お洒落を逆手に取ったマーケティングがすごい!
写真:thedailybeast.comより
アメリカンアパレルとは、そんなに有名なブランドなの?
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http://tocana.jp/2014/01/post_3538.html
当該ユーザーは「アメリカンアパレル」というブランドは、よく知らなかった。しかし、今回の秀逸なマーケティングによって記憶した次第である。ちなみに、「アメリカンアパレル」とは、アメリカのファッション業界全体を指すのではなく、アパレルのブランド名である。なんでも90年代から人気があるそうである。
なお、以下はアバクロではなく、「アメアパ」と略称する。この「アメアパ」が何をしたかといえば、店舗のショーウィンドーに飾られたマネキンの衣装に一工夫したのである。それは何かというと”パンツのなかに陰毛(仮の)”を忍ばせたのである。これにインパクトを受けた人々は、ツイッター等でそれを拡散しそして炎上した。さらに、大手媒体までこの出来事を報じたそうである。
何故、「アメアパ」は自社製品のなかに陰毛をわざわざ入れたのか。これは、けっしてジョークではなく、考えられたメッセージであり、女性の美に対する「アメアパ」の考え方を表現したものであった。それは、女性は”自然のままで十分に美しい”ということを言いたかったらしい。
たぶん、これが単なるジョークであれば、厳格な宗教関係者などから抗議が多く寄せられたのではないかと思うが、いまのところ大きな問題とはなっていないようである。これは、やはり「アメアパ」の考え方に賛同する層が多かったということではないか。また、そのビジュアルが、好意的に受け止められた証である。
それは、何故かと言えば、昨今では当たり前のフォットショップによる過剰な修正がされたモデル写真などに対するアンチテーゼとして認められたのではないか、と想像する次第である。
如何にも、アメリカンという装いである。アメアパのサイトより
アメアパの唯我独尊、しかし真っ当な経営姿勢が特徴か
このようにユニークなマーケティングをする「アメアパ」は、日本でも一部では有名らしい。しかしギャップやアバクロほどには一般的ではないと思うがいかに。知らないのは、当該ユーザーのようなおっさんだけかもしれない。それはさておき、アメリカでは一筋縄ではいかないブランドとして認知されているようである。
それは、創業者のユニークさが、とても際立っていることにあるらしい。アパレル界の異端児としてその名は轟いているそうである。さながらアパレルのステーブ・ジョブズか。創業者/CEOのダブ・チャーニーという方は、カナダ出身で学生時代にアパレル企業を立ち上げている。その後は順調に業績を伸ばして2005年には利益(純利益か営業利益か不明)が、約2億ドルに達したそうである。
この創業者は、なんでも自分でやるのが生き甲斐のようである。製品開発から販促・宣伝までなんでも自分でやらないと気が済まない性格らしい。この辺がなんだかジョブズを彷彿させる。一見するとわがままそうだが、その一方では、多くの大手アパレル・チェーンのように海外生産を中心とした体制を取っていない。
この「アメアパ」では、国内(アメリカ)生産を売りのポイントとしている。商品タグには、メイド・イン・ダウンタウン・ロサンゼルスと書かれているそうである。
ギャップやナイキやその他多くの大手アパレル企業(日本のユニクロ等も含む)が、人件費の安い国で生産することが、利益を最大化させる当然の経営方針となっている。しかし、それを良しとしないアメアパの経営姿勢は、特筆すべきことである。自国生産をアイデンティティーとして誇らしげに記したタグが、それを象徴している。
「アメリカンアパレル」を知らない人も多いと思うので、もう少し情報を掲載しておきます。アパレルとしてのベクトルは、ストリートカジュアル系であるらしい。シンプルかつノーブル(気品)、そこに適度な”ビッチさ”を加えているそうである。価格帯は、リーズナブルとある。また、イメージ・モデルは、なんとケイト・モスである。若い頃のジョニー・デップの恋人だったトップモデルである。
上記の商品のベクトルを訳すと「飾らない気品のある、ちょっと危な気な女、または男」を演出する洋服ということか。正確とはいえないが、まんざら間違ってもいないはずである。写真を見てみるとなんとなくそんな感じが漂っている。
これは似たような通称名のアバクロなどと、比較的近い路線ではないか。違うだろうか。しかし、アメアパは好調のようであるが、アバクロは絶不調であるらしい。アバクロは、売上不振からアメリカ国内で閉店や売り場面積の縮小を余儀なくされているそうである。やはり創業者の発言の違いが、売上に反映したか。
アバクロの創業者は、人種偏見や太った人に自社製品を着て欲しくないなどの発言で顰蹙をかっていた。いやはや、調子乗ると良いことはない。そんなことを証明するアバクロンビーである。
一方、アメアパこと「アメリカンアパレル」は今後も注目である。次には、どんなマーケティングをするか期待したいと思う次第である。
ところで、はじめに書いたように当該ユーザーは、この「アメアパ」の店舗や商品をまだ見たことがない。しかし、そのマーケティングの秀逸さで興味・関心を持った次第である。したがって、上記内容には不確かな内容があることをご了承ください。あしからず。
なお、興味の有る方は、以下の「アメアパ」のサイトへ!店舗の紹介もあります。
レディースだけでなく、メンズもあります。
アメリカンアパレル ジャパン
http://www.americanapparel.co.jp/
アメアパのサイトより
追記:アメリカン・アパレル、連邦破産法の適用を申請!!(2015.10.5日経)
ファストファッションとの競争から売上減になっていたとか。ギャップなどとおなじか、しかしギャップにはオールドネイビーという低価格ブランドがあって好調といわれる。アメアパには低価格ブランドがなかったせいかもしれない?、それは知る由もないが。
あえていえば、米国製にこだわったアメアパは、中国、その他製品との競争に負けたといえる。オバマ大統領はかつて、米国生産品の推進を唱えていたがそれが一筋縄でいかないのが露呈したといえるだろう。今後、事業が継続できても米国製が維持できるか、そこが課題に違いない。
米ティーンズ向けカジュアル衣料チェーンのアメリカン・アパレルが5日、連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請したと発表した。「米国製」をうたい文句に急成長を遂げたが、ファストファッションとの競争激化で収益が悪化。創業者のダブ・チャーニー氏の従業員へのハラスメントの疑いなどが出てブランドイメージが悪化したことも、事業にマイナスだった。
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