これが、NOKKOの輝く90年代だ!全アルバムリスト
ハレルヤ Hallelujya 1992年
80年代、NOKKOさんは日本の音楽シーンにおいてディーバとして活躍したが、90年代初頭にはレベッカを解散し、ニューヨークへと旅立った。
新天地では、自らの美意識、価値観、創造性の枠をはみ出して、新しい独自の創造性を手に入れた。そして誕生したのが、初のソロアルバム「ハレルヤ」であった。その音楽性は、日本のクラブ・シーンを先駆けるものであったのは今更言うまでもない。
しかし、それは早過ぎた音楽性であった。このアルバムは、レベッカ時代を含む彼女のピークとされているが、それに異論があるとしても、楽曲、歌およびダンスというトータルで考えた場合は確かにそうかもしれない。
■NOKKO|ハレルヤ Hallelujya
歌・作詞・作曲:NOKKO
作曲・アレンジ・プロデュース:屋敷豪太
参加アーティスト:スズキケンジ(ギター)
:屋敷豪太(ドラム)、他
発売年:1992年(ソニー・ミュージック)
ジャンル:ダンス・ミュージック
<曲リスト>
01. NO RETURN
02. FLY UP ANGEL
03. レモン
04. CRAZY CLOUDS
05. COSMIC SUNSUNSHINE BABY
06. いまどきの男の子
07. APACHE MOON
08. 奇跡のウエディングマーチ
09. 日なたのヒヨコ
10. HOLY NIGHT
アイ・ウイル・キャッチ・ユー I WILL CATCH U 1993年
NOKKO、2枚目のソロアルバムです。プロデュースは、クラブサウンドを得意とするテイ・トウワが担当しています。前作の「ハレルヤ」に続きクラブ系ダンスミュージックである。「ハレルヤ」と比べるとしっとりと濡れたサウンドが特徴。
メローなムーディー感とアバンギャルドな姿勢が融合した、素晴らしい仕上がりの作品である。前作より先鋭的といえるかもしれない。
テイ・トウワ、屋敷豪太、サトシ・トミイエなど海外で活躍している日本人のプロデューサーと上手くコラボレートしたNOKKOである。
渡米したはずの彼女にグラウンド・ビートってゆうのは不思議な取り合わせだが、あのツーンとした声にハマッてるからかっこイイ。(参考:「CDジャーナル」データベースより)
■NOKKO|アイ・ウイル・キャッチ・ユー
歌・作詞・作曲:NOKKO
プロデュース:テイ・トウワ
発売年:1993年(ソニー・ミュージック)
ジャンル:ダンス・ミュージック
<曲リスト>
01. I WILL CATCH U
02. COSMIC SUNSUNSHINE BABY
03. DON’ T HOLD BACK
04. 7 WAYS TO LOVE
05. OH YEAR
06. 奇跡のウエディングマーチ
07. LIQUID FIRE
08. CALL ME NIGHTLIFE
09. 今どきの男の子
10. NO RETURN
コール・ミー・ナイトライフ Call Me Nightlife 1993年
「ハレルヤ」「アイ・ウイル・キャッチ・ユー」に収録された曲目を英語で歌った海外デビュー・バージョンである。NOKKOは、本当はこれがやりたかったのでないか。
日本版とどちらが先に出来ていたのか、それは残念ながら知る由もない。海外でヒットしたかどうかといえば、あまり成功とは言えなかったようだ。
それから時を経て宇多田ヒカルが後を追うが、やはり成功しなかった。
全曲英語で歌った海外デビュー・アルバム。テイ・トウワや屋敷豪太、鈴木賢司、セイント・エティエンヌらの強靱なバックアップを得て完成。
ぎこちなさのないエモーショナルなヴォーカルと鉄壁のダンサブル・サウンドで、世界への扉は開かれたと思われたが。その後の経過はいまさら言うまでない。(参考:「CDジャーナル」データベースより)
■NOKKO| コール・ミー・ナイトライフ
歌・作詞・作曲:NOKKO
プロデュース:屋敷豪太、テイトウワ、他
発売年:1993年(ソニー・ミュージック)
ジャンル:ダンス・ミュージック
<曲リスト>
01. コール・ミー・ナイトライフ
02. アイ・ウィル・キャッチ・ユー
03. セヴン・ウェイズ・トゥ・ラヴ
04. オー・イェー
05. ノー・リターン
06. リキッド・ファイア
07. ドント・ホールド・バック
08. コズミック・サンシャイン・ベイビー
09. クレイジー・クラウズ
10. ヴァニティ
11. ホーリー・ナイト
カラード COLORED 1994年
前作は、海外版ですので、それを含めるか微妙なところですが、90年代を通して4枚目となるアルバムです。前作までのダンスミュージックとは大きく異なって、「カラード」のタイトル通りバラエティに富んでいます。
多彩な切り口とでも云うか、ポップ、ロック、バラード、ラテンなどまさにカラフルです。
前作までのダンス・ミュージックを聴いていたファンは、何故、どうかしたのか?と、その変化した音楽性に戸惑ったのではないか。彼女の90年代、最大のヒット曲「人魚」が収録されています。
■NOKKO|カラード(COLORED)
歌・作詞・作曲:NOKKO
プロデュース:テイトウワ、他
発売年:1994年(ソニー・ミュージック)
ジャンル:POP
<曲目リスト>
01. アンテナ
02. メタリック・マザー
03. ライヴがはねたら (もうはなさないヴァージョン)
04. エビス・ワルツ
05. シルヴァー
06. ドリーム・マシーン
07. クライング・オン・マンデイ
08. ヴィヴァーチェ (リミックス・ヴァージョン)
09. ラヴ・ソング
10. イ・ノ・チ
11. 人魚
ライミング・カフェ Rhyming CAFE 1996年
NOKKOのソロ5枚目の作品。比較的シンプルなバンドサウンドで統一したブリティッシュロック風味の作品となっている。
全体的にはゆったりとした雰囲気が漂い流れている。「ベルベット」「GO GO HAPPY DAY」「DNA」「天使のラブソング」など佳曲があり、また、ソロ2作目のヒット曲となった「ナチュラル」も入っている。
ギターの音色が絶品の壮大なロック・バラード「DNA」は、秀逸な出来映えであり名曲として名高い。なお、共同プロデュースの山田貢司は実兄である。
■ライミング・カフェ|Rhyming CAFE
歌・作詞・作曲:NOKKO
プロデュース:NOKKO、山田貢司
楽曲協力:屋敷豪太、岩崎工、梅林茂、路木麻子
発売年:1996年11月 ソニー・ミュージック
<曲目リスト>
01. ヴェルヴェット
02. ゴー・ゴー・ハッピー・デイ
03. あくびとUFO
04. 透明なタンバリン
05. DNA
06. キリン
07. ジャンプイ・ア・リトル・ハイヤー
08. 天使のラヴソング
09. ミラクル
10. エヴリシング・バット・ブルー
11. ナチュラル
ベランダの岸辺 1998年
「ベランダの岸辺」であるが、これは一筋縄ではいかない。最初は、好みではないと思っていたが、何故か、じわじわと浸透するように心地よさが増してくるのである。
現在では、これを聴くとじんわりとした気分に浸れるまでに馴染んでしまった。このティストも案外悪くないんじゃないか、などと感じ入る次第である。なかなか油断のできないアルバムである。
また、何故かこのアルバムでは、のっこに改名した。何か心境の変化があったのだろうと推察する。非常に個人色の強い、いわば私小説的なアルバムかと想像する次第である。しかし、違うかもしれない。
Nokko改め、のっこは、プロデューサーでもある白井良明の弾くガット・ギターを縦糸に、素直な歌唱を響かせている。淡々と日常を歌った静かな作品が多いが、秘めたるパワーも感じさせている。
1や10など渋いカヴァーもいいが、キャロル・キングみたいな「雨と太陽」が印象的。(参考:「CDジャーナル」データベースより)
■のっこ|ベランダの岸辺
歌・作詞・作曲:NOKKO
プロデュース:白井良明
楽曲協力:川村結花
発売年:1998年12月 BMG・ジャパン
<曲目リスト>
01. ベルベット・イースター
02. 雨と太陽
03. わすれな草
04. calas
05. 猫の耳たぶ
06. 星のおまつり
07. CoFFee
08. アメージング
09. someday
10. TRAVESSIA
ヴィアッヘ Viaje 2000年
このアルバムは、なんといっていいのか。なんとも形容しがたい音楽性である。屋敷豪太が、「ハレルヤ」以来となるプロデュースを担当している。
屋敷とNOKKOは、初のソロ・アルバム「ハレルヤ」以降、何度か共同作業を繰り返してきた。それらの楽曲はいずれも充分に魅力を備えた楽曲であった。NOKKOの90年代を締めくくる本作でも、二人はその才能を遺憾なく発揮している。
そして、その音楽性はかつての楽曲とは異なり、なんというか大人の持つ複雑さのようなものが感じられる。良く言えば、それは奥深さというものである。
一言でいえば、それは、まさに大人の音楽である。
■NOKKO|ヴィアッヘ Viaje
作詞・作曲・歌:NOKKO
作曲・編曲・プロデュース:屋敷豪太
発売年:2000年3月 BMG・ファンハウス
<曲リスト>
01. 昼の月
02. ヌーチェの朝
03. SPACE GIRL(フィーチャリング i-DOLL)
04. キスがきこえる
05. サニーサイド
06. COBALT HOUR
07. ブラジルの朝
08. 目ポタ(REMIX)
09. フレンズ(Creamy)(REMIX)
10. I LOVE YOU
11. 昼の月(REMIX)
以上、NOKKO、90年代のアルバムのまとめである。なお、「ヴィアッヘ」は2000年発売であるが、全体の流れ(休養に入るまで)から90年代に入れました。
さて、いよいよ11月8日に新アルバムが発売されます。どんな雰囲気に仕上がっているか楽しみです。
参考文献:CDジャーナル・データベース、ウィキペディア、ほか
(文章は2013年10月にアップし、その後修正しています)
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