プログラマー不要のソフトが開発されたとか!
ITの話であるが、先頃プログラマーなしでプログラムソースを自動生成できるツールが発売されたそうである。以下は、その内容の一部である。
富士通は、業務プログラム開発支援ツール「FUJITSU Software Interdevelop Designer」(Interdevelop Designer)の販売を開始した。
プログラマーなしで、日本語の設計書からプログラムソース(COBOL と Java)を100%自動生成できる。設計を変更する場合は、設計書の記述を変更する。設計書の変更からプログラムソースが自動的に変更されるので、プログラムソースを改変する必要はない。設計書とプロブラムソースが常に一致し、文書管理やプログラムの保守も効率化できる。
プログラマー不要のツール発売へ
プログラマー不要のツール発売へ - ライブドアニュース富士通が業務プログラム開発支援ツールの販売を開始した。ツールを使うことで、プログラマーなしでプログラムソースを自動生成できる。従来の方法と比べ、開発・保守コストを約40%削減できるという
なんでも従来のプログラマーに頼った開発・運営に比べて40%もコストを削減できるとか。また、個人のプログラミングスキルに依存しないことも大きい。したがって、誰でもとは言えなくても、その目的を理解する人には適正があることになる。
秘匿性の高いものでも、これまでは外部に委託していたものが、これからは内部で十分処理できるようになるかもしれない。
しかし、多くの開発・運営・保守を委託で受注している業者は打撃であろう。すぐにそうなるとは思えないが、この方向性はさらに進むでのはないか。近い将来では、コンピュータが、コンピュータのプログラミングをするのが当たり前になるのではないか。
もしかしたら、デザインも自動化できるんじゃね!?
そんな訳で、デザインである。これもいまではコンピューターで行うのが当たり前である。だったら、それを自動生成化できないか、そう思う人もいるに違いない。いや、これまでも似たようなデザインソフトがあったかもしれない。
しかし、それがデザインの流れを大きく変えたことはない。古今東西、デザインの歴史を網羅しコンピューターにインプットしたら、なんらかの利用方法があるはずである。ある目的とデザインの方向性を指示したら、それに沿ったデザインをコンピューターが提示する。そんなことができる日も近いのではないか。
現在、そのようなソフトが出現していないのは、デザインの膨大なデータをインプットする手間とお金に見合う収益性の問題ではないか。たぶん、やる気にさえなれば、かなりのところまで出来るはずだ。
具体的にはどうするか。すべてのデザインデータを取り込むのは無理がある。著作権やらなんやら問題だ。そこでまず、デザインのティスト、またはイメージのマトリクスを作る。以下を参照ください。
そして、そこにキーワードを当てはめていき、だいたいの枠組みを設定する。それから、キーワードに沿ったデザインイメージを収集し、さらに選択していく。このとき、前述した著作権をクリアしなければならない。これが、一番やっかいかもしれない。
しかし、ロシアアバンギャルドやアールデコ、50年代などずいぶん前であれば可能かもしれない。他にも探せばあるはずである。とにかく、幅広く収集し集積しなければならない。(最終的に絞り込むとしても)
そうして集めたイメージデータをコンピュータに取り込んで行く。文字の配列(レイアウト)、文字の大きさ、色の選定・配色、物の形状など。写真も必要となるが、これはクリアすべき課題が多そうなのでこの際は留意すべき項目とする。
コンピュータにどう読み取らせるか、それは知る由もない。たぶん、読み取り専用のソフトを開発しなければならないだろう。いやはや。けっこう、大変だろうと思うが、収益性があればやるところは出てくるに違いない。
読み取らせたデータをどう使うか。使用イメージとしては、デザインのイメージキーワードと目的(グラフィックとかインテリアとか)、その他備考をソフトを通じてインプットするとそれに沿ったいくつかのイメージを提示してくれる。
その提示されたイメージを元にさらにいくつかの掛け合わせができれば、なお可である。
現在でも、用意されたデザインが選べる(サイトのデザインなど)というものはあるが、その大部分が満足すべき要素がほとんどない。個人が提供したデザインをティストイメージで分類しただけである。
したがって、まだコンピュータそのものがデザインを創るという領域にはない。しかし、上記したプログラミングが自動生成化できるのであれば、デザインもいずれはできるのではないか。
そのときデザイナーはどうするか。個人的な予想ではクリエイティブディレクターのみが生き残るのではないか。クライアントに方向性を提示し、考え方(コンセプト)を創り、それをイメージに落とし込む。それを監督する人さえいればいい。そんな、将来のデザインのあり様になる日はくるか。
はたして、それは如何に?。
追記、デザインの自動生成はすぐには実用化されないと思う。なにしろ人間の考え方を反映しているデザインは、意外と複雑な要素が多いからである。しかし、単純(考えの無い)なデザインは、すぐにでも自動生成化されてもおかしくない。
冒頭写真:立花ハジメ デザイン・アプリケーション「信用ベータ」を使ったデザイン
<Application Tour1995 立花ハジメ (著)>
1995年、立花ハジメは秋の個展の作品としてマックのグラフィック・ソフト「イラストレーター」のプラグイン・モジュールを制作した。これは本来、自分のタイポグラフィー、グラフィックを創るために自作したものである。プラグイン・モジュールとはギターで言えばエフェクターのようなものであり、この道具とか環境等のソフトの業界では「アプリケーション」といいます。この自分の頭の中身を公開するというか、曖昧な感情とかセンスをすべて0と1という数字に置き換えたものが、今回の個展の作品である「アプリケーション」というわけです。(個展のメッセージより)
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