている妄想を抱いた夫は、深夜のニューヨークを徘徊する。パーティーで久しぶりに出会った古い友人とジャズバーで再会し、そこで秘密のパーティーの存在を知る。そして、友人に無理を言ってそのパーティーに潜り込んだ。

豪壮な邸宅で行われたそのパーティーは、秘密の儀式のようなものをして乱交セックスをする怪しげな集会であった。それは、金持ちが日常を忘れるサテリコンの場であった。集まっているのは、ニューヨークのセレブたちのようであった。

夫は、パーティーに潜り込んだことがバレて追い出される。何か、得体のしれない秘密が隠されていたようである。自分が秘密のパーティーに潜り込んだのが原因で知り合いの女性が急死した。また、古い友人も何故か行方が判らなくなった。

パーティーが行われた邸宅に足を運ぶが、門前払いされる。しかも、封筒を渡され、そのなかには、これ以上詮索するなと書かれていた。

夫は、これは何か、とんでもない事態になったらしいとようやく気付くが…。それからは、得体のしれない人物にいつも行動を監視されるようになっていた。不安を感じつつどうしようもできない現実にあがいていると、裕福な友人であり、顧客でもある人物から連絡がきた。そして、自分もあの場所にいて、パーティーの秘密を守るために脅していたことを告げる。

身も心も疲れきった夫は、妻にこれまでの出来事を告白する。そして、妻に、これからどうする?と聞くと妻は、ファックと言う。ここで映画は終わる。

なんだか、よく判らないと思うが、実際に映画を観てもよくは判らないはずである。しかし、その映像美に浸ることで非日常の世界が堪能できるはずである。ともかく、ラストのファックで唐突に終わるのがキューブリックらしい。なお、このファックは、やり直そうという意味である。たぶん!。

その映像の美しさは半端ない仕上がりである

この映画は、大変長い撮影期間であったことで有名だそうである。それは、約400日以上であり、すべて英国で撮られた。ニューヨークに見えるが、実はそうではない。

よく見ると車が、欧州仕様であることが判るそうである。個人的には気付かなかった。また、この長期に渡る撮影のために、クルーズとキッドマン夫婦に亀裂が入り離婚に至った、とまことしやかに語られている。

映画の冒頭に出てくるクリスマスパーティーか何かのシーンが美しい。壁面を彩っている照明付きの飾りがきらきらとして綺麗である。

キューブリックらしく、どのアングルも考え抜かれた画面構成でまるで絵画のようである。また、個人的には色の風合いが好きである。特に、クリアだが、どこかぼんやりとした印象を帯びた色調に思わず見蕩れる。夫婦の家では、カーテンと壁の色の対比が美しく、その生活の豊かさを彷彿とさせる。

さて、この映画が傑作か否かであるが、個人的にはまぎれもない傑作と感じた。しかし、キューブリックの最高傑作とは思えないのであった。なお、あくまで個人の感想であるので、あしからず。

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キッドマンのスレンダーなうしろ姿

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カーテンと壁の色、そして窓の青い色の対比が美しい

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怪しげな儀式を行う集会風景

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