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■エンタメ|家売るオンナ 久しぶりに日本のドラマを全話視聴しました

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久しぶりにテレビドラマを全話観てしまった

 日本のテレビドラマを観なくなってずいぶんと久しい。たまーにチャンネルを合わせても続きを観るまでもなかった。とにかく、つまらん!の一言で済んだ。

 制作してる側には失礼だが、つまらんもんは仕方がない。あしからず。

 相も変わらずのトレンディードラマ(かつてと若干様相は違うが)、お約束の恋愛物語、リアリティーのない事件もの、漫画原作のくそファンタジー、ある意味ではバラエティーに富んではいるが、その中身が変わり映えしないこと夥しい。

 所詮、視聴者なんかこれぐらいで十分という、制作側のたかを括った態度がありありと伺えるしろものだった。

「ええかげんにせいよ!」と関西人なら間違い無く怒ってるはずだ。

 残念ながら、当方は関東人なのでそこまで罵倒する気もない。ただし、テレビでドラマにチャンネルを合わせることはすっかり無くなってしまった。

 とりあえずスターを出しておけば十分だ、話の内容は二の次でいい、どうせ話題のスターが見たいんでしょ、とばかりの姿勢にもう飽き飽きだった。

 そんな昨今、なぜか、北川景子主演の「家売るオンナ」(日本テレビ)を全話視聴してしまった。当方が、コンプリートを果たした日本のドラマはとんでもなく久しぶりだ。これは快挙といってもいいかもしれない。

 ただし、リアルタイムではなく、しかも地上波テレビでもなく、huluの動画配信で視聴しました。地上波テレビの意味は何処へである、時代は変わった。

「家売るオンナ」は、なぜ面白かったか

 まず間違いなく、主役の北川景子が役柄にぴったりだったからだろう。そして、出演者を活かした脚本もうまかった。さらに、キャスティングも見事なハマりぐあいを見せていた。すべてがうまく回っていたといえる。

 とくに、脚本はコメディを主体としながらも、ぎりぎりで荒唐無稽(十分そうではあったが)になるところを回避していた。リアルではないが、完全なファンタジーでもない、それが成功の要因だったと思われるがいかに。

 ようするにフザケすぎていない。北川演じる「天才的不動産屋」には、つっこみどころも満載ではあるが、コメディーであればそれもアリとなる。そして、それをある意味ではファンタジーにまで昇華させてもいる。

 変な恋愛事情につっこみ過ぎることもなかったのも、視聴者の共感を得たと思われる。お台場の某テレビ局なら、もっと恋愛を中心に展開したはずだ。お台場は時代を読み違えている、古臭いトレンディ脳がいまでも通じると考えている。

天才的不動産屋曰く、私に売れない家はない!

 このドラマからは、「私に売れない家はない」という名文句が生まれた。ドラマから名文句が生まれたのも久しぶりのような気がする。有名なセーラームーンの「月に変わってお仕置きよ」に匹敵するかもしれない。

 いや、そんなことはないか。なにしろ、他に比較対象するものが見当たらなかったので、当方の気のせいかもしれない。

 それはさておき、このドラマでは登場する人物像の性質の違いが、見事に明確にされていた。その分かり易すぎるほどの明確さが、このドラマを際立たせる真髄となっていた。ある意味では「水戸黄門」や「遠山の金さん」に通じるものがあったといえる。

 主人公の三軒屋万智(北川景子)は、能面のような無表情で、しかも断定的にしか物事をいわない変人だ。昨今、よくいわれるコミュ力などとは正反対に位置している。そのうえ、部下を育てるより、一人でやった方が早いと言い放つ始末だ。

 その一方、課長(仲村トオル)は部下との融和を第一にしている。だから、何事も断定はせずにあいまいに物事を処理しようする。

 部下たちも個性豊かである。不動産屋の酸いも甘いも経験し、そのあげく燃え尽きた中年社員(梶原善)、あまーいイケメン顔を武器にして野心に燃える若手社員(千葉雄大)、その反対に、自分に自信が無く、押しが弱く売り上げ不振にあえぐ若手社員(工藤阿須加)など。

 女性陣は、おしゃれにうつつを抜かすことばかりで仕事をしない女性社員(イモトアヤコ)、さらに、不倫をしてる女性社員(新木優子)などがいる。

 どいつもこいつも、どこかで出会っていそうな雰囲気が漂っている。ただし、三軒屋万智だけは、この世の人物とは思えなかったのは言うまでもない。

 まさに、浮世離れした人物像だった。それが面白かったのは言うまでもない。

「家売るオンナ」第1話 ストーリー
2016年、夏ーー
東京オリンピックを4年後に控えて、
熾烈な住宅販売競争が繰り広げられている東京。
そこに現れた、天才的不動産屋、三軒屋万智!

「私に売れない不動産はない」
彼女の手にかかれば、どんな不動産も売れると言われている。

中堅不動産会社・テーコー不動産。
住宅売買を専門にする営業課課長の屋代大(仲村トオル)は、若手エースの足立聡(千葉雄大)以外は戦力にならない課員の売り上げに頭を抱えていた。
そんな中、前の店舗の売り上げを2倍にしたスゴイ美人のやり手営業ウーマン・三軒家万智(北川景子)が異動してくる。

 このドラマは、現在のビジネス社会で盛んに言われているトレンド(コミュ力など)を、それとなく揶揄しているように感じたが、それは当方の気のせいか否か。

冒頭写真、他:家売るオンナ(日本テレビ)より
引用:http://www.ntv.co.jp/ieuru/images/ogp_03.jpg

「家売るオンナ」公式サイト
http://www.ntv.co.jp/ieuru/index.html

「家売るオンナ」見逃し配信中‎、huluより
http://www.hulu.jp/

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