そのCMはどこが悪かったか、それが問題だ
ルミネは「職場の華」になるためのファッションビルか
「ルミネ」といえば、JRの駅ビルを中心にファッションや飲食のテナントを集めて運営している。たしか経営はJR東日本だったと思うが、違うか。その「ルミネ」のCM動画が、女性達の非難を浴びてあっという間に放映中止となっていた。したがって、当方は本物は残念ながら見損なってしまった。
それも無理は無いか、公開されたのが3月17日で、そのすぐ後に放映は中止となったようだ。CMを製作し放映した方もびっくりしたに違いない。しかし、びっくりしたのは、顧客である視聴者もおなじであった。いや、そちらの方こそ大きかったに違いない。なんせ、すばやい抗議がそれを物語っている。
それにしても、そのCM動画の内容であるが、一言でいうとセンスが悪い、ださいに尽きるだろう。ちなみに動画は誰かがネットに再アップしたもので見ました。このCMの内容を、簡単に説明すると以下の様になります。
上司のセクハラ言動や価値観に迎合している ルミネの「働く女性応援CM」に批判、謝罪に追い込まれる(j-cast.com)
<ルミネCMの概要>
どこにでもある朝の通勤風景。ごく普通の感じがする女性が歩いている。髪を後ろで束ね化粧も薄そうだ、シンプルなコートにパンツ、リュックを背負っている。会社に向かう道すがら、会社の上司らしき男性と出会う。一緒に会社に向かって歩いていく。そこで男性は女性にぶしつけな言葉を投げかける。
「なんか、顔疲れてんなー、残業かー」
「いや、普通に寝ましたけど…」
「寝てそれー、はっはっはー(笑い)」
会社が入居するビルのなかで、同僚?の女性とすれ違う。髪はカールしてふわふわな感じで、洋服はフェミニンな趣だ、いかにも軽そうな感じの女性だ。男性が、その女性に声をかける。この男性は、ぜったいモテないそんな感じだ。
「あれ、髪切った?」
「あー、これ巻いただけですってー」と言って同僚の女性は去って行く。
「巻いただけですってー、やっぱり可愛いねあの娘」と男性が言った。
「そうですね、いい娘だし」
「大丈夫だよー、よしのとは需要が違うんだから」(よしのが名前らしい)男性は、なんとも嫌みたっぷりな毒を含んでそう言った。
「じゅ、ようー」と立ちすくんで言葉を繰り返す。
需要の意味が、映し出される。
<需 要>
求められること。この場合、『単なる仕事仲間』であり『職場の華』ではないという揶揄。
「最近、さぼってたー」と女性の独り言。
ーナレーションー
「変わりたい?、変わらなきゃ」 ルミネのロゴ入る。
おわり
ルミネCM これはやがて削除されるだろう?
このCMは何が言いたかったのか?
このCMで言いたいことは、いったい何だったんだ?。そういう疑問がふつふつと湧いてきた。「そのままではいかん、職場の華となれ!」ということだろうか。いやはや、いったいいつの時代の話をしてるんだと思うしかない。
いかんせん、職場の華とされた女性像が、あまりにステロタイプ過ぎて苦笑いした。これはジョークと思ったが、後で「需要の意味」が出た段階で、あれ!を目指せということか。そう思った途端に、とんでもCMだと間違いなく感じた。
ルミネは、このCMでなんか得すると思ったのだろうか。これが女性に受けると感じたとしたら、なんともずれ過ぎた頭であるとしか思えない。それとも、もっと高度な戦略があってのことか。ま、それはないだろうが。
このCMを企画したのは、中高年のおっさんに間違いないとネットでは言われている。おなじ中高年として、実にやるせない思いである。しかし、これを20代、または30代の若い人達が企画、演出したのであれば、日本のCM界の未来は実に暗いとしか言い様がない。違うか。なんだか、フジテレビの演出を思い出した。
とにかく、企画、演出は中高年か、若い人達なのか、はっきりしろと言いたい。
そこで、当サイトからCM企画案を提案したい!
さて、ここからが本題である。なんとも陳腐なCMの内容に変わって、当該ユーザーが新しい企画を提案してみたい。なんせ、かつてはそのアイデアは向かうところ敵なしと言われて、周囲からはどん引きされていたぐらいだ。
では、さっそく始めてみたい。いざゆかん。
<ルミネCM企画案/その1>
朝の通勤風景。アスファルトの道路に、ピンヒールの踵が小気味いい音を打ち鳴らしている。それはカッカッカッと一定のリズムを刻んでいる。カメラは音のする方向へと移動していく。女性の足下が映る。10センチはあろうかと思われるピンヒールである。そこから徐々に上へとカメラは移動していく。
体にぴったりと張り付くようなミニスカートに、胸元が強調されたブラウス、そしてネックレスがじゃらじゃらと音を立てる、髪の毛は、なんだかふわふわで歩くたびに風にはためいている。香水の匂いが風に乗って広がっていた。
駅のプラットホーム。女性は乗車待ちの列に並んでいる。すると後ろから声をかける男性がいた。胸をやや反らせて、偉そうな雰囲気を出している。
「や、おはよー。いつも早いね」と鷹揚に男性が言った。
「あ、おはよーございます。課長こそ」となんの愛想も無く、冷たく言い放った。
中年の男性が、女性の漂わす匂いに思わず言っていた。
「いやー、いつもいい匂いさせてるね」とやらしげな目つきが隠せない。
「そうですか。課長もいつどおりですね」と意味ありげに言ってにやりとした。
ん?といった怪訝そうな顔をした中年男。加齢臭のことかと苦笑いする。
電車が到着した。それに乗り込む女性と中年男性。
車内は満員御礼状態だ。女性はなんとかつり革を手にすることができた。と中年男性も負けじと近づいてきて隣のつり革を手にしていた。周囲に漂ういい匂いに男性達が色めき立っていた。
ガッタンと揺れがきたとき、中年男性は女性の体に密着する様に体を寄せていた。そして、匂いを嗅ぐと鼻孔をを膨らませていた。
その様を見るなり、女性の表情が一瞬で変わっていた。
「どえりゃー」と叫ぶなり、一瞬で中年男性を蹴っ飛ばした。その勢いは満員の車内にあっという間に空間ができたほどだった。周囲では何事かと思いつつ、美人でミニスカのパッツンパッツンのグラマラスな女性に興味津々であった。
中年男性は、ピンヒールの踵がもろに股間に命中し悶絶の様相であった。
「おい、こらー。ハゲ、デブ、お前の加齢臭が臭いんだよー。かちょー、かちょーってえばるな。仕事もたいしてできねーくせに。えらそーに説教なんかすんな。100年、いやお前には一生かかっても説教する資格はねーよ。いつまで、人差し指でパソコンやってんだよ。お前は王貞治か。一本指打法か。とにかくー、アタシに近づくんじゃねー。いいか分かったな」
電車が駅に到着した。なんとかーという駅名のアナウンスが響いていた。女性は、静まり返った電車の中をゆっくりと見回すと、カッカッとピンヒールを鳴らして降りていった。
駅を降りると女性は空を見上げた。晴れ渡った空にはこんもりと雲が浮かんでいた。空を見上げる女性の顔がアップになる。
「やり過ぎたかしら、アタシ」と女性の独り言。
ーナレーションー
「変わりたい?変わらなきゃ」 ルミネのロゴが入る。
おわり
………………………………
その2、その3も書くつもりだったが、長くなったのでまたいずれにしたい。
意外と長くて、とても15秒や30秒に収まりそうも無い。なにしろ、CMの企画なんてしたことないから当たり前である。
いったい、どこが違う?、ださいのは同じだと思ったかもしれないが、とにかく視点が違うといいたい。元のCMは男性にこびる女性像をよしとする考えにある。しかし、当方のアイデアはその反対に位置する。
しかも、中高年の発想をもろに創出してみせた次第だ。それも、どうだーと言わんばかりにである。いやはや、なんとも恥ずかしー限りだ。匿名だからできた所行である。それは間違いない。あしからず。
追記、お気づきの人も多かろうと思いますが、「吉木りさに怒られたい」を参考にしたのは言うまでもありません。失礼しました。
美脚エナメルパンプス(ブラックエナメル/24.0)
季節感のあるエナメルのポインテッドパンプス。美脚効果が期待でき、オン・オフ問わず活躍するアイテムです。
コメント