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■社会|魑魅魍魎と化す新国立競技場問題 安藤忠雄氏のいい訳メイビー

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安藤忠雄01

オレのせいじゃねー!と言いたかっただけか

■建築家・安藤忠雄氏の言い訳メイビーの数々

 2016年7月16日、安倍総理は新国立競技場の建設計画見直しを検討する考えを表明した。膨張する建設費に世論の反発は強まるばかりであり、さすがにこれはまずいと判断したようだ。ただし、まだ油断はならない。

 現行デザインをほんの少しいじって、数百億円(これでも莫大であるが)削減しただけで見直しましたとするかもしれない。その兆候は、JSCの理事や安藤忠雄氏が、相変わらずラグビーワールドカップに間に合わせること、ザハ案を却下するのは国際的信用を失うと繰り返していることからも伺える。

 7月末に開催されるIOC会議で、競技場の建設計画を発表する予定であるとか。そこでザハ案で推進していくと発表してしまうと、もう後戻りできない恐れがあるといわれている。残された時間はもう少ない。「間に合わない」を言い訳に現状ママで進行していく、なんてことにまたなりそうな予感がするがいかに。

最新(7/17)新国立見直し、首相きょう表明へ ラグビーW杯会場断念(ヤフー)

 疑惑の渦中にある安藤忠雄氏、ようやくマスコミの前に!

 7月16日、デザイン・コンペの委員長であった安藤忠雄氏がようやくマスコミの前でデザイン選定の経緯について説明した。安藤氏は、ザハ・ハディド氏のデザインを強力に後押ししたことで認識されている。

 安藤氏の会見は、ようするに自分には非はないということを繰り返しただけであった。長い会見のなかでもとくに反省の弁はなかった。自分は建設費高騰には関与していないし、むしろ被害者のような言い分だった。

 そして、やはりザハ案を擁護している。国際コンペだから、そこで選ばれた案を却下はできないとし、もしそれを行えば国際的信用に関わるといわば脅している。何かしら自分に非がある場合、悪い人は必ずいい訳メイビーで非を認めない。

 安藤氏を悪い人と決めつけるのは甚だ遺憾ではあるが、なんだか世を騒がせた偽作曲家氏に似てきた様相ではないかと思う次第である。

 以下、安藤忠雄氏の会見より(産経新聞、一部抜粋引用)

 「2520億円…。私も聞きたい。もっと下がらないのか、どこか下がるところないのか。聞いても誰も答えてくれない。2520億円は私が決めたわけではありません。私は総理大臣ではないですからね」

「私は一人の国民として『何とかならんかな』と思いました。ただ、ザハ氏の案を選び、ザハ氏という人間を選んでいますから、国際約束として、外すわけにはいけません」

「ゼネコンの人たちも、もうからなくても、『日本の国のために、日本の誇りのために頑張る』と言っていただけたら、やっていただけたら、値段もうまくいくのではないかなと思いますが、ただ、ここ(1620億円)までは落ちてこないでしょうね」

「ザハ氏を選んだわけけですから、ザハ氏の案で(値段を)下げていただくといいなと考えています」

「もう1つ、磯崎さんはこう言っておられます。『ザハを選んだと同時に案を選んだ。絶対にいわゆる国際協約からいって、その人を外すわけにいかない。そのことをしっかりとふまえて考えろ』と言っておられます。私もそう思います。全くそう思います。これは重要なところです。それでないと、日本の国際的信用がなくなります。」

(1)「2520億円…。私も聞きたい。もっと下がらないのか」

(2)「ゼネコンの人たちも、もうからなくても『日本の国のために頑張る』と言ってほしい」

(3完)「ラグビーも五輪も両方できたほうがいい」

 安藤氏の言い分では、コンペではデザインをイメージで選んだだけであると言っている。したがって、機能性や建築費などのコストパフォーマンスは、あまり問題では無かったことを暴露している。

 しかし、安藤氏は予算が1300億円だったことは認識している。それは諸条件のひとつであり、コンペ参加者にも通知されていた。安藤氏は、デザインを選んだだけとしているが、デザインには予算が伴うことを知らないはずはない。

 ましてや、世界的な建築家の安藤氏が予算内で収まるか曖昧なままデザイン優先で、それでいいと思ったことが不思議である。これについては、なんの言い訳にもなっていない会見であった。

 そして、会見の締めくくりとして、ザハ案を却下するのは国際的信用を無くすとだめ押しとなる脅し文句(そうとしか思えない)を言っている。実は、これは単なる内輪のことであり、オリンピック委員会ではなんら問題はないそうだ。

 この安藤氏の会見とおなじ7月16日に、冒頭に記したように安倍総理は新国立競技場の建設計画見直しを検討すると表明した。

 はたして、どうなることか。安藤氏は、安倍総理はじめ政府首脳の動きに対して、ザハ案を却下するなという牽制をしたのかもしれない。6月後半にも見直しの動きがあったが、そのときはあっさりスルーされてしまった。

 今度のタイムリットは、7月末までと思われる。それまでに抜本的な見直しとなるか、やはり「間に合わない」を言い訳にザハ案でとなるか、予断を許さない。

 個人的なことですが、安藤忠雄氏を以前は尊敬していました。その著作も読んでいますし、建築家として環境に配慮した姿勢に共感してきました。しかし、新国立ではなんだかおかしい。いや、すこし前からおかしいとは聞いていました。

 何だか善からぬ噂もネットでは流れています。それはさておき、もし安藤氏が、もう一度考え直して、環境(神宮の景観)に配慮しザハ案を廃すべしと、表明してくれたら見直すのですが、それは遠い夢(適わない)でしかないようです。

儲からないけど頑張る会社なんてない(安藤氏の噂、ネットゲリラより)

追記:7月17日、安倍総理は新国立競技場の建設計画を白紙にすると表明した。これは良かったと思うが、一部報道では新たな予算は1800億円になるといわれている。これは、はじめの予算である(コンペ時の)1300億円を上限とすべきと思うがいかに。(それでも十分高いが)

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現在、以下のような活動が行われています。(ご参考まで)

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