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■音楽|知らない音楽にはどこで出会えばいいか もっと音楽が聴きたい命ある限り

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限りある一生、いつもおなじ音楽ではつまらない

音楽と出会うには

 現代では、音楽をCDで購入したり、またダウンロードしなくても、かなりの楽曲数をネットで聴くことができる。便利になったもんだ。ネットにつないで音楽を聴くことをストリーミングというが、あっという間にそれが主流となった。

 いまでは旧媒体であるCDを購入するのは、アイドルの握手券ほしさの一部のアイドルオタクだけとなったようだ。それは極端ではあるが、あながち間違いではないだろう。なにしろCDの売り上げは、一部のアイドルだけが支えているからだ。

 ストリーミングは、とても便利であるが、なぜか音楽が希薄化していくような気がしてならない。心のどこかで、月々数百円で何千万曲の音楽を聴き放題でいいのか、というなんだか後ろめたい気持ちになるからだ。

 それは音楽家にどれだけ恩恵があるのか、よく判らないからに違いない。CDなら何万枚売れたら、たぶん印税はこのくらいかと想像できるが、ストリーミングはその辺りがよく判らない。以前、テイラー・スウィフトがアップルミュージックと揉めていたのが記憶に新しいが、その後和解でもしたらしい。

 とにかく、音楽と人間の関係式が大きく変わったのは否めない。音楽はどこでも簡単に手に入る時代となったが、はたして聴き手は、どこまで広く音楽を聴いているだろうか。そのあたりがなんとなく気になる。

 なぜかといえば、当方もストリーミングで音楽を聴いているが、その便利さの裏側で意外とその幅(ジャンル)は狭く、ちっとも音楽通になる気配はない。

 ストリーミングでは、好きなジャンル(いつも聴いている)と似通った音楽をオススメしてくれる機能がある。それは便利ではあるが、そればかりだと一向に狭い箱庭から出る機会がない。まるで蛸壺の中のタコのようにである。

 しかし、音楽通でもない普通の音楽好きには、新しい曲(大ヒット曲除く)は元より、過去の名曲、その他まだ出会ってない楽曲と巡り合う機会がない。

 とにかく、知らない音楽が多すぎるのだ。しかも、そのような音楽と出会う機会がどこにも見当たらない。いや、正確には音楽情報誌とか、サイトとかをよく見れば、なにかしらの出会いはあるかもしれない。しかし、それがめんどーだ。

 昔は、音楽は街に溢れていた。そこから流れてくる音楽に興味をもってレコードを購入したことも一度や二度ではなかった。しかし、現在は街から音楽が消えている。それは著作権うんぬんの関係であるのは言うまでもない。

 時代は変わった、そして音楽を取り巻く環境もおなじくである。

音楽の扉を開く場所がない

 ときどき入るカフェでは、いつも同じ曲がずーと流れている。もう聴き飽きたが、お店としてはジャスラックに配慮した結果なのだろう。

 しかし、例えばであるが、カフェでも音楽をひとつの集客の手段とすることができるはずだ。音楽は好きだが、「何を聴いていいか判らない」という人たちに音楽の広さ、深さを教えてくれるような、音楽との出会いの場所とするのだ。

 きっと、それを目当てにしたお客様がくるのではないか。ちなみに、当方はそんなカフェがあれば、ぜひ通いたいと思う。もうひとつ付け加えると、こんな音楽がありますよ、ということを何気なく教えて欲しい。

 けっして上から目線になることなく、さりげなく音楽を教えてくれることがキーポイントである。なぜならば、音楽通は上から目線になりがちだからだ。とにかく垣根は低く、その一方で中身は、広く、そして深いのが重要だ。

 とにかく、通ばかりのジャズ喫茶やバーなどのように、普通の客になんだか面倒くさそうと思われると、経営が成り立たないのは間違いない。

 ジャスラックにどのくらいの料金を払えば、それが可能なのだろうか、それによって収支が大きく違ってくる。さらには、ジャンルを越えて音楽に精通している人材が必要になる。課題は多少あるが、可能性はあるような気がするがいかに。

 思い返せば、昔(70年代、80年代)は、そのような場所が多くあったはずだ。有名なところでは、ロック喫茶というものがあった。

 ロック喫茶は、ジャズ喫茶から派生したものだった。70年代に誕生したといわれるが、とくに有名なのが渋谷にあった「ブラックホーク」というお店である。

 当時は、ジャスラックも業界に君臨することはなく、どこのお店も街中も音楽をかけ放題だった。そんな時代だから、ロック喫茶も営業できた。

ロック喫茶が音楽の扉を開いた時代

 60年代後半から70年代初頭にかけて、ロック喫茶というものが登場した。

 それは60年代に怒涛のごとく広がったロックという音楽が、若者文化に定着化した証でもあった。ロックは70年代には、さらに裾野を広げ、ハードロック、プログレッシブロック、サザンロックなど、多くのジャンルが派生していた。

 そのような背景のなかで、ロック喫茶にはロックに興味はあるが、何を聴いていいか判らない、またはレコードを購入するお金がない、という若者たちが集まってきていた。そして、音楽の需要と供給がそこで結びついていた。

渋谷百軒店ブラック・ホーク伝説
「ねえ、シブいロック喫茶があるんだけど行ってみない」

 同級生でバンドを一緒にやっていた女の子に誘われて行ってみたのが最初だった。僕が通っていた都立高校は渋谷からほど近く、普段から百軒店界隈にあるジャズ喫茶などにたまに足を向けていた。

 はじめて足を踏み入れた「ブラックホーク」、72年頃のことだ。

 上記に引用したのは、「渋谷百軒店ブラック・ホーク伝説」という書籍からのものである。なお、リンク先で書籍の一部を読むことができます。

 上記にあるように著者は、高校生の頃にロック喫茶に行っていたようだ。また、著者を誘った女の子は、当時では相当進んだ女子ではなかったか。「シブいロック喫茶があるんだけど…」と言ってるあたり、すんごいねーと思うしかない。

 当方は、このブラックホークに行ったことがあるかもしれない。72年よりずーと後であるが、記憶が定かではない。渋谷でどこかのロック喫茶に入ったことがあるのは覚えているが、それがブラックホークだったか、忘れてしまった。

 ブラックホーク以外にも渋谷にはロック喫茶が、70年代にはいくつかあったそうだ。それぞれが、ロックでも微妙に違うジャンルを展開していた。例えば、ハードロックとか、ヘビーメタルとかを専門にしたロック喫茶もあったようだ。

 ブラックホークでは、紙媒体も発行していた。店の宣伝として始めたようだが、そのマニアックな内容が一部では注目されたそうだ。

 なかでもブラックホークでよく聴かれたレコードを紹介した「99枚のレコード」という特集が評判となったそうだ。それらの音楽の概要は、上記したリンク先で見ることができます。ちなみに当方は知らないミュージシャンばかりだった。

 とにかく、このブラックホークのようなロック喫茶は、当時の音楽に興味のある若者たちに、音楽の道先案内人となっていたようだ。

 ある意味では、当時は音楽とそれを愛する人にとって、幸福な時代だったかもしれない。わずかコーヒー一杯で、音楽の広さや深さを教えてくれたからだ。


引用:「渋谷百軒店ブラック・ホーク伝説」より

ロック喫茶以後の音楽事情

 80年代になるとロック喫茶は廃れて、新しくニューウェーブやテクノの時代に変化していく。たしか渋谷では「ナイロン100%」などができていたと思う。

 また、70年代は洋楽中心だったのが、80年代では、後にJPOPといわれるオリジナル楽曲の和製ロックやそれに類する音楽が主流となった。

 90年代は、音楽の主流はもはやロックではなくなっていた。クラブが盛り上がり始めその存在感を増してきて、音楽も大きく変化していた。

 2000年代になると、洋楽は売れなくなったといわれるようになった。若者はいつの間にか、日本の音楽ばかりを聴くようになっていた。そして、ネットが進化し、やがてCDが売れなくなっていく。

 2010年代になると、いよいよストリーミングの時代に突入した。音楽はネットを介して聴くのが主流となった。そこでは、音楽が洪水のごとく溢れていた。

 しかし、それが却って音楽を聴く幅を狭めているような気がする。

 ストリーミングでは、好きな曲を基準にオススメをしてくれるが、それが仇となり、聴く音楽のジャンルを狭めている。違うだろうか、少なくとも自分はそうである。だから、音楽の道先案内人がいたらなー、と思う昨今である。

 かつてのロック喫茶とまではいかなくても、さりげなく、「こんなのありますよー」とばかりに知らない曲を聴かせてくれる場所がないものか、意外とニーズはあると思うのですが、いかがでしょうか。

 限りある人生のあいだに聴ける音楽はどのくらいあるか、それを考えると好きな曲、知ってる曲ばかり聴いていても、人生が、残された時間がもったいない。

 しかし、案外、知らない音楽の世界に出会う機会はそれほどないのが現状だ。

 例えばYouTubeでは、やはり知識がないとストリーミングとおなじで好きな曲やアーティストと似たジャンルにしか幅は広がらない。

 ラジオがあるだろうという人もいるでしょう、しかしどうも積極的に聴く気にはなれない。なぜかといえば、おしゃべりばかりしているからだ。音楽もどうせスポンサー関係のものしか流さないし、あまり魅力的とはいえない。

 また音楽書籍などは、そこで音楽を聴くことができないのは言うまでもない。

 やはり、その場所(リアルな)にいけば、新しい、または知らない音楽を無理なく聴かせてくれる、そんなお店があればいいのにな、と思うばかりである。

<追記>
 当方の音楽との出会いは、主にYouTubeが中心である。好きな楽曲、またはアーティストをキーワード検索して、そこに現れたリストに見かけない楽曲があれば、時間のあるときには聴いてみる、という具合です。

 そのような感じで出会った楽曲やアーティストが何人かいます。例えば、藤原ヒロシの場合、NOKKO(レベッカ)から屋敷豪太を経てたどり着きました。さらに、藤原ヒロシからモンドグロッソへと繋がりました。

 去年では、カレン・ソウサを「ジャズ女性ボーカル」で検索してお気に入りとなりました。他にはダイアナ・クラール、エイミー・ワインハウス、ヘイリー・ロレンなどもおなじ検索で出会いました。

 他には、「R&B、ソウル」の検索でギャングスタラップにたどり着き、その後ヒップホップのオールドスタイルへと繋がりました。

 このようにYouTubeが音楽の道先案内をしています。それはとても便利ですが、なんとなくジャンルの幅が狭いのは否めません。ちなみにYouTubeで出会った楽曲は、その後ストリーミングで聴いています。

 当方のストリーミング環境は、アマゾンプライムのおまけですが、それでも約100万曲以上あるそうです。いまのところこれで満足しています。

おまけ/定額音楽配信サービスの比較

Amazon Music Unlimited/アマゾンミュージックアンリミテッド

 2017年11月にスタートしたアマゾンによる音楽配信サービス。プライム会員向けに提供していたプライムミュージックのアップグレード版となる。

 4,000万曲以上の楽曲、そして数百の厳選されたプレイリストおよびカスタマイズされたラジオによって、今までになく簡単に曲を探したり聴いたりすることが可能に、iOS/Androidスマートフォンやタブレット、パソコン、Fire タブレットや Fire TVでAmazon Musicアプリから簡単に音楽を楽しめる。

運営:Amazon
楽曲数:4000万曲以上
月額料金:980円(一般)/1480円(ファミリープラン)
    :780円(プライム会員)
    :380円(Echoプラン)
無料試用期間:30日間
音質:最大256kbps
歌詞表示:なし
オフライン再生:○(無制限)

Spotify/スポティファイ

 Spotify(スポティファイ)は、音楽のストリーミング配信サービスの最大手である。2016年現在、世界で1億4千万人を超えるユーザーをかかえる。日本では、2016年9月にサービスが開始された。

 無料プランがあるのが特徴。ただし広告が数曲再生すると30秒ほど流れる。その他にもいくつか制限がある。有料プランでは、制限がなくなりオフライン再生も可能となります。30日間の無料体験が用意されています。

運営:スポティファイジャパン株式会社
楽曲数:4000万曲以上
月額料金:980円(Spotify Premium)、480円(学割プラン)、1480円(ファミリープラン)、無料プランあり
無料試用期間:7日間
音質:最大320kbps
歌詞表示:○
オフライン再生:○(3333曲まで)

Apple Music/アップルミュージック

 Apple Musicの特徴は、iOSに統合されており、標準の「ミュージック」アプリから利用できることです(Androidにも対応しています)。利用を開始すると、iCloudミュージックライブラリが有効になり、iTunesで購入した楽曲やPCから転送した曲と一緒にApple Musicの曲を管理できるようになります。

運営:Apple
楽曲数:4000万曲
月額料金:980円(個人プラン)/1480円(ファミリープラン)/480円(学生プラン)
無料試用期間:3カ月
音質:最大256kbps
歌詞表示:○
オフライン再生:○(無制限)

Google Play Music/グーグルプレイミュージック

 Goole Play Musicは、自分のライブラリから最大5万曲をアップロードして他の端末からストリーミング再生することができる「クラウド」機能や、ユーザーのライブラリにある曲や好きなアーティストを元に選曲する「ラジオ」機能といった具合に、Apple Musicとよく似たサービスが利用できます。

運営:Google
楽曲数:4000万曲以上
月額料金:980円/1480円(家族プラン)
無料試用期間:90日間
音質:最大320kbps
歌詞表示:なし
オフライン再生:○(無制限)

その他のストリーミングサービスは、以下で御覧ください。
参考・引用:定額制の音楽配信(聴き放題)サービスおすすめ8選

冒頭写真:渋谷百軒店
引用:https://ameblo.jp/ve25116/entry-10086782895.html

 なお、文中に挿入したYouTube動画は、内容とはとくに関係なく気に入っている楽曲というだけです。あしからず。

 挿入した動画は、YouTubeで出会って聴くようになったほんの一部ですが、なかには名前は知っていたが聴く機会がなかった、そんな楽曲もあります。例えば藤原ヒロシなどは、名前はよく訊いていたが、楽曲を聴こうとは思いませんでした。

 それが00年代になり、偶然YouTubeで「ノルウェイの森」というアルバムを発見し聴いてみました。藤原ヒロシと屋敷豪太が共同制作したビートルズの名曲をカバーしたものでした。しかし、原曲の面影はまったくないものでした。

 その楽曲(アレンジ)の素晴らしさに呆然としましたが、そしてなにより、それが藤原ヒロシによる楽曲だったことです。自分がいかに固定観念に縛られていたか、それを強く思い知らされたのは言うまでもありません。

 ちなみに、この「ノルウエイの森」は、現在YouTubeでは聴くことができません。アルバム(アナログ)も著作権の関係で廃盤となり、ほんの僅かしか出回ることがなかったといわれています。現在、幻の名盤といわれているようです。

アマゾンミュージックアンリミテッド
2017年11月にスタートしたアマゾンによる音楽配信サービス。

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