日本は、忖度で劣化するか
ソンタク、ソンタクで今日も陽が暮れる
昨今、やたらと忖度(そんたく)という文言が垂れ流されている。なんだ、この言葉は?と思った人も多いはずだ。これまであまり聞いたことのない言葉だったが、例のアッキード事件以来、すっかり定着してしまった。
しかし、その意味合いは、なんのことはない。これまで綿々と紡いできた政治家と官僚のあうんの呼吸のことであった。昨日や今日にできたことではない、ずーと昔から日本で育まれた悪しき慣習であることは間違いない。
政治家がなんらかの利権を特定の事業者に供与することは、どの時代でも公然と行われてきた。また、そのような行為は、保守や革新も一緒であった。現在、政府を攻撃している野党もいわば同じ穴のムジナといえる。
かつて政権の座にあった民主党(現・民進党)でも怪しいことは起きていた。現在でも党首が二重国籍疑惑を晴らさずにしれっとしている有様をみれば、なんら根本が変わっていないことを証明している。
安倍内閣と自民党は、大企業と富裕層の優遇政策に邁進している。少子高齢化という国の根幹を揺るがす事態にはなんの対処も示していない。むしろ、それをいいこと(少子高齢化)に、大企業に都合のいい社会を作ろうとしている。
それは、一%の特権階級が支配する社会であり、99%は奴隷の社会だ。
そのような社会では、政治家、官僚、大企業、そして一部の闇社会のあいだで忖度をしあって相互利益を得るという関係式にある。忖度は、特権階級のいわば合言葉のようなものとなっている。
日本の不幸は、政治家や官僚に真摯に国を思う気持ちがないことだ。違うか。
また大企業は、かつては国家を担っていたが、いまではその面影もない。それはシャープや東芝に代表される経営者の劣化をみれば明らかだろう。ちなみにシャープは、台湾企業に買収されてから急激に回復基調にある。
いったい日本人の経営者は何をやっていたか、と思わざるをえない。
不安を押しつけるだけの政権に未来はないに等しい。しかし、それに変わる政党がないのが、さらに日本を苦境に落とし込む要因であるのがなんとも悲しい。
だから、忖度はまだまだ続いていくに違いない。日本という国が破綻するまで。
【忖度】《名・ス他》他人の気持をおしはかること。
<GDP年2.2%増>暮らし実感薄く 節約志向依然根強く
大企業は最高益を更新といわれるが、いったいその収益はどこにいったのか。巷で実感できない好景気とは、いったいなんだろうか。
官僚は出会い系バーがお好き
文科省の前次官が安倍内閣への忖度をリークした。
安倍内閣が、戦略特区を利用した利権をお友達に供与したという疑惑で揺れている。その当事者であった前文科省トップが、利権供与は事実であるとして記者会見まで行っている。そこで自らが忖度をしたと明らかにしたのだ。
それが事実であるかが、いま問われている。当然のように政権側は否定している。あくまで戦略特区という制度に則って行われたものだと言っている。
一方、リークした前文科省トップは、忖度したくなかったけど仕方がなかった。いまでは忖度したことを後悔している、という趣旨の発言をしている。しかし、なんだか、それも変だ。なぜ、現役のときにそれをせずに、退官してから言うかだ。
現役のときの裏事情をいま明らかにするのはなぜか。その背景に何かがあるとしか思えない。なぜなら、官僚は忖度を隠すことで身の保全が図れるからだ。
ある意味での意趣返し、という想像もできる。なんせ、この前文科省トップは天下りをあっせんしたとして引責辞任しているからだ。
加計学園問題まとめ「要注意発言」で振り返る
加計学園が経営する岡山理科大学の獣医学部は、安倍政権が2015年に国家戦略特区として指定した愛媛県今治市に開設される予定。時期は2018年4月。37億円相当の市有地が無償譲渡され、事業費192億円の半額、96億円を県と市が負担する。また、過去50年以上認められていなかった獣医学部の新設が、官邸主導で進められた経緯も問題視されている。
<加計学園問題の動き>
・内閣の「加計学園」への利益供与をマスメディア(朝日新聞)にリークされる
・マスメディアから前文科省トップが出会い系バー出入りを暴露される
・前文科省トップ、記者会見で忖度を事実と表明する
学校法人「加計学園」問題で、前文科省トップと内閣筋とのあいだでリーク合戦の様相をみせている。どちらもメディアにリークしたとは言っていないが、状況から判断しても、内閣と元官僚の双方で行われたのは間違いないだろう。
前文科省トップの暴露は、勇気ある行為といわれる一方で個人的なプライドの高さを感じさせる。それは、出会い系バー通いを「女性の貧困について、ある意味実地の視察調査の意味合いがあった」としれっと言ったことにある。
出会い系バー出入り「女性の貧困を実地視察調査」 前川喜平前文部科学事務次官
文部科学省の再就職あっせん問題により引責辞任した前川喜平前文部科学事務次官は25日、都内で記者会見し、在職中に出会い系バーに頻繁に出入りしていたと読売新聞が報じたことについて「行ったことは事実」と認めた。その上で「女性の貧困について、ある意味実地の視察調査の意味合いがあった」と釈明した。
まじか、と思うしかないが…いやはや。そこには上から目線という官僚の尊大さが表れている、と言っていいだろう。
自分は元官僚だからもっともらしいことを言えば、まかり通ると思ってるに違いない。視察調査だったならその証拠を見せてほしいもんだが。たとえば、レポートを出すとか、そんなことするわけないと思うがいかに。
出入りしていた出会い系バーは、どうやらJKビジネスの場であったらしい。さらには摘発されたという情報もある。そんな場所に出入りしていたことを、前述したようにしれっと認めるあたり、その神経は並ではないようだ。
ある意味では、さすが官僚のトップまで登りつめた人である。
どうせなら、「ロリコンが趣味です」と言ってほしかったが…。
とにかく、これから注目されるのは、官僚全体が前文科省トップに加担していくかである。もし官僚が政府に反旗する動きとなれば、政府と官僚のバトルが勃発することになる。はたして今後の動向はいかに…。
おまけ/前文科次官が好んだ「ガールズバー」とは
引用:http://omura-highschool.net/wp-content/uploads/2017/05/DAqY_LcW0AApwcN-680×510.jpg
前川前文科次官が好んだ「ガールズバー」とは、こんなシステム
まずは、三枚の写真を御覧ください。
写真右がガールズバーの中の様子。ミニスカートのセーラ服で大股開きしたり、スカートをめくってパンツをモロ出ししたり、たくさんのJKが猥褻ポーズをとっています。 →リアルJKかどうかの保証はなし。
冒頭写真:文部科学省、ウィキぺディアより
教団X 中村文則
世界と人間を捉えようとしながら、個々の人間の心理の奥の奥まで書こうとする小説。(作者あとがきより)
コメント