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戯曲|コンビニの夜 満月の傷跡ショート編

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コンビニの夜 満月の傷跡ショート編

路上実験室/天使劇場(初演)
コンビニの夜 満月の傷跡ショート編

台本・演出:キョウスケ
出演:渡辺あゆ香、ジェイソン國分、宮ひろし、エリック
楽曲:「君を忘れられない」渡辺あゆ香
   「ロックンロールは鳴り止まない」ジェイソン國分

路上実験室/天使劇場とは
天使劇場は、木更津駅前にてストリートライブのプラットフォームを企画・運営するエンゼルアーティストが放つ独自コンテンツです。

ありふれた日常を奇妙奇天烈な非日常的シュールな異世界に!滑稽やおどけ、ユーモラスな会話やストーリーから、微笑、苦笑、哄笑し、非日常の罠を体感し楽しんでください。“笑う角には福来たる”といいます。笑って街に賑わいがやってくることを願っています!

1. コンビニ(店長)

ナレーション…(音楽、与三郎のテーマ流れる)

夜が深々と更けゆくなか、煌々と明かりを灯す建物がある。
それが、いまや日本のインフラのひとつとなったコンビニである。

真夜中の街中ではコンビニだけが、夜に咲く花のように光輝いている。
しかし、そこには人がいない。

紙屑が風に舞い、空き缶がカラコロと転がっていく、
漆黒の夜空には満月が浮かんでいるーー。

店長登場(独白)
疲れた様子の初老の男性がユニフォームらしい法被を着ている、法被の背中には切られ与三郎のイラストがプリントされている。

店長:
「わたくし、コンビニの店長兼オーナーでございます。なんでオーナーがこんな深夜に働いているか、というとですね。それは人手不足なんですね、はい。募集しても、誰一人も来やしない。もう、仕方がないのでわたくしが働いているのです」

商品の在庫チェックをしていると、見慣れない商品があることに気付く…

店長:
「なんだこれは、こんな商品あったけ…。なになに、渡辺あゆ香の缶バッジだとー、おなじくクリアファイル、Tシャツまであるぞ。なんだこれは、あーそうだー、うちの嫁が押し活してる歌手のかー、いいのかーこれ売ってても、おれは知らんぞー」

2. デビル國府現る

ピンポンパーポーン、と入店を知らせるチャイムが鳴る…

店長:
「おっ、客が来たようだね。いらっしゃいませー」

革ジャンにストーンズTシャツのヤバそうな雰囲気の男が入ってくる…
(音楽、「ロックンロールは鳴り止まない」を歌いながら…)

デビル国府:
「いらっしゃいましたー、待たせたねー、おとみー」
店長:
「なんだー、またあんたかー」
デビル:
「いやねー、スナック危険地帯のママがさー、俺を追い出しやがってさー、お願いだから朝までいさせてー」
店長:
「またかー、まいいけどねー、その代わりになんか買ってよね」
デビル:
「えー、腹も減ってないし、喉も乾いてないけどー」

店長、例のグッズを持ってきて見せる…

店長:
「ちょーどいいや、これなんかどうよ。安くしとくよ」
デビル:
「なになに、渡辺あゆ香全国縦断記念グッズすかー、なんすかこれはー」
店長:
「缶バッジなら、3個まとめて特別に1000円にしとくよ」
デビル:
「それはおとくだね、ていうか1個300円って書いてるけど」
店長:
「なにいってんの、消費税とかいろいろあんだよ。キリがいいでしょう」
デビル:
「あー、なんかわからんけど、まっ買いますわ。はい1000円ね」
店長:
「ありがとーございましたー」

3. 偽手品師マリック現る

また、ピンポーンと入店を知らせるチャイムが鳴る…

店長:
「いらっしぃーませー」
マリック:
「マスター、すごい術を発明したんだよ。見てくれるー」
店長:
「マスターって、ここはスナックじゃないけど、で、何を発明したんだ」
マリック:
「なんとー、物体浮遊術という前代未聞の発明なんだ」

マリックが金色の球体の物体を見せる…

マリック:
「これは金の玉というんだけどね。これを浮かせて見せるんだ」
店長:
「なるほど、金の玉ね。ま、見たママだけどね」
マリック:
「これに念力パワーを注入して空間に浮かせるんだ。すごいでしょ。あそうそう、この物体はあくまで金の玉だからね。“の”を取っちゃだめよ。18禁になっちゃうからね」
店長:
「あっそう、まいいけど」

マリックは物体浮遊術の準備をはじめる…

マリック:
「デビルねー、これを持っててくれるかなー」
デビル:
「なんで釣竿があんねん。なにこれ」
店長:
「あれ、テグスで金の玉と繋がってるね」
マリック:
「そうよー、そこが肝なんだねー」

マリック、金の玉を両手でなでなでする…

マリック:
「デビルね、糸はピンと張っておくようにね」
デビル:
「はいはい、ピンとね」
マリック:
「さー、でははじめましょー。天才マリックのサイキックパワー物体浮遊術の本邦初公開です。パワー注入しまーす」

マリックは、金の玉をなでなでしながら額に青筋を立て意味不明な言葉を発している…そしてそっと金の玉から両手を離すと金の玉は空間に浮かんでいた…

マリック:
「パワー、パワー、見よ金の玉が浮かんでいます。それではこれから自由自在に金の玉を浮遊させて見せましょう」

デビルが釣竿のテグス糸に繋がった金の玉を上下、右左と動かしていく…

マリック:
「さー、金の玉よ。そろそろ私の元へともどりなさい」

そして金の玉は、静かにマリックの手元に収まった…

店長:
「なんじゃ、これは。インチキやないかーい」
マリック:
「そうではありませーん。これはあくまでも発明です」
デビル:
「まー、マスター、面白いからいいじゃないですか」

4. 歌姫、渡辺あゆ香現る

また、ピンポーンと入店を知らせるチャイムが鳴る…

店長:
「いらっしゃーい」
あゆ香:
「いらっしゃいましたー。わたくし、自称アンビシャスガール、君津の歌姫こと渡辺あゆ香と申します。シンガーソングライターをしております。いまですね、全国縦断キャンペーンをしていまして、さきほどまでスナック危険地帯にて歌っておりました。こちらに明かりが見えましたので寄らせていただきました」
店長:
「ようこそ、いらっしゃいました」
あゆ香:
「ではさっそくですが、歌わせていただきます。オリジナルでございます。絶賛好評発売中でありまーす。こちらのカラオケを掛けてもらえますでしょうか」

店長がCDカラオケをセットしに事務所にいく…そして音楽が流れる…歌い出す渡辺あゆ香、熱唱を終えて深々とお辞儀をする…拍手喝采!
(音楽、「君は忘れられない」生歌唱…)

店長:
「いやー、いい歌ですねー」
デビル:
「また来てくださいねー」
マリック:
「今度、ぼくのマジックと共演してくださいー」
あゆ香:
「ありがとーございます。わたくし、これから全国縦断キャンペーンの旅へと出発いたします。みなさまのご声援、ご支援のほどいただけると幸いでございます。では行ってまいりまーす。アディオース、シーユーアゲインー」

といいつつ、歌姫、渡辺あゆ香は旅立っていった…

店長、デビル、マリック:
「いってらっしゃーい。頑張ってねー。また会おうね〜」

ナレーション:
そして漆黒の夜空に浮かぶ満月が見つめるなか、
今日もコンビニの夜はさらに深まっていくのであったーー。

フィナーレ:
出演者全員ステージに集合、出演者紹介、シャンシャンを手にして「また逢う日まで」を合唱する

ー終わりー

5/24改定バージョン「コンビニの夜 満月の傷跡ショート編」

5/24(日)渡辺あゆ香マンスリーフリーライブ5thの1部と2部のあいだに以下の内容の小芝居を行いたいと考えております!(演目時間は約20〜25分)
なお、出演者が一部変更となっています。(ジェイソン國分は次回出演予定です)

5/24改定バージョン
路上実験室「天使劇場」
コンビニの夜 満月の傷跡ショート編

台本・演出:キョウスケ
出演:渡辺あゆ香(本人)、エリック(店長)、あゆ香ダンサーズ
楽曲:「君を忘れられない」渡辺あゆ香

あいさつ…
ハローエブリバディ、みなさん、こんにちわー!
さあ、満を持してエンゼルアーティストがみなさまにお届けする
極上のエンターティメントショー、天使劇場がいよいよはじまります!
なお、けっして期待はしないでください!

ピンポンパーポーンとチャイムの音色が流れる…
(背景音楽…Khruangbin – White Gloves ii が流れる)

ダンサー登場…White Glovesの動画のようなダンスを踊る

ナレーション…
夜が深々と更けゆくなか、煌々と明かりを灯す建物がある。
それが、いまや日本のインフラのひとつとなったコンビニである。

真夜中の街中ではコンビニだけが、夜に咲く花のように光輝いている。
しかし、そこには人がいない。

紙屑やレジ袋が風に舞い、空き缶がカラコロと転がっていく、
漆黒の夜空には満月が浮かんでいる。

(背景音楽、ダンサー…フェードアウト)

1. コンビニ(店長)

店長登場(独白)
疲れた様子の初老の男性がユニフォームらしい法被を着ている、法被の背中には切られ与三郎のイラストがプリントされている。

店長:
「あいやー、今日は満月だねー、なんか大きくない、気のせいかなー」
「わたくし、エンゼルコンビニエンスストアの店長兼オーナーでございます。なんでオーナーがこんな深夜に働いているか、というとですね。それは人手不足なんですね、はい。募集しても、誰一人も来やしない。もう、仕方がないのでわたくしが働いているのです」

「ところで先日ですね。とんでもない夢を見まして、どこかの風光明媚な場所で綺麗なおねーさんがわたしを手招きしてるんですね。わたしは当然これ幸いとばかりに近づいていきました。そしたら、突然綺麗なおねーさんが閻魔様に変身したんですね。もうびっくりして飛び起きました」
「いやはや、もう肝を冷やしました」

商品の在庫チェックをしていると、見慣れない商品があることに気付く…

店長:
「なんだこれは、こんな商品あったけ…。なになに、渡辺あゆ香の缶バッジだとー、おなじくクリアファイル、Tシャツまであるぞ。なんだこれは、あーそうだー、うちの嫁が押し活してる歌手のかー、いいのかーこれ売ってても、おれは知らんぞー」

(場面転換…)
(背景音楽…お富のテーマ、流れる)

2. 歌姫、渡辺あゆ香現る

(背景音楽…フェードアウト)
ピンポーンパンポーンと入店を知らせるチャイムが鳴る…渡辺あゆ香登場!

店長:
「いらっしゃーい」
「あれれー、あなたどこかで見たことがあるなー、誰だっけー」
胸ポケットからメガネをだしてかけるとまじまじと見つめる…

あゆ香:
「いらっしゃいましたー。わたくし、自称アンビシャス・ガールこと渡辺あゆ香と申します。シンガーソングライターをしております。いまですね、全国縦断キャンペーンをしていまして、さきほどまでスナック危険地帯にて歌っておりました。こちらに明かりが見えましたので寄らせていただきました」

店長:
「ようこそ、いらっしゃいました」
「スナック危険地帯でねー、やっぱりどっかで見たことあるなー」
店長、例のグッズがある売り場に行って商品を見つめて
「こ、これだー、あんたー、歌手かー、ザ、スターかー」

あゆ香:
「いえいえ、わたくし歌姫といわれておりますがー、ですが、そう言われてみればスターかもーしれませーん」
両手を高々と上に広げてポーズを決める(サタデーナイトフィーバーのジョントラボルタのように)

店長:
「おうおう、後光が差してるやないかーい、スターやないかーい」
「あのー、芸能の世界の人にぜひ見てもらいたいものがあるんだけどー」
「これなんだけどー、この金の玉を空中に浮遊させるんだけど、見てくー」

あゆ香:
「いえいえ、けっこうでございます」
「それよりもですね、さっそくですが、歌わせていただきます。オリジナルでございます。絶賛好評発売中でありまーす。こちらのカラオケを掛けてもらえますでしょうか」

店長がCDカラオケをセットしに事務所にいく…そして音楽「君を忘れられない」の伴奏が流れてくる…ダンサー2人がどこからともなく登場…そして歌い出す渡辺あゆ香、熱唱を終えて深々とお辞儀をする…拍手する店長!

店長:
「いやー、いい歌ですねー、売れそうだなー」
「CD買おうかなー、というかうちの店で売ってたなー」

あゆ香:
「ありがとーございます。わたくし、これから全国縦断キャンペーンの旅へと出発いたします。みなさまのご声援、ご支援のほどいただけると幸いでございます。では行ってまいりまーす。アディオース、シーユーアゲインー」

といいつつ、歌姫、渡辺あゆ香は旅立っていった…

店長:
「いってらっしゃーい。頑張ってねー。またきてねー」

ナレーション:
そして漆黒の夜空に浮かぶ満月が見つめるなか、
今日もコンビニの夜はさらに深まっていくのであったーー。

音楽:
エンディング曲「与三郎のテーマ」が流れる…

フィナーレ:
出演者全員ステージに集合、出演者紹介

ー終わりー

補足情報:
Khruangbin(クルアンビン)の代表曲「White Gloves」は、メンバーのローラ・リーが飼っていた愛猫について書かれた楽曲です。エレガントで誇り高いその猫の姿を、まるで一人の女王のように讃えています。

動画で中で踊っている(ローラ自身)様子は、どうやら猫の自由気ままさを表しているようです。バーで飼われている猫という設定と思われます。「White Gloves」とは、猫の足先が白いという意味だそうです。

「君を忘れられない」(作詞・作曲/渡辺あゆ香)は、シンガーソングライター渡辺あゆ香さんのオリジナル曲です。

推薦感想文 ogukin

夜に咲く花のように光輝いている。しかし、そこには人がいない。
そんな対比から始まる物語。

そこに集まる少しやばい登場人物たち。

人生の軽やかさと遊び心を詰め込んだ、小さな劇場のような短編コメディでした。

読み終わったあと、なんだか深夜ラジオを聴いたあとのような、ゆるくて温かい気持ちが残る作品ですね。

ありがとうー!


Khruangbin(クルアンビン)THE UNIVERSE SMILES UPON YOU II

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