ウクライナの政変もCIAの仕業らしいが、それは如何に
CIAは、大統領でさえコントロール不可能なのか
先頃、ウクライナでクーデターが起きて大統領が失脚するという事が起きた。それに伴ってウクライナ臨時政府が、親ロシアから親ヨーロッパへとシフトすると間髪を入れずにロシアはクリミアに進攻した。そして、事実上統治下に置いてしまった。裏でクーデターを仕掛けたCIAも脱帽するプーチン大統領の素早さであった。
このウクライナ政変のように世界の各地で怪しげな動きをしているのが、アメリカの諜報機関CIAである。この機関は何故そのような動きをするのか。その目的には、いまいち納得し難い行動が頻繁にあるので理解に苦しむ。
かつてイラクのフセインを支援したかと思えば、その後には完膚なきまでに叩きのめしたのは記憶に新しいことである。また、アフガンゲリラにも支援したはずである。それはロシア(旧ソ連)に対抗するためであった。それが、時が立つと敵対するという具合である。
CIAという諜報機関は、端に世界を混乱させたいだけなのか。それによって誰かが得をするのか。どうやら、世界が混乱すると利益に成る何ものかがいるようである。CIAは、その何ものかの影となり行動しているらしい。どうもそうとしか思えないのが、CIAという組織である。
敵の敵は味方という論理で武器や資金を提供し、目的のためなら手段は厭わない。それがCIAである。たぶんそう言っても過言ではないはずである。
だいぶ前置きが長くなったが、映画「ワールド・オブ・ライズ」では、まさに世界を混乱に落とし込む世界が展開される。中東を舞台にした魑魅魍魎の世界である。そこで活動する諜報員も自分が何を目的にしているか、それさえ分からなくなるほどである。
「ワールド・オブ・ライズ」 原題:ボディ・オブ・ライズ
レオナルド・ディカプリオとラッセル・クロウが主演した中東を舞台としたスパイアクション巨編である。複雑な政治背景を有した映画である。したがって、単なるアクション映画ではない。しかし、娯楽作品と見ても十分面白いはずである。それは、監督の力量の成せる技である。
細部に拘るリドリー・スコット監督ならではのリアリティーな雰囲気に満ちた映像である。そして、中東の混乱する政治状況が身に迫るようである。監督は英国人である。そのせいか知らないが、中東地域に思い入れがあるように見受けられる。
とにかく、英国人と中東は関係が深い。それは良い悪い両方の意味で関係しているはずである。当該映画とは直接関係はないが、監督はどこかで中東の混乱の原因を見据えようとしたのではないか。
けっして政治色の強い映画ではないが、アクションや娯楽性を纏いつつも政治的背景を描いた作品である。そのように感じた次第である。
ストーリー(参考:ウィキペディアより)
世界中を飛び回り、死と隣り合わせの危険な任務に身を削るCIAの工作員フェリス。一方、彼の上司はもっぱらアメリカの本部や自宅など平和で安全な場所から指示を送るベテラン局員ホフマン。そんな生き方も考え方も全く異なる彼らは、ある国際的テロ組織のリーダー・アル・サリームを捕獲するという重要任務にあたっていた。
ホフマンの指示でニザールを泳がせていたフェリスだが、自身の身元が漏れる危険性を感じ彼を射殺し、結果銃撃戦に巻き込まてしまう。情報は入手したものの、相方のバッサームは死亡、フェリスも重傷を負う。
やがて、瀕死の状態から立ち直ったフェリスに、ホフマンは淡々と次の指令を出すのだった。ニザールの資料から、サリームの隠れ家が発覚したのだった。強引かつ非情なホフマンに不満を募らせながら、次なる目的地ヨルダンへ向かう。
<スタッフ&キャスト>
監督:リドリー・スコット
脚本:ウィリアム・モナハン
原作:デヴィッド・イグネイシャス
出演者:レオナルド・ディカプリオ
:ラッセル・クロウ、ほか
公開:2008年
上映時間:128分
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