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■エンタメ|アイドルの風俗化がとまらない その行く末はいかに

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アイドルには、顧客満足の充足が欠かせない

 かつてアイドルといえば、どこか神聖なものであった。ところが、いつのまにかキャバクラのような趣が全体を支配するようになってしまった。それは、たぶん90年代後半にモーニング娘。が登場した頃からではなかったか。

 そして、2000年代になって、AKB48の登場と握手会というCD拡販戦術によって、それは決定的となって現在に至っている。最近では、それも当然となり、さらにアイドルと風俗の境界も曖昧化してきている。

風俗=異性による接客や性的なサービスを提供する総称を意とする。

アイドルの形骸化が急加速している

 現代では、アイドルが、CDの購入と引き換えにして、何かしらの「顧客満足を提供する」という行為が、ごく当然のように行われている。

 CDを購入するのは、楽曲を聴くためではなく、アイドルが提供してくれる、さらなる「顧客満足の充足」にあるのは言うまでもない。

顧客満足(customer satisfaction)=経営手法として商品の機能品質の差別化が難しいなか,顧客へのサービスによって競争企業との差別化を図ろうとするものをいう。略して、CSといわれる。

 もはや、アイドルの楽曲を記録したCDは、顧客がアイドルと接点を深めるための疑似通貨となっている、と言っても過言ではない。

 アイドル・マーケットが、このような様相となった要因は、仕掛けた側にあるのか、それとも顧客のニーズにあったのか。それは、たぶん顧客の潜在的ニーズに気が付いた仕掛けた側が、それに応えただけのように思われる。

 アイドルという遠い存在だったものを、その価値観を一回ちゃらにして、より身近な存在としての、「似て非なるアイドル像」を作り上げたといえる。

 そして、新たなアイドル・マーケットの創出に成功した。

 しかし、それと共に、「パンドラの匣」も同時に開けてしまったといえる。現在のアイドル周縁で起きていることは、もはや「パンドラの匣」から飛び出した魑魅魍魎によって支配されているかのようだ。

 以下にある、アイドルの顧客満足の提供事例は、風俗と紙一重なのは言うまでもないだろう。CDを売るという行為(目的)に、もはや手段は問われていない。

・一週間モーニングコール:CD75枚購入
・プライベート撮影会:CD100枚購入
・1時間電話:CD150枚購入
・ランチ(耳かきつき):CD300枚購入
・2人で1日デート:CD1000枚購入
・温泉旅行:CD2000枚以上購入

「いったい、これは何だ!」と思うしかない。CDの購入枚数が増えると提供されるサービスもより身近なものとなってくる。アイドルと、そしてCDが間に介在しなければ、単なる風俗のサービスとおなじでしかない。

 なぜ、ここまでしてCDを販売しなければならないのか。もしかしたら、投資された資金を回収する一種のマネーロンダリングか、などと憶測してしまう。

 ともかく、端的に言ってしまえば、アイドルは、もはや新手の風俗と化したといえる。すべてのアイドルグループが、そうであるとは限らないが、ベクトルは間違いなく風俗化を進展させている、と思われる。

 ちなみに最近では、アイドルのトップに君臨するAKB48のメンバー達でさえも、自らの肉体(性)を顧客に意識させる、エロ路線が当たり前となっている。

◆アイドルとは
・通俗的には、人気のある若いタレントなどのこと。「偶像」「崇拝される人や物」「あこがれの的」「熱狂的なファンをもつ人」を意味する英語に由来し、文化に応じて様々に定義される語である。(ウィキペディアより)
・アイドル( idol)=本来は偶像の意。

◆風俗の意味性
・ある時代やある社会における、生活上の習わしやしきたり。風習。
・風俗店のこと。また、それに関係する事柄。
・風俗店…異性による接客や性的なサービスを提供する店の総称。

偶像の黄昏・アンチクリスト (イデー選書)
ニーチェ発狂直前に書かれた最晩年の作品。力への意志を生の原理として捉え、神なき近代精神の本質を追求する。
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