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■社会|パソコンができない若者たち 何か問題がありますか

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どうせ、いずれはキーボードも無くなるに違いない

パソコン作業のAI化が、やがてやってくる

 昨今では、若い人たちのパソコンの熟練度がとても低くなっているそうだ。会社に入社してから覚える人も多数いると訊く。これはスマホ依存の弊害と言っても過言ではないだろう。会社は研修をしなければならず手間が掛かっているとか。

 なにしろ、最近では若い人がはじめて手にするコンピューター端末がゲームやスマホであるらしい。パソコンの需要が若い人から急速に減っているといわれている。そのせいで、会社に入ってから、その存在意義が問われている。

 当方のかつての認識では、会社の若手といえば、パソコンなどバリバリに扱えるのは当たり前というものであった。それを思うと、隔世の感を禁じえないが。

 ちなみに当方は、四苦八苦してエクセルやワード、そしてパワーポイントを覚えた。それらの扱い方を教えてくれたのは、実は会社の若手であった。

「そこいじっちゃだめ」とか、「マウスは乱暴に扱わない」とか、いろいろダメ出しされながらも、なんとか習得できたのは、当時20代の若い人たちのおかげである。しかし、かれらもいまではりっぱな中年となっている。

 当時(20年ほど前)、若い社員たちはゲーム世代とか、コンピューター世代とかいわれていた。当方などは、パソコンをバリバリに扱う世代を垣間見て、これからは子供でさえパソコンなんて自由に扱うようになるんだろうな、と思っていた。

 しかし、あれから約20年経ったが、なんと現在の若者はあにはからんや、パソコンが自由自在に扱えないとは、これいかにと思うしかない。

 世の中がそれだけ進化、または変化したのか、たしかにスマホという端末の誕生によってずいぶんと変わったのは否めない。しかし、会社の現場ではパソコンが、いまだに業務の中心を担っているはずである。

 なかにはスマホで代替わりできる業務もあるが、多くの重要な仕事はいまでもパソコンで行なわれているに違いない。

 スマホで無理やりにやろうとして出来ないことはないだろうが、逆に時間がかかるのは間違いないだろう。なんせシステムがパソコン用にできているからだ。いつの日にか、システムがスマホに合わせるときがやってくるかもしれない。

 しかし、そうなったときには、もう若手はいらないかもしれない。なぜなら、そこまで進化したときには、AIの方が業務の中心となっている可能性がある。

 かつて若手がやっていた仕事や、人間が担っていた重要な業務もAIにとって変わられている。そんな未来像が思い浮かんでくる。

 そんな世界では、もはや社員も多くいる必要もないはずだ。

 パソコンができなくて、会社に入ってから研修を受けたなど、実に優雅な時代だったとして還りみられるようになる、と思われる。

 人間の社員にできて、AIにはできないことは何か。AIが進化を続けていけば、できないことはない、というところまで行き着くかもしれない。そのとき、人間の社員はいったい何をするか…。存在そのものが問われるに違いない。

 近い未来には、それこそが一番の問題になると思われるがいかに。

パソコンを使えない新入社員増 スマホネイティブの弊害

「少し前から、スマホのフリック入力はできてもキーボードを使えない大学生がいるという話がネットでも話題でしたけれど、大げさに言っているだけだろうと思っていました。でも今年、本当にそういう若者がいるんだとわかりました。同じ部署に配属された新人が、びっくりするくらいメールを打つのが遅い。マウスの右クリックがわからないみたいで、パソコンそのものに慣れていません」(30代男性・メーカー勤務)

 企業は、何を基準に採用を決めたのだろうか。即戦力とはいわずとも、パソコンぐらい使えないと業務に差し障りがあるだろうと思うが。

 学歴と試験をパスさえすれば、あとはなんとかなると思っているに違いない。たしかに、パソコンを使えることは最重要ではないが、あとから余分な経費がかかるのは否めないと思われる。

 既存社員たちのストレスを考慮すれば、現時点ではパソコンは使えて当たり前であり、会社にとっては必需のスキルのはずである。

 やがて来る未来に、AIがどこまで代行できるか。そこに至るまでは、パソコンは相変わらず企業の中心にあるはずと思われる。

スマホ世代「PC持ってない」「CD買ったことがない」驚きの実態

某国立大学の30代の男性助教は「最近入ってくる学生は、一人暮らしだとパソコンを持っていない人も多い。家庭の経済状況が厳しく、貸与の奨学金を利用する学生も増えているので『パソコンより炊飯器や電子レンジを優先せざるを得ない』という子もいる。

ただ単純に必要性を感じておらず『予測変換やフリック入力がないから、パソコンだと文章を書くのが面倒くさい』と言う学生もいるので驚かされる」と話す。

総務省の同調査では13年末から14年末で、パソコンの世帯保有率が81・7%から78・0%に下がっていることも判明。内閣府が13年末に行った「わが国と諸外国の若者の意識に関する調査」では、10代20代の若者でノートパソコンを保有しているのは60・5%、デスクトップは24・4%と欧米に比べてはるかに低い数値だった。

 ITの現場だけでなく、あらゆる研究開発の現場ではパソコンが重要な要素を担っている。それを考えると日本は、これから大丈夫なんだろうか、なんてことがつい浮かんでしまう、それが単なる危惧であればいいが…。

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