■デザイン|建築家の夢とエゴ その成果は如何に

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一流建築家は、エゴのかたまりで出来ている?

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クリエイターの最高峰は、建築家であるか

たしか、横尾忠則氏だったと思うが、どこかの雑誌に建築家のエゴは半端ないと語っていた。残念ながら、それがどの記事だったか覚えていない。とにかく、横尾さんも画家であり、それなりにエゴも強いと思われるが、そんな画家でさえ呆れるエゴが建築家にはあるらしい。

もっとも、建築家といえどピンキリであり、超一流の建築家のそれを指しているのは言うまでもない。超一流の建築家とは、数多くいる建築士のほんの一握り、全体の1%にも満たないに違いない。

日本では、海外にも通じる有名建築家がけっこういるが、それでも総体的には数少ないはずだ。そんな有名建築家のエゴは、何故半端無く肥大するのか。それを、検証してみたい。なお、あくまで想像である。あしからず。

その前に、日本の建築家としてグローバルな活躍をした黒川紀章氏の設計事務所が倒産したそうである。(2014年12月、民事再生法申請)黒川氏は、多くの人が知る有名建築家であった。ある意味では、日本が世界に誇る建築家のアイコンでもあった。

そんな黒川氏の事務所が倒産とは、如何に。創立者の当人はすでに故人となって久しい。そんなことから、事務所の存在意義が失われたということか。しかし、黒川氏の仕事は、概ね国家の事業に関係するものが多かったはずである。それが僅か?12億の負債で倒産とは、信じられない。

それでも、かれが計画した都市計画はいまでも進行中であるようだ。その例が、カザフスタンの都市計画である。そこには、黒川氏の未来志向の真骨頂が発揮されている。そう思うのは当該ユーザーだけではないはずだ。興味のある方は、ぜひネットで検索して見て頂きたい。一見に値するはずである。

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カザフスタン/新首都アスタナの都市計画 黒川紀章
概要:1998年にカザフスタン政府主催で新首都建設のマスタープランとデザインに関する国際コンペが実施され、参加した27チームの中から黒川紀章さんの都市計画案が1位になった。2030年の完成を目指して建設は続いている。

超一流建築家は、まるで神のごとく

一流建築家は、概ね独立した事務所を設けている。組織には属せず自らの建築の夢を実現すべく奮闘努力しているはずだ。一流が一流であるには、その設計能力以上に自らのエゴをどこまでも通す独善性も必要だ。

一流とそうでない差は、そこにある。何故ならば、建築のエゴを通す能力こそ一流に求められる要素だからだ。一流建築家には国家レベルの仕事が多く寄せられる。そこでは、建築なら数千億円。都市計画では数兆円ともなる予算が掛けられる。

その膨大な予算の計画を中心となって進めるのは並大抵ではない。だれもが、何かに縋りたい思いになるに違いない。そこで建築家のカリスマ性が重宝されるのである。計画を立案した建築家が、これはこうだ!と言い切ってしまえば、それには逆らうことができない。また、周囲もそれを望んでいる。たぶん。

何故ならば、そうでないと先に進まないからである。

現代の皇帝、それこそが超一流の建築家である。と言っても過言ではないだろう。なお、断っておくが、あくまで想像である。

前述した黒川紀章氏などは、数多くの海外の都市計画に携わっている。膨大な予算を掛けた都市計画は一旦計画して実行したら後戻りができない。そんなリスクを背負った計画である。何が正しいか、正しくないか、なんてことは神でなくては判断ができない。違うだろうか。

しかし、超一流建築家はそれを判断しなくてはならない。したがって自ら神となるしかない、違うか。そして、はじめは仕方なくエゴを発揮せざるを得ないという訳である。しかし、やがて、それが当たり前の行為となり、現代の皇帝となっていくのである。

まるで、一流建築家に課せられた宿命であるかのように。

別にそれをまじかで見た訳ではないが、大プロジェクトというものにはカリスマ性を備えた人物が必要である。何故ならば、前述した様に決断が必要だからである。また、実際の責任者とは違っていても、表向きは建築家に責任を負わせるのが都合がいいという側面も後押ししているかもしれない。

過去に建築家は、望むと望まないに関わらず権力者の夢を叶える設計者として、それを実現してきた。たとえば、ヒットラーの建築家などがその代表である。そこでは、真の権力者の前に建築家はエゴを殺して設計しなければならなかった。

それを考えると、現代の建築家のエゴなどたいしたことはない。建築家が権力者におもねる事なくエゴを発揮できるうちは、世界は平和だと言えるに違いない。建築家のエゴもうんざりであるが、それよりも権力者のエゴの方がずーとおそろしいことは歴史が証明している。いやはや。

一流建築家の格言あれこれ

<フランク・ロイド・ライト>
あなたが本当にそうだと信じることは、常に起こります。
そして、信念がそれを起こさせるのです。

<ミース・ファンデルローエ>
神は細部に宿る。

<ル・コルビジェ>
住宅は住むための機械である。

<アントニオ・ガウディ>
術におけるすべての回答は、偉大なる自然の中にすべて出ています。
ただ私たちは、その偉大な教科書を、紐解いていくだけなのです。

<ヴァルター・グロピウス>
専門家とは、いつも同じ間違いを繰り返す人たちのことである。

<フンデルトヴァッサー>
直線には神は宿らない。

<ルイス・カーン>
創造とは、逆境の中でこそ見出されるもの。

<安藤忠雄>
「人生というのは所詮どちらに転んでも大した違いはない。ならば闘って、自分の目指すこと、信じることを貫き通せばいいのだ」

「自己を確立しない限り独創心は生まれない」

「夢を持たないと運は向いてこない」

等々、一流建築家は多くの興味深い発言をしています。

参考文献:「建築家の名言まとめ」より
http://matome.naver.jp/odai/2135953715641441301

冒頭写真:ブラジリア(ブラジル)

<死ぬまでに見たい世界の名建築なんでもベスト10>
自身も建築家であり、世界各国で「名建築」を見てきた著者が、「MUSEUM」「CHURCH」「RUIN」をはじめ、12のテーマ別にベスト10をセレクト。

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