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■デザイン|新国立競技場 新・応募デザイン2案が公表される

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新国立2案

これはどういうことか?デザインも予算もほぼ似ている!

どちらの案も環境に配慮した日本的なデザインが特徴

 揺れに揺れた新国立競技場のデザインが、新規巻き直しの末にようやく応募2案が発表された。まだ、詳細を見た訳ではないが、どちらも神宮の杜の歴史や環境へ配慮したデザインとなったようである。また木材が多く使用されているのも共通している。これはデザインの諸条件?のひとつになっていたからと思われる。

総工費1500億円弱 19年11月末完成…新国立応募2案の提案書公開

 2020年東京五輪・パラリンピックのメーンスタジアムとなる新国立競技場の新たな建設計画で、設計・施工業者を決める日本スポーツ振興センター(JSC)は14日、応募した業者が外観のイメージなどの詳細な内容を記載した「技術提案書」を公表した。応募したのは2陣営で、総工費はA案が約1490億円、B案が約1497億円だった。

新国立競技場整備事業に関する技術提案書(日本スポーツ振興センター)
http://www.jpnsport.go.jp/newstadium/tabid/490/Default.aspx

A案(写真上)隈研吾と大成建設の提案
「日本建築の特徴を活かし、気候・風土や景観と調和したスタジアムを創出します」

<概要>
1)周辺と調和した外観ーー日本の伝統建築を想起させる、「和」と縦格子の「繰り返し」デザインを特徴とする。
2)縁側のような快適なアプローチ空間ーー深い軒庇がつくる縁側空間による内と外がつながる快適空間を創出します。
3)季節の風向きに合わせて観戦環境の向上を図るーー「風の大庇」により、観客席へ風を呼び込みます。

B案(写真下)伊藤豊男と竹下JVの提案
「神宮内苑・外苑の歴史に立脚しつつ、「日本の新しい伝統」を創ります」

<概要>
1)神宮の歴史を継承した新しい伝統の創出ーー明治神宮の思想を重んじながら、新しい伝統を創出していく。
2)大地のエネルギーが天空に向かって上昇する祝祭の場ーー純木製の列柱に囲まれたスタジアムは、縄文的な力強い祝祭の場を生みます。
3)杜と自然とスタジアムが相互貫入する空間デザインーー大きな庇と四季の回廊によって、内と外との相互貫入の空間をつくります。

なお、発表された提案書には、設計者および施工会社が明記されていない。したがって、上記した名称はあくまで想定であります。詳細はJSCのサイトでご覧下さい。

いい悪いは別にしてザハ・ハディド史の初期案の斬新さが際立つ

 今回の提案のうち1案が最終的には新国立競技場となる。しかし、いまさらであるが、ザハ史の初期案がとんでもなくぶっ飛んだデザイン(悪いという意味でなく)であったことが証明されたかの様に思われる。

 もちろん、あの自転車競技のヘルメットみたいなデザインは斬新ではあったが、神宮の歴史や周辺環境などもぶち壊すものであったのは言うまでもない。なにしろ、諸条件を無視していたのは頂けなかった。

 そのような前回の反省を踏まえて、今回発表された2案とも神宮の杜が有する歴史性や伝統といったものを重んじ、さらに周辺環境を維持するという方向性となっている。それはある意味では、当然の結果といえるだろう。

 A案(たぶん隈研吾氏のデザイン)は、日本の伝統建築の様式美を取り入れて、周辺環境に違和感無く溶け込んでいる。将来的には、神宮の杜に覆われていくような競技場が想像される。かつての甲子園球場のように蔦が絡まると、それは一層魅力的になるかもしれない。経年美を想定したデザインかもしれない。

 B案(たぶん伊藤豊男氏のデザイン)は、印象的には前回コンペにも出した案に似ている。屋根に特徴がありやや波を打っている。外観はA案とおなじく、日本の伝統に敬意を表したものであり、また十分に周辺環境にも溶け込んでいる。なんと、屋根を支える柱が木製となっている。耐久性が大丈夫なのか気になるが。

 さて、どちらがいいだろうか?。ちなみに予算は前述した様にほぼ拮抗している。ぎりぎり予算内(1500億円)に収めましたということか。

 当方は、A案かなーという想いがしています。しかし、伊藤豊男氏のコンセプトも捨て難いという感じもしています。よく似ている(失礼とは思いますが)だけに迷うところです。なお、提案書をすべて見た訳ではありません。あしからず。

 それはさておき、建築費1500億円は、いくら円安で資材高騰とはいえ高いなーとしか思えません。施工会社に対し第三者の管理者が必要かと思います。

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ザハ史の新国立旧コンペ案

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