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音楽|チャラン・ポ・ランタン ユニークすぎる姉妹音楽ユニット

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日本のジプシー姉妹 放浪の個性派ユニット


 
 チャラン・ポ・ランタンってなに?という人も多いと思います。なにを隠そう当方も最近まで知りませんでした。あしからず。

チャラン・ポ・ランタンとは

 アコーディン弾きの「姉・小春」とボーカルの「妹・もも」による音楽ユニット。姉・小春が、はじめて作詞・作曲したオリジナル曲を歌うボーカルがいなかったので、暇そうな人を探した結果、近くにいた妹を誘って結成されたそうだ。

 その音楽性は、どこかデジャブ感を誘うエキゾチックかつ無国籍風であり、そしてビジュアル的にはサーカスのような見世物的な要素もある。

 ちなみに、姉・小春さんは、高校生の頃から「クレズマー」という音楽ジャンルにはまり、ジプシー音楽バンドを結成している。

 2009年に「チャラン・ポ・ランタン」結成。その後1ヶ月に28回のライブ公演をするなど、無茶なスクジュールをこなし、2010年にインディーズにてCDデビューする。2014年には、エイベックスからメジャーデビューする。

 その独自性ある音楽もさることながら、姉妹揃って個性的なキャラの持ち主である。とくに姉・小春さんの超絶的面白エピソードには驚くばかりである。

クレズマー
東欧系ユダヤ(イディッシュ)、アシュケナジムの民謡をルーツに持つ音楽ジャンルのひとつ。ルーツとなった東欧やバルカン半島北部では16世紀ごろに生まれ、19世紀ごろよりアップ・ビート(テンポの速い)音楽スタイルとして確立。

ヨーロッパでは現在に到るまで、ロマの音楽(いわゆるジプシーの音楽)として存在し、はっきりと区分けすることは不可能。

姉・小春の野望

 姉妹ユニット結成から、ずいぶん早いCDデビュー、そしてメジャ−デビューのように思えるが、姉・小春さんの音楽活動を振り返るとそうでもない。

 姉・小春さんは、サーカスで聴いたアコーディオンに惹かれて、7歳から弾き始め、それからはずーとアコーディオンとともに生活している。

 小学生の頃は、他人とうまく関係式が作れない子供だったそうだ(友達がいない)。そのせいで、ひたすらアコーディオンの練習に明け暮れた。

 そのような練習の甲斐もあり、2002年「第3回JAA国際アコーディオンコンクール 中学生の部」3位に入賞する。

 高校生のとき、ブラスバンドの独裁的リーダーに君臨し、自分のやりたい音楽をひたすら演奏していた。さらに東京都の大道芸ライセンスを取得、それからはストリートで演奏しながら生活する夢を見るようになる。

 しかし、学校の三者面談で「冬は寒いぞ」とセンセに言われてしまう。

 とにかく、自分の好きな音楽を演奏して生活をしたい、と強く願う姉・小春さんであった。高校卒業後は、路上ライブを続けながら、呼ばれればどこでも演奏したそうだ。この頃、「これで生活できるんじゃね」と思ったとか。

 単独の活動とは別に、「マイノリティオーケストラ」というインストゥルメンタルバンドも行っていた。姉・小春さんは、なかなか忙しかったのだ。

 そんなとき、ふとオリジナル曲の構想が浮かんだ。(親知らずの抜歯のときらしい)そして、はじめて作詞つきのオリジナル曲が完成した。

 しかし、歌手がいない。そこで母親に相談すると、妹のももがカラオケに行ってるらしいよ、と言われて、暇そうな妹を誘うことにしたそうだ。

 そして、「チャラン・ポ・ランタン」が結成されて、2010年「親知らずのタンゴ」でCDデビューする。(Mastard Records)

 2014年、「忘れかけてた物語」でメジャーデビュー。(エイベックス)

 その後、各種業界から注目されて、姉・小春さんは、他のミュージシャンに楽曲を提供したり、ライブへの参加をしている。妹・ももさんは女優業もしている。

チャラン・ポ・ランタン プロフィール

姉/小春 1988年11月21日(31歳)
アコーディオン、作詞・作曲・アレンジ、美術(衣装ほか)など

妹/もも 1993年4月9日(27歳)
ボーカル、女優など

結成:2009年、自宅で結成する。
デビュー:2010年インディーズ、2014年メジャーデビュー。

<音楽ジャンル>
 ジプシー音楽(クレズマーなど)、スカ、シャンソンなどを取り混ぜた無国籍風なサウンドと、サーカス風の見世物的世界観が特徴である。

<ディスコグラフィー>
シングル:12曲(配信含む)
アルバム:インディーズ=4枚、メジャー=5枚、ベストアルバム=2枚
(2010年〜2020年5月まで)

所属:ソニー・アーティスト
レーベル:エイベックス(2014年〜)

<その他エピソード>
 姉・小春さんは、多くのミュージシャンのレコーディングに参加している。また、ソウル・フラワー・ユニオン、ニューロティカ、東京女子流、私立恵比寿中学などに楽曲の提供やライブ出演などをしている。

 妹・ももさんは、2016年、TBS系水ドラ!!『毒島ゆり子のせきらら日記』で、初のテレビドラマ単独出演をした。2017年のテレビ朝日系帯ドラマ劇場『トットちゃん!』では笠置シヅ子役として出演した。

 姉妹の両親は、イラストレーター、デザイナー。また祖父、祖母も美術系の人であるそうだ。親戚中が美術系で溢れていると姉・小春さんは語っている。

 ちなみに、姉・小春さんも本職はだしに絵がうまい、その美的センスの良さは家系のせいかもしれない。

 個性的な衣装は、小春さんがデザインして、母親と祖母が仕上げを行っているそうだ。一家総出でチャラン・ポ・ランタンの世界はできているようだ。

▼チャラン・ポ・ランタン/オフィシャルサイト
https://www.charanporantan.net/

画像引用:https://www.m-on-music.jp/0000091366/

普段は、アコーディオンを弾いてるんだけどね…

ユニーク=姉・小春さん

 ユニークとは、このような人のことをいうのだろう。そのように感じざるをえないのが、姉・小春さんの行状にうかがえる。

 姉・小春さんを一言でいえば、「変わった人」または「個性的な人」である。

 その一端を知るには、彼女自作の動画を見れば一目瞭然である。ある意味では、この人は衝撃的ともいえる過去の持ち主である。

 彼女曰く、妹・ももが生まれる(4歳半ちがい)まで、あまり会話(しゃべれない)をしない子供だったそうだ。また、他人とのコミュニケートがうまくできなくて、自分の感情を暴力で発散してしまう子供だったとか。

 そのせいで小学校を転向せざるを得なくなっている。ど、どういうことやねん、と思うが、何か得体のしれないものが彼女に憑いていたのかもしれない。

 7歳でアコーディオンにとりつかれた姉・小春さんは、友達つくるよりアコーディオンと一緒にいることを選んだ。そのせいで変人といわれたに違いない。(想像です)その結果、練習に次ぐ練習で、アコーディオンの達人になった。

 彼女は、子供の頃から協調性に欠けているという自覚があり、他人と一緒にやる仕事はきっとできないと思っていて、だから、なんとか音楽とアコーディオンで生活していけないか、と真剣に考えていたそうだ。

 そしてすごいことに、それを実践していく。成長するに従い、音楽道一直線に進んでいくのだ。高校では、ブラスバンドのリーダーに立候補し、自分のやりたい音楽を演奏するために、メンバーに配る譜面を自作したりしている。

 ブラスバンドをやると同時に、単独では東京都の大道芸ライセンスを取得し、時間があれば路上でライブをしている。さらに、ジプシー音楽バンドも結成し、その活動もしている。高校生ながら、忙しい毎日だったようだ。

 それもこれも、協調性のない彼女が、なんとか音楽とアコーディオンで生活するためだった。そして、とりつかれたように音楽道を邁進した結果、運命的ともいえる姉妹ユニット結成に至っている。

アーティスト=姉・小春さん

 姉・小春さんは、音楽だけでなく、美的センスもある。チャラン・ポ・ランタンの衣装デザイン、独特のタッチのキャラクターも彼女が描いている。(母親もデザイン・製作の協力をしているようだ)

 タブレットを使って、器用に絵を描いていく様子は、さすが両親ともに絵描きの家系である。とくに色使いのセンスは、独特の個性が見られる。

 本職ではないが、十分お金を稼げるレベルではないかと思う。

 姉・小春さんの母親は、まつながあきさんといい、イラストレーター、デザイナー、絵本作家である。当方は知らないが、業界では知られた人なのか。

 ちなみに松永真という、著名なデザイナーの人がいるが、関係があるのかな。(大手企業のロゴやパッケージ・デザインなどで有名)

おまけ/チャラン・ポ・ランタン 母親と祖母による衣装作り

チャラン・ポ・ランタン いい過去どり(CD+Blu-ray Disc)

02 音楽
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