エイリアン/ クラシック エイリアン – アクションフィギュア
異星人界に燦然と輝くビッグネーム!
それは、既成概念を超えていた
SFホラー映画の金字塔、「エイリアン」である。リドリー・スコット監督は、映画界に二つの金字塔を打ち立てた。
もうひとつは、当然「ブレード・ランナー」である。今回、エイリアンを紹介するにあたり、いまさら感を強く感じるので、2012年公開されたエイリアンの前日譚にあたる「プロメテウス」も一緒に紹介したいと思います。
さて、エイリアンですが、彼らは異星人界のセレブリティである。いや、ビッグネームといっても過言ではないだろう。なにしろ、彼らエイリアンの登場は、その後の映画界における異星人像を大きく変化させるほどの影響力を与えたのである。
それは、革新的なキャラクター設定によるところが大きかったようだが、映画の原案者であるダン・オバノン、キャラクター像の具体化を担ったH・R・ギーガー、そして監督のリドリー・スコットなどの、それぞれの個性とこだわりが、この映画およびエイリアンというキャラクターを、時代を超えた存在として輝く生命力を与えたのだろうと思われる。
映画|エイリアン 1979年公開
エイリアンは、1979年に公開された。スターウォーズはすでに公開されており、この映画の製作にも大きな影響を与えたようである。
当初、21世紀フォックスの製作責任者であるアラン・ラッド・Jrは、この映画の製作を渋ったようである。しかし、スターウォーズが大ヒットしたことで、SFはいけるぞとなり製作を決断したようだ。
本作は、原案のダン・オバノンが、まだ学生だった頃に書き留めた30数枚の原稿が元になっている。
その後ダンは、脚本を完成させ、低予算映画の帝王であるロジャー・コーマンの元に売り込んだりするが実現せず、知り合いが別の制作会社に売り込み、映画監督のウォルター・ヒルなどが経営する会社と契約が成立する。そして、いよいよ映画化の準備が始まるのだが、監督の選択に多少時間を要したようだ。
4人いた候補のうち3人にはあっさりと断られ、最後にリドリー・スコットが残った。スコットは、当時まだ映画を一本しか監督していなかった。しかし、多数のCM制作の監督を経験しており、その手腕は注目されていた。
スコット自身、メビウス(フランスのコミック作家)などヘビーメタル系コミックに興味を持っており、共通する要素を感じたことで監督を承諾する。ちなみに、このとき別の案件もあったが、そちらを断ってエイリアンを選んだそうだ。
そして、最も重要なエイリアンのキャラクターづくりであるが、H・R・ギーガーを発掘したのは原案のオバノンらしい。
彼は自ら費用を出して、キャラクターのデザインをギーガーに依頼したそうである。
その出来映えに製作サイドも納得し、ギーガーはプロダクション・デザインの統括として、キャラクター以外の背景や装置などあらゆるデザインを試みることになる。オバノンは、原案、そしてギーガーの発掘と、重要な仕事をしたように思うが、実際の撮影現場では冷遇されたようである。何でも、撮影現場への立ち入りを許可されなかったそうだ。
それは、オバノンの性格のなせることであったようだが。ともかく、紆余曲折ありながら、撮影は進んだのであった。
スコット監督は、恐怖感の演出の参考にトビー・フーパーの「悪魔のいけにえ」やその他多くのホラーものを観たようだ。それを勧めたのは、またもオバノンであった。スコットは、そのなかでは「エコソシスト」に感銘を受けたと云っている。撮影が進むなかで、監督とスタッフ及びキャストとのあいだで軋轢が多々あったようである。
スコットは、まだ2本目の監督作品であり余裕がなく無用な摩擦を生んでしまったようである。主役のリプリー役のシガニー・ウィーバーは、ロールス・ロイスに乗って撮影所にやってくるスコットをお金持ちのボンボンだと思って、いけ好かない奴と感じていたようだ。もっとも、スコットは当時CMの世界で成功しており、自分の収入でロールスを購入していたのだが…。
そのような行き違いに気が回らないほど没頭していたとも云えるが、後にスコットは当時の自分の至らなさを反省しているコメントを残している。
しかし、スタッフやキャストには受けが良くなかった撮影所の緊張感は、そのまま映画に乗り移ったかのような出来映えとなった。幸運にも、結果よければすべて良しということになり、現在ではSFホラーの不朽の名作となって燦然と輝いているのである。
ちなみにその後、シガニー・ウィバーとの仲違いも解消されて、彼女はスコットのいくつかの映画に出演している。
映画|プロメテウス 2012年公開
<プロメテウスの意味>
プロメーテウスは、ギリシア神話に登場する神で、ティーターンの1柱。エピメーテウスの兄である。その名は、pro(先に、前に)+metheus(考える者)で、「先見の明を持つ者」「熟慮する者」の意である。一説によると、人間を創造したのはプロメーテウスだったという(アポロドーロス『ギリシア神話』第1巻VII:1)。日本語では、長音を省略してプロメテウスとも呼ぶ。
映画「プロメテウス」は、エイリアンの前日譚という位置づけである。
2089年、二人の考古学者が古代遺跡から発見した星座から、人類の起源を秘めた未知の惑星の存在が浮かび上がる。そこで、とある大企業の探査船プロメテウス号による調査が開始されることになった。遺跡の星座が示す太陽系に向けて、プロメテウス号は出発した。2093年、スタッフたちは到着した惑星を前にして調査の目的を明かされる。
それは、人類の起源を知るエンジニアと云われる宇宙人を発見することであった。そして、調査スタッフたちは、独特な形状をした巨大な岩山のなかへと入っていくが…。
プロメテウスは、エイリアン撮影時に比べればベラボーに費用をかけた映画である。エイリアンは、当時で850万ドルぐらいと云われている。一方、プロメテウスは、1億5千万ドルぐらいと云われる。当然、為替の変動はあるが、かなり違いのあることには変わりない。アバターの製作費用が、確か約3億ドルであった。
何故、費用の話から始めたかと云えば…。それは、期待値に対して満足度が低かったからである。現在の映画らしいCGを多様し、その出来具合も素晴らしいが、他でも観れるような気がしたのである。
つまりCG映像は見慣れていて、ちょっとやそっとではもう驚きはしないのである。ストーリーは興味深いものがあり、期待値は非常に高かったのである。しかし、これは早計かもしれない。というのもスコット監督の映画は往々にして、1〜2回観たぐらいではその魅力が分からない場合が多々あるのである。
それは、彼のこだわりの成せる技である。こまかいところも油断できないのである。したがって、これは現段階での話として読んで頂けたらと思います。
何故、期待値に達しなかったのか。その理由は明白である。エイリアンの出来があまりに素晴らしいからである。宇宙貨物船ノストロモ号のデザインや船内の様子、宇宙服のデザイン、宇宙船の操舵室内の様子、などなど船内の雰囲気がとてもよく出来ていた。それは、船内の出来事が中心となっていたからである。
一方、プロメテウスは、惑星の岩山のなかが出来事の中心であった。岩山だから、そう飛躍できなかったのか、しなかったのかは知らないが…。普通な感じと云えば語弊があるようだが、そんな感じを現段階では持っているのである。
なんか、はっきりしない物言いで申し訳ないが、好きな監督なだけに擁護する気持ちと反発があるようである。スコットの映像へのこだわりを考えると、たぶんわたしが見方を変える必要があるのかも知れない、などと思います。断っておきますが、おもしろくない映画では決してない!、それは断言できます。
只、エイリアンと比較するとなー、それは酷であるかなー。ということである。
以下は、エイリアンとプロメテウスのDVDである。
コメント