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■社会|新たな新国立競技場コンペに疑義あり もう国立競技場なんていらない

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白紙にしたのに、また新たな疑惑が出そうな雲行きに

■意欲ある建築家が、コンペ参加資格をクリアできない

 莫大な建築費が仇となり白紙になったザハ案に変わって、新国立競技場のデザインは新たなコンペが行われることになった。しかし、その新たなコンペ規格がまたもや利権の匂いがするややこしさである。とにかく、建築に掛かる費用を削減することを目的に、デザイン、設計、施工を一体にしてコンペするとした。

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 しかし、これが還ってめんどーなことを引き出している。それはオープンなコンペどころか、施工するゼネコンと一体とならなければコンペに参加することも適わない。白紙となった前デザインを生み出したザハ・ハディド史は、新たなコンペにまた参加すると発表している。

 ザハ史は、たぶん前回とおなじ設計、施工会社と組むと考えられる。したがって、これまでの経緯(実施設計まで進んでいた)を踏まえれば、他の建築家より一歩リードしていると言わざるを得ない。前回デザインを踏襲しながら、新しい諸条件をクリアすることは可能ではないか。(なお大成(前回案の施工会社)は組まないという噂もある)

 そうすると、またもザハ案が通ることもありである。なんせ、一回経験を積んでいることから、ぎりぎりの予算でクリアが予想される。とにかくオリンピック関係者(主に政治家と役所関係)は、予算に見合えば良しとするはずだ。

 なんのためにザハ案を廃案にしたか分からなくなる。ザハ案が白紙になった直接的な原因は、その建築費の莫大さにあった。しかし、それだけではない。神宮の杜に相応しく無いと多くの人々が考えたことも要因だったはずだ。

 ところが、またも出てくるとはどういうことだ。最近、一部でザハ史のプロモーション動画?が話題になっていた。それを見たデザイン系の人々が感動したとか何とかいう記事を見たが、それがどーした?。

 デザインの善し悪しではなく、それが神宮に相応しいかが問題だと思うが。当方はちなみに、ザハのデザインは嫌いではない。しかし、お台場ならともかく、東京の歴史的文脈が受け継がれる神宮の杜にはいらない、と思うばかりだ。

 建築には、環境との共生という考えがあるはずだ。一方では環境を創るという役割もある。砂漠の中や、埋め立て地に新しい街を作るとか、そういう環境ならザハのデザインは映えるし、また意味があると思う。

 今回の新しいコンペには、規格を満たすことで参加できる建築家は、ほんの数人しかいないだろうといわれている。それで、はたしてオープンなコンペといえるかどうか疑問である。政府公認の談合だとの指摘もあるぐらいだ。

 もはや、ここまできたら新国立競技場なんていらない。いや、オリンピックそのものもいらないかもしれない。国立競技場跡地は、自然豊かなスポーツ公園にでもしたらいいのではないか、その方がずーと環境にもいいし、国民にも役に立ちそうな予感がする。

 なんだか、先行きに不安ばかり残しそうな2020年の東京オリンピックであるがいかに。負の遺産だけは残してほしくないが、いまの関係者はどうにも信用できない。なにしろ負の遺産ほど関係者にはおいしいものであるとか。

「新国立」建築家ら不満 条件厳しく応募に壁

二〇二〇年東京五輪・パラリンピックの主会場となる新国立競技場の事業者の公募で、建築家の間で「応募したくてもできない」という不満が広がっている。今回は設計と施工を一体で募る方式で、ゼネコンと組まなければ応募できないからだ。施工できるゼネコンも限られており、関係者の間では「このままでは二、三の案しか出ないのでは」と公募を危ぶむ声が漏れる。

以下は、建築エコノミスト森山氏のツイッターより引用しました。

以下は、著名建築家である槙文彦氏の国立競技場跡地のスケッチだそうです。新国立はすでに眼中に無いということでしょうか?。

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建築エコノミストの森山氏が勧める駒沢オリンピック競技場の再活用。前回の競技場コンペにおける不備を痛い程に突いていた森山氏は、いま駒沢オリンピック競技場の再活用に向かってるらしい。

新国立競技場はSTOP!駒沢へGO!1(建築エコノミスト森山のブログ)

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駒沢も捨てたもんではないのが、よく分かります。なかなか格好いい。レトロな趣と未来感があり、さらにどこか日本的である。これは、意識的にそうしたようだ。詳しくは、上のリンク先でご覧ください。

冒頭写真:国立競技場跡地 www.news-postseven.comより

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