パスワードは一万年愛す。タイムレスなスタイルは、過去も未来も時を超えてゆく!

■社会|マツダのブランドエッセンスが感動的である

この記事は約5分で読めます。

事業計画より大事なことがある、それがフィール?

昨今のクルマ業界では、スバルとマツダが何かと話題になる。スバルはアメリカを中心に熱烈な支持者を集めている。また、マツダはかつてはユーノスという多チャンネル化に失敗し、死の淵を歩んだが見事に復活を果たした。しかし、相変わらずトヨタがトップをゆく状況は変わっていない。

トヨタは最高益だそうである。それでも、スバルもマツダもどこ吹く風のようだ。

何故なら、スバルもマツダもトヨタを追いかけてはいない。いや、そんな気はさらさらないというべきか。トヨタが追うのが量とすれば、スバルもマツダも質を追い求めているようである。また、すべての人々に支持されるクルマづくりよりも、おのれの哲学を信じ、感動を造り上げることを目指している。

したがって、目先の利益を優先していないようだ。大トヨタの通る道とは、違った道をゆくしかない。それが、スバルとマツダのいまの独自性を培ったと思われる。大メーカーに駆逐されない中小メーカーの生きる道が、そこにあるようだ。

マツダの目指すクルマづくり、そのブランドエッセンスが感動的

はじめに断っておきますが、自分はマツダの回し者ではありません。これから書くことは、ある記事を介して目にしたマツダのブランドエッセンス・ビデオに感動したことに端を発しています。感動はちょっと大袈裟かもしれないが、以下を読んでいただければある程度は納得して頂けるかと思います。

どこの企業にも企業理念というものがあって、そこには概ねもっともらしいことが書いてあります。そこだけを取り上げれば、どんなに素晴らしい企業かと思わずにはいられません。しかし、その実態は多くはタテマエであり、目先の利益の追求こそが企業の使命になっています。違うか。

昨今では、ワタミやマクドナルド、ファミリーマートなどがその理念に反して顧客および従業員をないがしろにしていたことが暴露されました。

企業理念、ブランドコンセプトなどは本来は、企業と従業員がそこに向かって努力する指標のようなものであり、そこから逸脱するのは以ての他である。しかし、日本(日本に限らない)の企業では理念なんてお題目であり、なんら重要視されていない。そんなことを持ち出すとできる社員とはいえない。

できる社員は、とにかくなんでもいいから結果(利益)を出すことにある。理念やブランドコンセプトなんかどうでもいいのである。

スバルやマツダも企業である以上は、利益を出さないと存続できない。それは百も承知の上で自社の存在意義がどこにあるかを問い続けている。そんな気がするが、どうだろうか。自社の目指す方向を明確にし、それを社員が共有して仕事を進めてゆくという、いわば理念の実現化という当たり前のことをしているだけである。

しかし、この当たり前のことが難しいと思われる。何故なら、必ずといっていいほど壁にぶつかるからだ。その壁を前にして、理念の実現化を諦める企業が多いと思われる。あと少し考えれば、先に道があったのにそれに気が付かない。あるいは、気が付いても、もっと楽な道を選んでしまうという具合である。

マツダを例にすると、かつてユーノスという多チャンネル販売でトヨタなどに対抗する体制を敷いていた時期があった。それはバブルの時代であった。しかし、それはあまりに無謀な戦略で身の丈を超えたしろものであった。そして、それはものの見事に転けたのであった。その名残りはいまでも、環八沿い(たしか用賀あたり)に残っている。

その後のマツダは、経営不振から外資(フォード)の支援を受けて再生を図る。事業構造や理念のやり直しである。そして、フォードがマツダから撤退した2002年には、「ZOOM-ZOOM」というブランドコンセプトを打ち立てた。これにより、以後のマツダの方向性が明確化したと言ってもいい。

(ちなみに、「ZOOM-ZOOM」というのは、子供がモノを動かすときにブーンブーンと言うのに由来してるそうである。)

しかし、すぐに効果が現れたという訳でもない。その証拠に当該ユーザーも、当時のマツダのクルマに感動を覚えていない。なんだかなーという思いの人も多かったに違いない。しかし、マツダの社員たちは諦めなかったようだ。とにかく、50%の人たちに嫌われてもいいと開発陣は考えたそうである。

その後は徐々にビジョンに近づいてきたようである。鼓動デザインを打ち出してから、それが加速したように思われる。そして最近のクルマでは、ブランドコンセプトが形となって実現化しているようだ。そして、ぶれないクルマづくりにマツダは近づいている。そう思うが、違うだろうか。

そんなマツダと比較して、同じく末尾にダが付く昨今のホンダは、なんだかいまいち魅力に欠けると思うが、如何に。これは余分だったか。

関連記事:死の淵からマツダを復活させた1本のビデオ(ザ・ページより)

マツダのビジョン
http://www.mazda.com/jp/about/vision/brand.html

demio_0717_001

■マツダのブランドエッセンス(ビデオより抜粋)

ある日、人は生まれ。
感動的な体験をする。
それは「ブーンブーン」と
ものを動かすときに…沸き上がるときめき。

それが、ZOOM-ZOOM

やがて大人になって
大きな責任を負うようになって
あのZOOM-ZOOMを忘れてしまう。
でもいつまでも忘れない人たちもいる。
たぶんあなたも。
そして私たちも。

あなたと私たちをつなぐときめき
ZOOM-ZOOM
いままでも、これからもずっと。

運転することは
自分を表現すること。
ときめくこと。
自由になること。

私たちはそんなクルマをつくっています。
イマジネーションを刺激するクルマ。
創意にあふれたクルマ。
人々の目を奪い、夢中にさせ、
そして、あなたの心を乗せていく。

そんなクルマだけがつくる意味があり
運転する価値がある。
さあ、心ときめくドライビング体験を。
私たちとご一緒に。

ZOOM-ZOOM

<おまけ/奥田民生「風は西から」>
マツダ企業広告「Be a driver.」オフィシャルソング
以下のビデオはとてもよく出来ています。一見の価値あり!!

<奥田民生「風は西から」>
奥田民生がマツダ企業広告『Be a driver.』オフィシャル・ソングとして書き下ろした「風は西から」を収録したシングル。地元・広島の企業マツダへの愛がこもった新しい風を起こす歌詞観、聴いているだけワクワクしてドライブに出かけたくなる疾走感あるロック・チューン。

奥田民生「風は西から」

コメント