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■社会|炎上した容姿差別CMのセンスのなさ 顧客をバカにした傲慢さがよく表れている

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炎上CM、話題になればなんでもいいのか

きれいな人は、低い意識・価値観しかないと言いたいのか

 まずはじめに、日本人であれば、普通は自分が落としたものを他人が拾ってくれた場合、「ありがとう」という一言は最低でも言うもんである。違うか。

 相手が誰であろうと、礼を言うにはなんら関係はない。もちろん、容姿の差で区別するなんて訊いたことも、見たこともない。

 お笑い芸人が、容姿の差で過剰なまでに差別するというコントをした場合、それは面白くなる要素はある。しかし、それはあくまでお笑いという前提ありきだからだ。企業の商品を告知するCMで、それをやればどうなるかーー。

CM制作者の劣化か、それとも意図的か
 容姿差別を面白いと考えるCM制作者は、なんと浅はかなと思うしかない。なぜなら、商品の価値をCMで落としているからだ。それに気がつかないCM制作者は、実に嘆かわしいというしかない。ダウンタウン脳とでもいうしかない。

ダウンタウン脳とは
中高生時代に、ダウンタウンのお笑いに影響されて、大人になった現在でもその影響下から抜け出せていない。なんでも他人を貶めて笑いに転化できると考えること。自分を客観的に見ることができない。(当方が勝手に定義しました)

 少し前であるが、ロハス製薬の化粧品『ALFACE(オルフェス)』のCMが炎上した。そのCMの内容は、以下のようなものであった。

<ピンチ篇/キレイはピンチを招く時もある>
若い女性が、大きな買い物袋を抱えて歩いている。
すると、その女性の買い物袋からリンゴが落ちてしまった。
それをすかさず拾った親切な男性がいた。

ところが、その男性がきもい不細工な男性だった。
女性は拾ってくれたお礼もいわずに、ただ顔をしかめるばかり。
そこにたまたま通り掛かった、きれいな女性(整形風美人顔)がいた。
不細工な男は、拾ったリンゴをきれいな女性に思わず差し出していた。
その女性もおなじく、ぎょっとして顔をしかめながら通り過ぎていくーー。

そして「キレイはピンチを招く時もある」、というフレーズが入る。

こちらは、二枚目の場合「迷わせる編」

 なんじゃこれは、と思うしかない。何が言いたいんだ、キレイとはなんだ!。心はどうなんだ、と言いたいぞ。この女性は心がブスとしか思えないがいかに。

 いやや、言いすぎたかもしれない。いったん落ち着いて考えてみよう。ところで、ロハス製薬とはあまり訊いたことがないが、新興製薬会社なのか。

 それはどうでもいいが、ロハスとは、たぶんエコロジーから発生したあのロハスのことだと思うが、違うだろうか。ロハスの意味性は以下を参照ください。

ロハスとは
英語の “lifestyles of health and sustainability” (健康で持続可能な、またこれを重視する生活様式) の頭文字をとった略語で、「健康と地球環境」意識の高いライフスタイルを指す用語である。

アメリカの調査機関では、LOHAS層を「環境と健康に関心、社会に対する問題意識、自己啓発・精神性の向上に関心が高く、実際の行動に移す人々」と定義している。(参考:ウィキぺディアより)

 上記のロハスの意味を要約すると、環境やエコだけでなく、社会全体に対して意識が高いライフスタイルを指向する人たちの総称であるようだ。

 炎上したロハス製薬会社のCMは、ロハスの概念とは程遠いと思うがいかに。

 ロハス製薬会社には、ビジョンがないのだろうか。たぶんないのだろう、でなければロハスの考えとは相反するようなCMを垂れ流すはずがない。

 もう少しうがった見方をすれば、企業とCM制作者はターゲットとする顧客層を意識の低い人たちと設定した可能性がある。それは当然、ロハスの概念と違うのは言うまでもないが、とにかくあのCMに共感する層はかなり少ないと考えられる。

 とすれば、ある意味では、はからずも企業およびCM制作者の意図どおりといえる。いやはや、と思うしかないが…。

不細工が中途半端だ、岩尾さんを使え!
 あのCMの設定で笑いを生み出すには、演者の選択が不可欠だ。「フットボールアワーの岩尾さん」なら、幼稚な設定でも笑いに転化できたかもしれない。

 おなじく、二枚目を相方の後藤さんが演じていれば、なお笑いに付加価値を与えたに違いない。と個人的には思うがいかに。

 なお、あくまで笑いとしてであり、CM効果は未知数である。あしからず。

フットボールアワー岩尾、容姿差別批判のCMに持論
https://www.nikkansports.com/entertainment/news/201709280000452.html
 よしもとブサイクランキングの殿堂入りを果たしている岩尾は「ブサイクって言われてる人間からすると、あれを観て『許さん!』とか『けしからん!』とかいう気持ちは何も起こらない。何を怒ってるのかな」と批判に首を傾げた。

 タレントのホラン千秋は「今、こういうことにすごく敏感じゃないですか。だから深読みに深読みを重ねて、さらにその下も深読みしちゃって、何が正解なのかわからなくなってる部分もあると思う」と今回の炎上騒ぎを分析。

 俳優の坂上忍は「言論の自由が表現の自由を潰すんじゃないか。言いたい放題言うのも結構だけど、ノイジーマイノリティーをあんまり尊重しちゃうと何もできなくなっちゃう」と懸念した。

 ロハス製薬は同CMの製作意図について「笑いで印象をつけ他社との差別化を図った」とした上で、「容姿差別を意図したり炎上商法を狙ったわけではない」とコメント。ただ批判を受け、CMの放送中止も検討しているとした。

 岩尾さんは、不細工ながら実に寛容である。別の意味では男前と言うこともできる、不細工だけど…、あっぱれと言いたいぞ。

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