とこしえの時を流れるメロディー!
パリのめぐり逢い/カトリーヌのテーマ 1967年
この音楽を聴くとJUNのコマーシャルを思い出す
映画「パリのめぐり遭い」がどんな映画だったか、よく覚えていない。たしか名画座かなにかで観たのであるが、それ以来たぶん観ていないはずだ。しかし、記憶に残っているものがある。それが背景に流れていた音楽である。
その音楽の記憶が鮮烈なのは、映画の挿入曲がかつてTVCMの背景に流れていたからだった。そのTVCMが流れていた当時は、曲の題名や、それが映画音楽であることなどは知る由もなかった。「カトリーヌのテーマ」と判ったのは、だいぶ時を経てからだった。
どんなTVCMかというと、「JUN」というアパレル会社のものであった。
ヨーロッパの中世あたりの朽ちた城跡が登場する。その朽ちた城の塔のようなものに、中世風衣装の男と女が入っていき、階段を昇って塔の最上部に辿り着くまでの様子を映像化していた。その背景に流れていたのがこの音楽だった。全体の雰囲気は退廃感がどことなく漂う、気怠い感じだったと記憶にはあるが、たしかではない。
そのTVCMは、たぶん60年代後半から70年代にかけて流されていたのではないか、と思うがそれも定かではない。ネットにもあまり情報は載っていない。とにかく、そのTVCMの背景に流れる音楽がとても印象的であり、かつ鮮烈に記憶に残されていた。したがって、何故かいまでも思い出すことがよくある。
冒頭に紹介した動画の音楽は、TVCMで使われたものとは若干違うようである。TVCMで使われた音楽は、オルガンがフューチャーされていたと記憶にある。どうやらアレンジの違うバージョンがあるらしい。しかし、ユーチューブには、もうひとつの「カトリーヌのテーマ」はアップされていないようだ。
お聴きになると判るが、なんとも寂しく、物悲しく感じさせる曲である。失恋がテーマなのかもしれない。「パリのめぐり遭い」は、不倫の愛がテーマだったように記憶しているが、違っただろうか。ま、当たるとも遠からずの内容であるはずだ。映画を観た当時は、大人の女性の色香のようなものに感じ入った記憶がある。
また、背景のパリの景観がお洒落であった。何故か、現在のフランス映画で見るよりも、ずーと景観などの雰囲気が素晴らしかったと感じているが、それは何故だろうか。
映画「パリのめぐり遭い」は、監督クロード・ルルーシュ、音楽フランシス・レイによる作品である。1968年に公開されている。
この音楽は、個人的には絶えず記憶のなかを行きつ戻りつしている。したがって、とこしえに流れるメロディーであるといっても過言ではない!。
あの記憶にあるTVCMをもう一度観てみたいが、それは無理かもしれない。
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