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■時代と流行|夢よもう一度、日本エンタメの発祥地「浅草六区」にレヴュー復活!

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浅草六区に花が咲く、平成世代による昭和歌謡ショー

江戸時代からの歓楽街

 浅草寺の周辺は、江戸・元禄時代の頃から盛り場(歓楽街)となり、やがて江戸最大の盛り場にまで発展したそうだ。

 明治時代になり、欧米のような都市公園を造るべく、浅草寺境内は1871年(明治4年)に明治政府に公収され、1873年3月「浅草公園」と命名された。

 1884年(明治17年)、浅草公園は東京府(当時)によって一区から六区までに区画され、その歓楽街は「浅草公園地第六区」とされた。

 そして、東京の歓楽街といえば、”浅草六区”といわれるようになった。

 1960年代までの浅草六区といえば、日本のエンターティメント発祥の地として全国に名を轟かせ、映画館、実演劇場、ストリップ小屋などが軒を連ねる娯楽の一大拠点として、多くの人々で賑わう大歓楽街だった。

 そんな浅草六区も70年代には、高度経済成長の終焉とともに、娯楽の一大拠点、大歓楽街としての地位もすっかり地盤沈下してしまった。時代は変わり、若い人達が集う街は、新宿や渋谷、池袋や六本木などへと移っていた。

 そして80年代以降は、すっかり時代遅れの歓楽街となった浅草六区である。

 現在では、映画館も少なくなり(一軒もないか)、かつての娯楽の殿堂、一大拠点という面影もまるでないが、”夢よもう一度”とばかりに、この街の再興を図る「浅草六区再生プロジェクト」というものが、2013年より始まっているそうだ。

 それは浅草六区の街路全体を劇場と見立て、街全体をエンターティメントの場としてアピールする実験的な試みのようである。

 その目的は、もう一度、浅草を娯楽の一大拠点にすることに他ならない。


最近の浅草六区 ドンキホーテビルの7階にアミューズカフェシアターがある
画像引用:http://yanaka-furacoco.com/youmisesyunpo/?p=765

虎姫一座、昭和歌謡レヴューがはじまる
 浅草六区再生という背景を踏まえ、2010年「虎姫一座」が誕生し、平成世代による昭和歌謡レビューショーが始まった。

 2010年12月に結成された「虎姫一座」は、かつての浅草で大流行した浅草オペラ=軽演劇などの要素を取り入れた、音楽、ダンス、寸劇、アクロバットなどを融合したエンターティメントなショーを上演している。

 昭和を切り口に懐かしくもあり、かつ新しいという趣をもって、平成世代によるレヴューは幕を切って落とされた。娯楽の殿堂の復活という鐘を鳴らす、浅草六区のキラーコンテンツとして期待される。

 2014年から、アミューズカフェシアター(浅草ドンキホーテビル7階)を本拠地として、ロングラン公演を行なっている。

<虎姫一座の主な公演タイトル>
・復活!昭和歌謡!!『エノケン・笠置のヒットソングレヴュー!』
・昭和歌謡レヴュー『シャボン玉だよ!牛乳石鹸!!』
・浅草レヴュー虎姫一座『東京モダンガールズ~天海からの贈りもの~』
・これが浅草レヴュー「虎姫一座」だ!~VIVA! 昭和歌謡カーニバル!!~
・これが浅草レヴュー「虎姫一座」だ!〜キャンディーズづくし!!絶対カーニバル!!!〜、など。

虎姫一座公式サイトより
虎姫一座とは、日本のエンターテインメント発祥の地、浅草で古きよき昭和歌謡のリバイバルをコンセプトに練り上げたスペシャル・コンテンツを上演する為に結成され、歌は勿論のことパントマイム・踊り・アクロバットなどを交えたショーを魅せるスーパーユニット。

追記:
 なお浅草六区には、レストランシアター「浅草六区ゆめまち劇場」というエンタメと飲食が融合した劇場もできている。(2014年オープン)世界的パフォーマーの“が~まるちょば”のほか、“ワハハ本舗”や“PaniCrew”などが公演しているそうです。http://yumemachi.jp/
冒頭画像引用:https://motion-gallery.net/projects/asakusapp2019

これが浅草レヴュー「虎姫一座」だ!

 ある日、YouTubeでキャンディーズを観ていたところ、サイドバーにお勧めとして「虎姫一座」の動画が表示されていた。そして水色のスカートがなんとなく気になって、なにげにクリックしていました。(ちなみに当方はキャンディーズのファンではない、たまたまである)

 その動画の曲目はキャンディーズの「危ない土曜日」でした。あれーま、これは意外といいかもしれない。そのようにおじさんはうっかり思ってしまった。

 とくにダンスの振り付けが気に入りました。お腹をポンポンするところとか、サビの部分で腕を交互に下から上に向けて振り上げるところなどです。(判りにくいですが、まーとにかく冒頭の動画をご覧ください)

 これはなんだ、アイドルか、AKBとか乃木坂とか、そんなグループか。知識のないおじさんは、思い倦ねました。動画の下にある紹介欄を見ると「昭和歌謡レヴューグループ『虎姫一座』によるパフォーマンス」とありました。

 虎姫一座ってなんだよ、とさらに気になったので、下にあった公式サイトのリンクをクリックしてみました。いやはや。

 とにかく、おじさんは好奇心旺盛である。そして、虎姫一座とは、浅草六区を拠点にして、昔懐かしのレヴュー形式の歌謡ショーを上演するグループと判りました。さらには、あのアミューズがマネジメントをしていました。

 アミューズは、言うまでもなく芸能プロダクションの大手です。これは秋葉原の次は、浅草だということかもしれない。秋葉原のオタクに対して、浅草では年配層がターゲットということができる。これは悪くない目論見ではある。

 しかも、拠点となる劇場は、あのドンキホーテのビル内にある。これは秋葉原のAKBヨンジュウハチとおなじである。

 アミューズといえば、サザンや福山、パフュームなどもそうです。そういえば、当方が気になった振り付けは、パフュームを担当する振り付け師によるものだそうです。どうりで振りのアクションがキレキレなはずである。

 ちなみにキャンディーズの実際の振り付けは、とても地味なものである。

 そんなわけで、昭和歌謡レヴュー『虎姫一座』にハマりつつあり、一遍実演を堪能しに浅草六区にいざゆかん、とまで思う昨今である。

レヴュー(revue)とは
大衆娯楽演芸のことである。装置・衣装・照明といった視覚的な要素に重点を置き、音楽、舞踏、寸劇、曲芸などの演目を展開する。元来、フランス語(revue, 発音はルヴュ)で批評・調査を意味し、その年の出来事について風刺的に描く歌や踊りなどを意味し、19世紀末頃から大いに流行した。

レヴューは、オペラやミュージカルに類似した形式で、音楽、舞踏、寸劇をひとつの演目として展開する。お堅い題目よりはむしろ一般的なテーマを扱った楽しい出し物を揃え、ソロ・パフォーマンスとダンス・アンサンブルを交互に上演する。(参考:ウィキペディア)

おまけ/昔の浅草周辺の風景

 昭和33年の浅草の風景だそうです。浅草六区は、まるで竹下通りか、といわんばかりに人並みがすごいことになってます。(音声はありません)

もひとつ、おまけ/キャンディーズ バス・ストップ

 ホリーズのカバーですね。こんなのレパートリーにあったの知りませんでした。(この動画は再生できませんとなりますが、「この動画はYouTubeでご覧ください」をもう一度クリックすると再生されます)

キャンディーズは、1970年代に活躍した日本の女性3人組のアイドルグループである。所属事務所は渡辺プロダクション。 活動停止: 1978年 ウィキペディアより

GOLDEN☆BEST キャンディーズ コンプリート・シングルコレクション
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